ALPINAブランドはなぜBMWへ?創業家ボーフェンジーペンが選んだ新しい道

ALPINAブランドはなぜBMWへ?創業家ボーフェンジーペンが選んだ新しい道
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GOCCHI
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中小企業経営者兼ブロガー。BMWとオープンカーが大好きで、多くの車を所有してきました。経営やマーケティングにも精通しており、ブログでは中古車の売買方法や新車情報、愛車に関する話題を発信しています。また、パソコンやガジェット系も大好物。

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2022年、BMWはALPINAの商標権を取得しました。半世紀以上にわたりBMWをベースに独自の高性能車を生み出してきたALPINAにとって、大きな転換点です。しかし、ALPINA創業家であるボーフェンジーペン家が自動車づくりから退いたわけではありません。2026年には新ブランドBovensiepenから、BMW M5 Touring(G99)をベースとする05 GTが登場しました。ALPINAという名前がBMWへ移ったあと、創業家には何が残ったのでしょうか。

記事3行まとめ
  • ✅️ALPINA売却は商標権のみ、会社株式はBMW未取得
  • ✅️売却理由は電動化・規制強化による開発負担の増大
  • ✅️創業家はM5 G99ベースの05 GTを800PS化

BMWが取得したのはALPINAという「ブランド」だった

スーツを着た男性2人が、緑と青のストライプが入った大きなALPINAの看板の前で笑顔で立っています。.

2022年3月、BMWとALPINA Burkard Bovensiepen GmbH + Co. KGは、ALPINAブランドの商標権をBMWが取得することで合意しました。会社そのものを買収したわけではなく、株式は取得されていません。

従来の協力契約は2025年12月31日まで継続され、その間はBMW ALPINA車の開発、製造、販売が行われました。契約終了後、ボーフェンジーペン家は別の道を歩み始めます。

2022年の出来事は、ALPINAというブランドと、ボーフェンジーペン家の事業が分かれていく出発点でした。

なぜボーフェンジーペン家はALPINAをBMWへ売却したのか

少量生産メーカーほど重くなる規制と開発負担

背景にあったのは、自動車産業を取り巻く急速な変化です。電動化に加え、排出ガス規制、ソフトウェアの検証、運転支援システムなどへの対応が増え、少量生産メーカーが事業を続ける負担は大きくなっていました。

ALPINAは2021年に約2,000台を生産していましたが、大手メーカーと比べれば小規模です。それでも認証や開発への対応は避けられません。ブランドを存続させるため、長年協力関係にあったBMWへ商標権を譲る判断が選ばれました。

5台のエンジンダイナモが象徴した将来への不安

アンドレアス・ボーフェンジーペンは、当時ブッフローエにあった5台のエンジンダイナモの価値について考えたと話しています。EVへの移行が進むと見られていた時期に、エンジン開発設備へ投資し続ける意味を判断する必要があったからです。

エンジンやトランスミッション、シャシーまで手を入れ、高速性能と快適性を両立させる。それがALPINAの強みでした。その前提が変わる可能性も、ブランドをBMWへ譲る決断の背景にありました。

ALPINAの名前を失ってもブッフローエには何が残ったのか

ALPINAの商標権がBMWへ移っても、ボーフェンジーペン家の技術は残りました。Bovensiepen Automobileもブッフローエを本拠地とし、開発から製造、手作業による仕上げまでを行っています。

BMWとの関係も続いています。約25人のエンジニアがパワートレイン、サスペンション、シャシー電子制御などBMW向けの開発業務を担当しています。ALPINA時代の技術者たちは、形を変えながらBMWの開発にも関わり続けています。

名称の所有者は変わりましたが、BMWをベースに性能と快適性を磨いてきた技術や経験、そしてブッフローエという拠点は残りました。

63歳のアンドレアス・ボーフェンジーペンは今もBMWを速くしている

アルピナはなぜBMWへ売却?ボーフェンジーペンの現在出典:carsensor.netより

それを象徴するのが、アンドレアス・ボーフェンジーペンです。ザルツブルクリンクでBovensiepen 05 GTを走らせた際、彼はバックストレートで265km/hに達したことを嬉しそうに話しています。

E36に4.6L V8を積んだことが誇り

さらに彼は、ALPINA時代の仕事で特に誇りに思うものとして、E36の小さなボディに4.6L V8エンジンを搭載したクルマを挙げています。経営者としてブランドをBMWへ譲る一方、BMWを速く魅力的にすることへの関心は変わっていません。

ブランドの売却だけを見れば時代が終わったように見えますが、アンドレアスのクルマづくりまで終わったわけではありません。その答えが05 GTです。

Bovensiepen 05 GTは「ALPINAの後継車」ではなく新しい答え

アルピナはなぜBMWへ売却?ボーフェンジーペンの現在

BMW M5 Touring(G99)をベースに選んだ理由

Bovensiepen 05 GTのベースはBMW M5 Touring(G99)です。従来のALPINAはBMWの生産ラインと密接に連携し、ベース車の段階から幅広い変更を加えることができました。しかし現在のBovensiepenは同じ立場ではありません。

そこで、最初から高い性能を持つM5 Touringをベースに選び、その上で独自の味付けを加えています。05 GTはALPINA時代と同じ方法で作られたクルマではなく、現在の条件に合わせた新しいアプローチです。

800PS、1,100Nm、最高速度305km/h

05 GTのシステム最高出力は800PS、最大トルクは1,100Nm。0-100km/h加速は3.6秒未満、最高速度は305km/hです。サスペンションや専用タイヤにも手を加え、性能だけでなく長距離での快適性も重視しています。

速さと快適性を同時に追求する方向性には、かつてのALPINAに通じるものがあります。私は05 GTを「新しいALPINA」と呼ぶより、ALPINAを名乗れなくなったボーフェンジーペン家が現在の条件で出した答えと見る方が、その成り立ちを表していると思います。

BMWが手にしたALPINAと、ボーフェンジーペンに残ったもの

BMWが手にしたのは、半世紀以上にわたり築かれたALPINAというブランドです。一方、ボーフェンジーペン家にはブッフローエの拠点、BMW車を開発してきた技術と経験、そして自分たちの名でクルマを作る会社が残りました。

E36に4.6L V8を積んだことを誇りに思うアンドレアスが、2026年には800PSの05 GTで265km/hを出したことを嬉しそうに話しています。ブランドの所有者は変わっても、BMWを速く、快適に、自分たちらしく仕立てる仕事は続いています。ALPINAの売却は終わりではなく、BMWとボーフェンジーペン家が別々の形で次の章へ進む分岐点だったと言えそうです。

Reference:autocar.co.uk

よくある質問(FAQ)

Q1. ALPINAブランドはなぜBMWへ売却されたのですか?

背景には、自動車業界の電動化や排出ガス規制、ソフトウェアや運転支援システムへの対応など、少量生産メーカーの開発負担が大きくなったことがあります。ボーフェンジーペン家はALPINAブランドの長期的な存続を考え、長年協力関係にあったBMWへ商標権を譲る道を選びました。

Q2. BMWはALPINAの会社そのものを買収したのですか?

BMWが取得したのはALPINAブランドの商標権であり、ALPINA Burkard Bovensiepen GmbH + Co. KGの株式ではありません。BMWとALPINAの従来の協力契約は2025年末で終了し、その後ボーフェンジーペン家は新たな事業へ進んでいます。

Q3. ALPINA売却後、ボーフェンジーペン家は何をしているのですか?

ボーフェンジーペン家はブッフローエを拠点にBovensiepenブランドで自動車事業を展開しています。独自モデルの開発や製造に加え、BMW向けのパワートレイン、サスペンション、シャシー電子制御などの開発業務にも携わっています。

Q4. Bovensiepen 05 GTはどんなクルマですか?

Bovensiepen 05 GTはBMW M5 Touring(G99)をベースとしたモデルです。システム最高出力800PS、最大トルク1,100Nm、最高速度305km/hで、0-100km/h加速は3.6秒未満。サスペンションやタイヤなどにも独自の変更が加えられています。

Q5. Bovensiepen 05 GTは新しいALPINAなのですか?

05 GTはALPINAブランドの車ではなく、Bovensiepenブランドとして開発されたモデルです。かつてのALPINAと同じくBMWをベースに性能と快適性を高めていますが、現在の事業環境に合わせてBMW M5 Touring(G99)をベースとする新しい方法で作られています。

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