BMW M440iグランクーペ G26に車高調整機能付きのダウンサスであるMSSを取り付けて実際に2000km程度走行しましたので実際どうなのか?レビューしたいと思います。

取付時は約3cmダウン(最大下げ幅)でMSSを取り付けましたが

BMW M440iグランクーペ G26に車高調ではなくMSSを取り付けてみた

こちらの記事でもお伝えしていますが私のBMW M440iグランクーペ G26には車高調ではなく車高調整機能付きのダウンサスであるMSSを取り付けしました。

純正ダンパー、それも電子制御のダンパーを生かしたままで車高を調整できるMSSは価格も車高調と比較するとリーズナブルなので今回はこれを取り付けてみた訳です。

一番最初は下げ幅の最大値である約3cmダウンで取り付けしてもらいましたが、それでも最低地上高は10cm以上確保出来ているので車検などは全く問題がないことが判明。

この状態で実際に走ってみましたが、正直に言うと少し期待外れだったということが分かりました。

一般道、高速道路ともに路面からの突き上げは強くはないのですが、突き上げ後の車体の収まりが悪く付き上げられた後も車両が上下動している感じで車体が落ち着かない感じです。

もちろん電子制御ダンパーなのでコンフォートまたはスポーツなどに減衰力は調整できるのですが、スポーツモードに設定しても突き上げが強くなるだけで突き上げ後の車体の収まりの悪さにはあまり変化がない感じでした。

また路面の段差などが大きい場合は完全に底づき(バンプタッチ)している感じもしますので、ひょっとしたら車高を下げすぎたのかもしれません。

他の車輌にMSSを取り付けたオーナーさんたちからはどちらかというと好評(乗り心地抜群)という評価のMSSなんですが、私はどうも満足が出来ないのでいろいろと調べてみることにしました。

MSSのダウンサスは車種別設計ではなくBMWの場合はG20系は全て同じ商品

MSSの公式サイトには記載が無かったのですが、こちらのMSSを販売している海外のサイトを見ると、BMWの場合はG20(セダン)G22(クーペ)G26(グランクーペ)そしてG80(M3)G82(M4)まで同じ商品で対応していることが分かりました。

この時に思ったことはG20(セダン)とG80(M3)では車両重量が違うと思うので同じスプリングで対応できるのかという疑問です。

なので各車の車両場量を調べてみました。

  • G20(セダン):1540kg
  • G26(グランクーペ):1670kg(420i)
  • G26(グランクーペ):1900kg(M440i)
  • G80(M3):1800kg

このようにG20(セダン)が一番軽くでG26グランクーペ(M440i)が一番重いことが分かったことと、その重量差が360kgもあることが分かりました。

M440iグランクーペ G26ってこんなに重量が重いんですね、初めて知りましたがこれだけ重量差がある車両のサスペンションが全て同じということは必然的にM440iグランクーペ G26に取り付けた場合は一番沈み込み、かつストロークが一番短くなるということが分かりました。

なので大きな段差で底づき(バンプタッチ)もするし車重に対してスプリングが柔らかにので突き上げ後の段差で車両の収まりが悪くなることもなんとなく納得できた感じです。

また先程のMSSを販売している海外のサイトにはダウン量がフロント、リアともに10mmとの記載があります。

よって今回私のBMW M440iグランクーペ G26は車高を下げすぎたことが原因で車体の収まりが悪いのではないか?という仮説を立ててみました。

現在は1cm車高を上げて2cmダウンの状態でテスト中

上記のように車高を下げすぎた疑惑が浮上したため、現在は車高を1cm上げて2cmダウンの状態で様子をみています。

2cmダウンの状態で車の挙動がどのように変化したのか?をお伝えしたいと思います。

一般道において

路面の段差を純正サスペンションに近い感覚で吸収しているので突き上げ感を感じることが減りました。

以前は車体の収まりや突き上げ感が大きかったため路面の段差(マンホールなど)を出来るだけ避けて走るようにしていましたが、現在は普通にマンホールなども踏み越えて走ることが出来ています。

ただし路面状況が悪い(ワダチなどが大きい場合)は多少突き上げ後の車体の収まりの悪さを感じます。

阪神高速道路において

車両の流れに合わせた速度で走る際には以前よりも路面からの突き上げ感や車体の収まりの悪さがかなり解消されました。

ほとんどの道路の継ぎ目の段差に関しては違和感なく通過出来るようになりましたが、少し大きめの段差の場合は突き上げ感は違和感はありませんが段差通過後の車両の収まりの悪さを多少感じます。

中国自動車道において

こちらも阪神高速道路同様に車両の流れに合わせた速度で走りましたが、路面の段差、ワダチなどのうねりによる突き上げ感が大きく感じます。

また一般道、阪神高速道路よりも速度が速いためか車両突き上げ後の収まりの悪さが大きくなります。

そこでサスペンションのモードをスポーツモード(一般道、阪神高速道路ではアダプティブモード)に変更すると減衰力が上がったため?なのか路面からの突き上げ感、突き上げ後の車両の収まりの悪さがかなり解消されました。

しかし一般道や阪神高速道路の時のような快適さには届いていない感じですので、長距離移動の際にはかなり運転が疲れる感じがします。

 

このようにMSSを取り付けて車高を1cm上げることで乗り心地をかなりの割合で改善することが出来ました。

しかし阪神高速道路や中国自動車道のような速度域の速い道路を走る場合はまだまだ不満が残ることも確かです。

なので今後は車高をあと5mmほど上げることで速度域の速い道路での不満が解消できるどうかを調べてみたいと考えています。

本当は現在より1cm車高を上げたい所ですがそうすると1cmダウンという純正状態をあまり変わらない状態になってしますので出来ればそれは避けたいと思います。

なので何かのついでの機会があった場合に車高をあと5mm上げることでどのように変化するのか?を検証してみたいと思います。

今回のMSSの感想は車重が重たいM440iグランクーペ G26での場合での話ですので、他の車種では該当しない場合があると思いますし、乗り心地は個人的な主観での判断も多いためあくまでも私個人の感想ということで読んで頂きたいと思います。

MSSはまだまだ取り付け事例が少ない商品だと思いますが、車高を変更できる=セッティングが出来る商品でもありますので、M440iグランクーペ G26に合うセッティングが見つかればと思います。