なぜ輸入車中古車ではBMW MINIが人気なのか?「車選びドットコム」が発表している2023年11月の輸入車中古車における販売台数ランキングでは、BMW MINIが1位となっています。それもSUVタイプのBMW MINI クロスオーバーではなく、ハッチバック系のBMW MINIが売れているのはなぜでしょうか?

輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】(ボディタイプ別)

順位ボディタイプ割合変動率
1位コンパクト/ハッチバック31.0%+4.1%
2位SUV/クロカン21.0%+0.9%
3位ステーションワゴン12.9%-1.5%
4位セダン/ハードトップ12.1%-2.7%
5位クーペ11.9%-0.3%

こちらの表でも分かるように、輸入車中古車市場においてSUV系よりもコンパクト/ハッチバック系の車の方がよい多く販売されていることが分かります。

国産車などでは、街中でSUVかミニバンの車が溢れ返る状況の中で、輸入車のの中古車ではなぜコンパクト/ハッチバック車が売れるのでしょうか?

ここ2ヶ月で8ポイントほどシェアを落としていたコンパクト/ハッチバックでしたが、11月は4.1ポイントシェアを上昇させ全体の1/3ほどのシェアに戻っています。

引用:「車選びドットコム」の市場動向調査

とのことですので、2023年秋以降に急に輸入車の中古車市場においてコンパクト/ハッチバック系の車の販売台数が伸びていることが分かります。

では、一体輸入車の中古車市場で販売台数が多いコンパクト/ハッチバック系の車種とはどのような車種なのでしょうか?

輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】(車種別)

順位車種(メーカー)順位変動
1位ミニ(BMW MINI)(前回1位)
2位ミニクラブマン(BMW MINI)(前回2位)
3位カングー(ルノー)(前回14位)
4位911(ポルシェ)(前回11位)
5位ポロ(フォルクスワーゲン)(前回6位)
6位ザ・ビートル(フォルクスワーゲン)(前回8位)
7位ジュリエッタ(アルファロメオ)(前回9位)
8位X3(BMW)(前回30位)
9位up!(フォルクスワーゲン)(前回3位)
10位X1(BMW)(前回7位)

こちらの表が、2023年11月に販売された輸入車中古車の車種別ランキングになります。

この中でコンパクト/ハッチバック系に該当する車種としては・・・

  • ミニ(BMW MINI)
  • ミニクラブマン(BMW MINI)
  • ポロ(フォルクスワーゲン)
  • ザ・ビートル(フォルクスワーゲン)
  • ジュリエッタ(アルファロメオ)
  • up!(フォルクスワーゲン)

このように10台中の6台がコンパクト/ハッチバック系の車種が占めていることになります。

特に驚きなのは、ザ・ビートル(フォルクスワーゲン)、ジュリエッタ(アルファロメオ)など既に新車販売が終了している車種。そして新車販売もかなり前に終了している比較的低年式の車種しか存在しないと思われるこの2台が輸入車の中古車市場で売れている点です。

低年式であるが故に価格的には手頃な価格になっていることは想像できますが、ザ・ビートル(フォルクスワーゲン)は独特のデザインや世界観などがあり時代を感じさせない1台であり、新車販売もそれなりに多い車でしたので、中古車市場でも探しやすい車種だと思います。

しかし、ジュリエッタ(アルファロメオ)はそもそも新車販売台数が多くないため車を探すことさえ難しく、またイタリア車であることで信頼性が低くなる低年式の中古車をあえて購入することは数年前では考えられませんでした。

なぜ、BMW MINIが輸入車中古車で人気なのか?

  • ミニ(BMW MINI)(ハッチバック)
  • ミニクラブマン(BMW MINI)

この2台が輸入車中古車ランキングの1位と2位を占めています。

ミニ(BMW MINI)(ハッチバック)はBMW MINIの定番グレードであるハッチバック及び5ドアが含まれると思いますが、BMW MINIクラブマンが2位にランクインしていることに違和感を覚えます。

そして、この2台に共通することは共に新車販売が終盤になっていることが挙げられます。

2025年春頃にBMW MINIのガソリン車 F66が発売されます

ミニ(BMW MINI)(ハッチバック)に関しては2025年にフルモデルチェンジを迎えることがほぼ確定していますが、まだその時期まで1年以上あります。

BMW MINI F56系 2度目のLCIモデル 日本でも販売開始

しかし、現行型のBMW MINI F56は2度目のLCI(マイナーチェンジ)が行われてから既に2年程度経過しているので、中古車の台数がかなり多くなっていることが予想できます。

そして、ミニクラブマン(BMW MINI)に関しては、次回のフルモデルチェンジではカタログ落ち(生産中止)になることがほぼ決まっています。

このことから、BMW MINI全般にかなりの新車の代替えが進んでいること、そしてディーラーが在庫を早期に処分したいため新古車として中古車市場に流通している可能性があります。

また、トヨタ自動車などはこれだけの新車の受注を一時的に中止していることから、新車を購入できなかった顧客が同価格帯の輸入車中古車を購入していることも想定できます。

また、ダイハツ自動車の製造販売が中止されていることを考えると、中古車市場での軽自動車、コンパクト/ハッチバック系の輸入車の需要は今後益々高くなることが予想されます。

よって、BMW MINIの中古車の購入を検討されている方は、早期に購入を検討されないと今後販売価格の上昇が予想されます。

通常では毎年1月、2月は中古車相場が底値になる時期ですが、今年はあまり相場が下がらない可能性があります。

早めに購入する=安く購入できるのは今だけだと思いますので、早めにBMW MINIの中古車を探されるのが良いと思います。

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Reference:kurumaerabi.co.jp