ドイツではBMW M440iのFR仕様が販売されていた日本国内ではおなじみのBMW 4シリーズクーペ G22、カブリオレ G23、グランクーペ G26に設定されているM440iですが、実はドイツではこれまでリアホイールドライブ(FR)のモデルが販売されていました。しかし、なぜ日本ではxDriveモデルのみが販売されていたのでしょうか?

ドイツで販売されていたBMW M440i FR仕様

BMW M440iはスポーティでパワフルなクーペとして知られ、日本では主にxDrive(四輪駆動)モデルが販売されています。

しかし、意外なことに、ドイツではこれまでリアホイールドライブ(FR)のM440iが販売されていました。

この仕様は、クーペだけでなく、コンバーチブルやグランクーペにも提供されており、独自の魅力を持っていました。

元々BMWは昔からFR駆動に対して強いこだわりがありました。

しかし、近年のエンジンのハイパワー化によって後輪だけでは路面に適切にパワーが伝達されないようになり、その結果一定のハイパワーモデルに関しては、xDrive(AWD)を設定するようになりました。

本当にBMWののインテリアは安っぽいのか?

この状況は上記の記事のようにBMW 1シリーズ F40が初めてFR駆動からFF駆動へ変更されたのと同じぐらいの衝撃がBMWファンにはありました。

しかし、現在ではBMWのハイパワー車にはxDrive、1シリーズや2シリーズの小型車にはFF駆動が採用されることが一般的になりました。

それでもBMWがM440iにFR駆動を用意していたのは、BMWがFR駆動への強いこだわりがあることを示しています。

なぜFR仕様のBMW M440iが販売中止されるのか?

さて、そんな人気のあるFR仕様のBMW M440iですが、新しい報告によれば、ドイツでは2025年のLCI(マイナーチェンジ)を機にFRモデルが販売中止となる可能性が浮上しています。

この決定の背後にはどのような理由があるのでしょうか?

まず考えられるのは、需要の低下です。

もしかすると、ドイツ国内でのFR駆動のM440iの需要が減少し、多くのユーザーがオールウェザー対応のxDriveモデルを選んでいる可能性があります。

もう一つの視点としては、コストの面が挙げられます。

モデルのラインナップを簡素化することで、製造コストを削減できるため、メーカーがこの戦略をとった可能性があります。

これにより、生産および販売の効率が向上し、企業の経済的な健全性が維持されるでしょう。

日本ではなぜxDriveしかBMW M440iが販売されなかったのか?

一方で、なぜ日本ではBMW M440iがxDriveモデルのみが販売され、FRモデルが提供されなかったのかについても考察が必要です。

ここでは、日本市場における車の需要や気候条件、またBMWが選択した戦略に焦点を当て、その理由を考えたいと思います。

まず最初に日本の道路事情や気象条件が影響している可能性も考えられます。

xDriveモデルは四輪駆動のため、雨や雪の多い日本の気象条件において優れた走行安定性を提供することが期待されます。

また、日本市場においては四季折々の気象条件に対応できる車種が好まれる傾向があるため、このような選択が行われた可能性があります。

さらに、BMW JAPANの試作としてできる限り売れ筋モデルのみを日本で販売することでの、販売、アフターケア、在庫の効率的な管理のために、BMW M440i(クーペ G22、カブリオレ G23、グランクーペ G26)では、420iのみをFR駆動として、ハイパワーなM440iはxDrive(AWD)とすることで差別化を狙ったことも考えられます。

【引用・参照元】