先日FacebookのBMW関連のグループに「BMW M850iクーペが自動車保険の車両保険に加入出来ないので困っている」という内容の投稿がありましたので、なぜ加入できないのか調べてみました。

本当に自動車保険の車両保険に加入出来ない車はあるのか?

実際に自動車保険に加入できない車とはどのような車なのか?

実際に自動車保険のホームページにて調べてみました。

ソニー損保の場合

  • 初年度登録(検査)年月から18年以上が経過しているお車
  • 発売されたばかりの車
  • 車両保険金額(新車保険金額)が1,000万円を超えるお車
  • 車両料率クラスが17のお車(例:高級車、スポーツカーなど)

こちらに記載されているように上記に該当する車の場合はソニー損保では車両保険に加入することは出来ないようです。

三井ダイレクトの場合

  • 車両料率クラスが「17」のお車(例:高級車やスポーツカー)の場合
  • 車両価額が高額なお車の場合
  • 初年度登録年月から保険開始日までに20年以上経過している場合
  • 車検証上の型式に「改」の表記がある場合
  • 並行輸入車の場合
  • 並行輸入車やディーラーの展示車等で、通常の生産・販売期間と初年度登録年月にずれが生じている場合

こちらに記載されている内容の車に関しては三井ダイレクトでは車両保険に加入出来ないことになっています。

つまりこの2つの自動車保険会社の基準に共通していることは・・・

  • 車両料率クラスが17
  • 高額の車(車両価格1,000万円が基準?)
  • 初年度登録から20年程度経過した古い車

この3つの基準に該当する車は自動車保険の車両保険に加入出来ない可能性が高いということが分かりました。

初年度登録から20年程度の車という条件に関しては基本的にはその車に価値がほぼゼロの状態ということになるので車両保険に入っても仕方がないということでしょう。

もちろん一部のクラシックカー的な価値のある車両は別ですが。

なのでここで問題になるのは車両価格が高い車と車両料率クラスが17に該当する車が自動車保険の車両保険に加入できないのはなぜか?を考えたいと思います。

車両料率クラスとは?

車両料率クラスとは車の型式ごとに過去の事故発生状況や車の特性(ファミリーカーやスポーツカーなど)などから割り出した1から17のクラスのことです。

この車両料率クラスの低い車は事故発生の可能性が少なく車両料率クラスの高い車は事故発生の可能性が高い、または高額車両のため修理代金が高額になったり盗難される可能性が高いなどとされています。

なので車両料率クラスが低い車は比較的保険代金が安くなり車両料率クラスが高い車は保険代金も高くなることが多いです。

先程のソニー損保や三井ダイレクトで示されている車両保険に加入出来ない車の条件に挙げられている車両料率クラス17というのは事故発生の確率が高い、修理代金が高い、盗難の確率が高い車ということになります。

よってビジネスとして考えた場合に保険会社にとって一番リスクが高い車になるため、車両保険への加入を断っていることが分かります。

この理屈から考えれば高額な車(車両価格が1,000万円を超える)も保険会社にとってはリスクが高い車になるので車両料率クラス17の車同様に車両保険への加入を断っていることになります。

私のBMW M4は自動車保険の車両保険に入れない?

車の型式ごとに決められている車両料率クラスは自分で調べることが可能です。

こちらの損害保険料率算出機構のサイトで車の型式を指定して調べることが可能です。

私のBMW M4 F82の型式は3C30になりますので、実際に調べてみました。

このように車両料率クラスの車両保険の部分の車両料率クラスは17となりますので、自動車保険の車両保険には加入出来ないことになります。

当然車両価格も1,000万円を超えているのでこの2つの項目からも自動車保険の車両保険に加入することが出来ない車ということになります。

しかし実際には私のBMW M4は自動車保険にも車両保険にも加入することが出来ています。

それは私がBMWの自動車保険に加入しているからです。

別にBMWの自動車保険でなくても東京海上日動や損保ジャパンなどの一般的な自動車保険会社なら大抵の場合は車両料率クラスが17でも車両価格が1,000万円超の車でも加入することは可能です。

つまり前段で書かせてもらったような車両保険に加入できない事例は、通販型自動車保険の会社に多く見られる傾向です。

これらの通販型自動車保険の会社はリスクを回避することで自動車保険を安く提供する仕組みですからリスクが高い車の加入を促すことで保険料がアップすることを嫌うためリスクが高い車の加入を認めていないと思われます。

それに比べて東京海上日動や損保ジャパンなどの代理店型自動車保険の場合は、保険の公共性の観点からリスクが高い車であっても保険の加入を受け入れる傾向が強いと思われます。

もちろん車両価格が3,000万円とかするようなスーパースポーツカーなどの場合は代理店型自動車保険会社でも全ての会社が保険に加入できるとは思いません。

なので、やはり高額な車、車両料率クラスが17になっている車の場合は予め保険会社に加入の可否を確認しておいた方が良いかと思います。