私はクルマ好きなのでSNSなどの車関係のグループに複数登録しています。定期的に盛り上がる話題がディーラーの営業マンへのクレームネタです。なぜ、ディーラーへのクレームが多いのだろうか?

メーカーと販売店の違いが理解できない

国産、輸入車を問わず自動車ディーラーの多くは自動車メーカーから独立した販売会社が運営している場合が多いです。

もちろん、自動車メーカーの直営店、または自動車メーカーの子会社が運営しているディーラーもあります。

しかし、私たち顧客からみればトヨタ自動車のディーラー=トヨタ自動車、BMWのディーラー=BMW という認識をされている方がほとんどです。

トヨタ自動車の営業マンの対応がマズくクレームに発展した場合、私たち顧客は以下ののよう考えます。

トヨタ自動車ほどの大きな会社の社員がどうしてそんなことをするのか?

これが自動車ディーラーの営業マンにクレームが多い原因だと思います。

実際にはその営業マンはトヨタ自動車の社員ではなく、販売会社の社員でありひょっとすると販売会社はトヨタ自動車とも資本関係すらない会社の社員なのですから。

自動車ディーラーの販売会社はほとんどが中小企業である

例えば、トヨタ自動車なら販売店の系列が複数あり、それぞれの屋号(ブランド)を掲げて営業しています。

しかし、実際にそこで働いている人たちはトヨタ自動車の社員でも何でもない、ただの中企業の社員です。

大企業と比べて社員教育、研修体制、極端に言えば学歴まで大きく異なることは理解できると思います。

しかし、私たち顧客は大企業の優秀な社員がそんな対応しかできないのか?とクレームを言う。

ここに売り手側と買い手側にギャップが発生していますが、そのことに気づく人は少ない。

別に中小企業の社員はすべてレベルが低いという話をしたいのではなく、大企業の社員と比べると対応が悪い人と出くわす確率が高い、ということを言いたいだけです。

イヤイヤ、中小企業でもトヨタ自動車の看板を掲げて仕事しているのだから、中小企業でも関係ないと考える理屈も否定はしません。

しかし、現実にはレベルが低い対応しかできない人と出くわす確率は何も変わらないと思います。

クレーム話で盛り上がるのは見下しているのと同じ

私はSNSなどでクレームネタで盛り上がっている状態には参加しないようにしています。

理由は文面から察するとどうも買い手側はこんな風に思っていると感じるからです。

なんでこんな簡単なことがお前はできないんだ!

クレームの内容なや質はそれぞれ違うと思いますし、客観的に見ても売り手側に落ち度がある事例も多くあると思います。

しかし、結局は大勢を占める「あおこはダメだ!」「誰々はダメだ!」的な話に落ち着くわけです。

これって何も生み出さないし、何も解決していない状態で何の生産性も感じられない気がします。

人間誰でも失敗するし、それを経験にして成長してく動物だと思います。また、自動車ディーラーの営業マンは定着が悪い職種なので、比較的若い、経験値の低い営業マンと出くわす確率が高い。

腹が立つのも理解できるし、誰かに聞いて欲しい気持ちも分かる。

しかし、「だから、どうする?」という話にならないのが不思議なんです。誰も解決方法を提示しないことが不思議です。

車って壊れるんですよ、機械だから。そして、原因が誰にでもすぐに分かるものばかりでもない。

けど、それってディーラーが原因ではなくメーカーの責任ですよね?そこのところを理解してあげる気持ちを持ちたいと私は思います。