BMWファンにとって注目の新型3シリーズ「G50型」が、スパイショットとして登場しました。
中でも注目を集めているのが、M340iの後継モデルとなる「M350」です。
このM350は、従来の3シリーズとは明確に異なる外観と装備を持つことで、存在感を放っています。
本記事では、M350とベースグレードのデザイン差を中心に、新型3シリーズG50型の注目ポイントを解説します。
BMWが採用した新たな戦略や技術的背景にも触れながら、見た目の違いが何を意味するのかを掘り下げていきます。
- M350は外観が特別仕様:M350は4本出しマフラーや専用エアロ装備で、標準モデルと明確に差別化。
- iDrive Xと新UIを搭載:物理ボタンを減らし、直感的操作のiDrive Xとパノラミックビジョンを導入予定。
- サイズアップと多様化:G50型は大型化が進み、中国仕様にはロングホイールベース版も投入される予定。
新型3シリーズG50とは?

G50はBMW 3シリーズの8代目となる新型モデルで、現行のG20型の後継となります。
正式な発表はまだ行われていないものの、2025年時点でスパイショットが複数確認されており、2026年に市販化される見込みです。
G50型の特徴は、まず全体的なボディサイズの拡大です。
近年のBMW車は、2シリーズですらかつての3シリーズ(E90型)よりも大きくなっており、このG50型も例に漏れず、大柄なセダンとして登場します。
また、BMWは2027年以降、ミュンヘン工場をEV専用に切り替える方針を発表しており、新型3シリーズの生産はドイツ・ディンゴルフィング工場に移管される予定です。
これにより、ガソリンモデルとEVモデルの生産体制が明確に分離され、G50型は内燃機関車の完成形とも言える存在になります。
M350とは何か?

M340iの後継モデルとして登場
M350は、これまで販売されてきたM340iの後継モデルとして新たに登場するMパフォーマンスグレードです。
BMWは車両名に用いられてきた「i」表記を今後はEV専用とする方針を示しており、内燃機関車であるこのモデルには「M350」という新たな名称が与えられました。
この変更は単なる名前の置き換えにとどまりません。
M350は3.0リッター直列6気筒ターボエンジン(B58型)を引き続き搭載しながら、出力が大幅に引き上げられています。
アメリカ仕様では現行M340iの386馬力に対し、M350は417馬力(311kW)を発揮。
ヨーロッパ仕様のM340i比では+48馬力もの増加となります。
Mパフォーマンス専用装備を採用
さらにM350は、エンジン性能だけでなく、外観にも差別化が施されています。
もっとも目立つのは、リアバンパーに装着された4本出しマフラー(クワッドエキゾースト)です。
この装備はM3やMパフォーマンスグレードのみの専用装備であり、標準グレードとの識別ポイントとなっています。
そのほかにもエアロダイナミクスを意識した専用バンパーやホイール、ブレーキなどが採用されており、見た目からして明らかな違いがあるのがM350の特徴です。
M350とベースグレードの外観デザインの違い
スポーティな印象を強調するM350
M350の外観は、標準グレードに比べて明らかにスポーティな印象を受けます。
前述のクワッドエキゾーストはもちろんのこと、フロントバンパーの開口部もよりアグレッシブな造形となっており、高速域での空力性能にも配慮された設計となっています。
また、サイドスカートやリアディフューザーにも専用パーツが使われており、ベースグレードとはひと目で違いがわかる構成です。
ホイールも専用デザインが用意され、よりワイドで迫力のあるスタンスを実現しています。
ベースグレードは控えめなデザインに
一方、標準グレードの3シリーズでは、リアバンパー下に排気口が隠れるデザインが採用されており、より上品で控えめなルックとなっています。
これは、従来の「セダン=落ち着いた外観」というイメージに合わせた設計であり、ビジネス用途や家庭向けの利用を意識した結果と考えられます。
こうした差別化は、BMWが今後モデルごとの役割をより明確化しようとしている現れでもあり、スポーツモデルと実用モデルを視覚的にしっかり分ける戦略が伺えます。
インテリアとテクノロジーの進化

iDrive Xとパノラミックビジョンの採用
新型3シリーズG50では、インテリアにおいても大幅な進化が予定されています。
特に注目されているのが、新たなインフォテインメントシステムである「iDrive X」の導入です。
このiDrive Xは、従来のiDrive 8とは異なり、より直感的な操作と拡張性の高いユーザーインターフェースが特徴です。
加えて「パノラミックビジョン」と呼ばれるディスプレイ機能も搭載される見込みで、これはダッシュボード全体に広がるような形で情報を表示するシステムです。
これにより、運転中でも視線移動を最小限に抑えながら、ナビゲーションや走行データを確認できるようになります。
物理ボタンの削減と操作体系の変化
BMWは今後、物理的なボタン類を段階的に廃止していく方針を示しており、新型3シリーズでもその流れが反映される見通しです。
スパイショットでは、センターコンソールからiDriveコントローラー(通称:丸型ダイヤル)が消えている様子も確認されています。
これにより、車内はよりミニマルで洗練されたデザインとなる一方、タッチパネルや音声操作への依存度が高まります。
従来のダイヤル操作に慣れたユーザーにとっては戸惑いもあるかもしれませんが、BMWとしては次世代型インターフェースへの移行を強く打ち出している印象です。
サイズとボディバリエーションの拡張
大型化が進むG50世代
G50型3シリーズは、G20型と比較して全体的にサイズアップが施されています。
すでにスパイショットからも、ボディの全幅やホイールベースが拡張されていることが伺えます。
特にリアセクションのボリューム感が増しており、車内空間の拡充が期待されます。
BMWとしては、この大型化によって快適性や高級感を高め、上位モデルとのギャップを埋める狙いがあると考えられます。
近年のセダン市場では、コンパクトセダンであっても居住性が重視される傾向にあり、G50型もその潮流を反映したモデルといえるでしょう。
中国市場向けにロングホイールベースモデルも

また、中国市場向けには専用のロングホイールベース仕様も開発されており、これまで以上に後席の快適性が重視される構成になるとみられます。
中国では後席に人を乗せるケースが多いため、3シリーズであっても後席重視の設計が求められています。
このように、G50型は単なるフルモデルチェンジにとどまらず、市場ごとのニーズに応える柔軟なプラットフォーム展開が想定されており、BMWのグローバル戦略の一端を担う存在となるでしょう。
まとめ:M350はG50型3シリーズとは“見た目が違う”モデル
新型BMW 3シリーズ(G50型)のなかで、M350だけが特別なエクステリアデザインを持っていることが明らかになりました。
具体的には、クワッドエキゾースト(4本出しマフラー)や専用バンパー、ホイールなど、スポーティな装備が外観に色濃く反映されています。
一方、標準グレードでは、排気口がバンパー下に隠されるデザインが採用されており、より落ち着いた印象に仕上がっています。
気になるMスポーツの仕様が存在するのかは、現在のところ不明ですが少なくても日本では販売台数の多くがMスポーツであることを考えると必要性が高まります。
Mスポーツが採用される場合は、M350とのデザイン上の違いは多少は少なくなるのかもしれません。
しかし、この明確な差別化は、BMWが今後モデルごとの個性を視覚的に際立たせていく意図を感じさせます。
M350は、単なる出力アップモデルではなく、見た目からして「別格」の存在となることが確実です。
新型3シリーズを検討している方にとって、M350が放つ独自の存在感は無視できないポイントになるでしょう。
Reference:Instagram
よくある質問(FAQ)
Q1. M350はM3とは何が違うのですか?
M350はM3よりも出力が控えめなMパフォーマンスモデルです。M3はフルMモデルで、サーキット走行を前提とした設計です。
Q2. M350はいつ発売されますか?
正式発表は未定ですが、BMWはG50型3シリーズの量産を2026年後半に開始する予定と報じられています。
Q3. G50型3シリーズのEVモデルも登場しますか?
はい。BMWは「i3(NA0)」というEVモデルを2026年以降に投入予定です。ガソリン車とは異なるプラットフォームが採用されます。
Q4. M350と標準グレードの外観で最も大きな違いは?
M350にはクワッドエキゾースト(4本出しマフラー)や専用バンパーなど、スポーティな専用装備があります。
Q5. iDriveコントローラーは本当に廃止されるのですか?
スパイショットでは物理コントローラーが見られず、廃止の可能性が高いですが、最終仕様は未発表です。
コメント