私のようなアラフィフ世代でも現役ではアルピーヌA110の現役時代を生では見ていないと思います。しかし、歴史のある名車の復活はうれしいものですが、果たして売れるかどうかは別物です。

昔の名前で出ています的な車

昔の名前で出ています的な車の代表格は以下の3台

・フォルクスワーゲン・ビートル
・ミニ
・フィアット500

が代表格だと思いますが一応すべて成功した(売れた)車ばかりです。

しかし、それぞれ成功した(売れた)理由は違うような気がします。

フォルクスワーゲン・ビートル

フォルクスワーゲン・ビートルの場合は、先代のRR駆動からFF駆動へと大きな変更がなされました。

ぶっちゃけ、デザイン以外は先代のビートルの面影はないに等しい訳ですが、それでも売れました。

昔の名前で出ています的な車の先駆者ということ、根強いビートルファンが世界中に多かったことが原因でしょう。

確か、新型ビートルが発売される頃までブラジル?では先代のビートルが製造されていたと思いますが、それぐらい息の長い、ファンが多く、実用性?機能性?価格?的に優れた名車だったことが売れた原因と思います。

ミニ

ミニの場合はもう少し複雑な経緯があります。本来はローバー社がミニの復活を計画していたのですがローバー自体が破綻したことで、そのプロジェクトをBMWが引き継ぐ形で発売されました。

よって、初代BMW MINIはローバー・ミニの「色」が随所に残っていましたが、二代目、3代目へと進化するたびに、ローバーの「色」が薄れて、今ではまったくの別の車に進化しています。

しかし、セールス面では大成功し、今ではローバー・ミニを知らない世代がBMW MINIを「かわいい」と言って購入するというビートルとは違った進化をしています。

フィアット500

フィアット500はビートルとミニのいいとこ取りをした感じです。デザインや性格を初代をできるだけ意識させた作りはビートルに近いです。

ただし、そこから派生車種を展開する方法はミニ的な展開でフィアット500Xに至っては、シャシーはクライスラー・レネゲードという具合にまったくの別の車になっているところがユニークです。

新型アルピーヌA110はどうなるのか?

既にアルピーヌA110の概要は発表されていますが、オリジナル同様にミッドシップ、リア駆動になっているのは高評価ですね。

合わせてデザインは初代に沿ったデザイン、コンセプトは健在ですから、走りの方も期待が持てそうです。

ただし、アルピーヌも車種展開を検討しているようで既にSUV化が決まっています。

そういう意味ではミニ的なルノーのサブブランド化になることが予想されます。

BMWとミニの差別化は車の大きさ、車格、価格で明確な線引が行われていますが、ルノーとアルピーヌの線引は微妙。

ルノーは大衆車メーカーですからどちらというと、アルピーヌの方が上位ブランドになることが特徴。

ルノー・スポール的な位置をアルピーヌが肩代わりすると思います。

新型アルピーヌA110は売れるのか?

ぶっちゃけそんなには売れない気がします。上記の3ブランドに比べると価格が上がると思われますので、大量販売は難しい。

また、日本ではルノー店ではなくアルピーヌ専売店で販売する言われていますので今からディーラー網を作ることを考えると余計に販売台数は期待できない。

結局はルノー店に独立したアルピーヌ売り場ができるだけだと思いますが、元々販売網が弱いのでどちらにしても販売拠点の関係で台数は見込めません。

ここがミニと大きく違うところで、ミニの場合はミニ専売店でも台数が売れる価格戦略でしたから今のシェアを獲得できましたが、アルピーヌがどのような戦略を考えているのか?

昔の名前で出ています的な車の第四の成功例になるのか?そのまま忘れられる存在になるのか?

以下の動画を見る限りは、ぜひ乗ってみたい車ではありますが。

【引用・参照記事】

アルピーヌA110 耐久テスト公式動画 総集編 – 海外ニュース | AUTOCAR JAPAN

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