新車を購入した人なら分かると思いますが、交渉で価格が大きく変わるために不公平感が大きいと言われていますが、その不公平感は近い将来無くなるのかもしれません。

自動車の価格は値引き交渉で大きく変化する

以前日本でもワンプライス販売というのが流行ったことがありました。

これは自動車を販売する際に値引きは一切行わないと自動車メーカーが宣言し実際にほぼ値引きゼロで車を販売する手法です。

たぶん現在もレクサスなどはこのワンプライス販売を継続しているハズ(レクサス車を購入したことがないので詳細は不明ですが)です。

自動車の値引き販売は車両価格が大きいため同じ車を別々の人が購入した場合、場合によっては数十万円も支払額の差が発生することがあり、一部の消費者から不公平だと言われています。

また新車を安く販売することはその後の中古車価格も安くなることを意味しますので、車自体の価値やブランド価値を維持するためにも自動車メーカーは値引き販売を基本的には症例していません。

しかし実際に自動車を販売するディーラーは1台でも多く車を販売したい(販売台数に応じてインセンティブが発生するため)と考えるため、どうしても値引きして販売する場合が多くなります。

BMWはドイツにおいて実質的にメーカー直販体制に移行する?

BMWグループはドイツにおいてBMW MINIブランドでは2024年から、BMWブランドに関しても2026年から実質的なメーカー直販体制に移行すると予想されます。

現在私達が車を購入する際にはメーカーとしてのBMWではなくメーカーのBMWが認定している販売会社(ディーラー)から車を購入しています。

この体制を一新し私達消費者がメーカーとしてのBMWから直接車を購入できる仕組みに変更するということです。

よって既存のディーラーはあくまでもBMWを購入する顧客に対してのアドバイザーという位置づけになり、メーカーのBMWからはおそらく販売支援費という感じの手数料を受け取る形になるのではないでしょうか?

つまり販売価格の決定にはディーラーは関与することができなくなり、メーカーであるBMWが売りたい価格(つまり定価)で販売するという仕組みになるのだと思います。

こうすることでメーカーとしてのBMWの利益率は向上し、ディーラーも販売する車両の在庫負担が無くなることから、お互いにメリットがあるとBMWでは考えている模様です。

とは言えディーラーとしては売上高は大幅に減少することが予想されるので、反対の意向を持っていると思われますがテスラのように100%オンライン販売で車を売られるよりはマシと考えるのかもしれません。

日本でもBMWの直販体制に移行するのか?

現在の報道ではこれはドイツ国内の話であり他の国でもBMWが直販体制に移行するという話はまだありません。

しかしドイツでこの方法が成功するのであれば徐々に他の国々にも波及する恐れがあります。

消費者的には誰が買っても同じ価格で購入できるというメリットがある反面、交渉上手な方にとっては車を購入する楽しさと安く購入できるチャンスが消滅することになるのでデメリットの方を大きく感じるのかもしれません。

ドイツ国内の事情はよく分かりませんが日本の場合はBMWのディーラーを運営しているのはその地域ごとにある別々の会社になっていますので、もしBMWの直販体制に移行することに賛成しない会社もあると思います。

その結果ディーラーの店舗数が減少しBMWを購入できる範囲が狭まり結果的には販売台数が大きく減少する可能性もありますので、簡単には直販体制へ移行するのは難しいのではないでしょうか?

テスラが販売の100%をオンライン販売で行い、他の自動車会社よりも利益が大きいのであればBMWに限らず同じ用に直販体制を考える自動車メーカーもあるのかもしれません。

しかし買い物は物を買うという行為と共にそれを楽しむという部分があること、また自動車という商品が実用品であると共に嗜好品でもあることを考えると人を介した購入の方が個人的にはしっくりすると思うのですが皆さんはいかがでしょうか?

【引用・参照元】