BMW新型3シリーズセダン(G50)では、欧州市場向けのディーゼルエンジンが廃止されます。燃費と走りを両立してきた320dにとって、大きな転換点です。一方、日本では現行3シリーズセダン(G20)の320d xDriveがラインアップされています。新型への切り替え前に選ぶべきでしょうか。日本の購入検討者にも関わる話です。今回は3シリーズとディーゼルの歴史、欧州市場の変化、排ガス規制、現行320dの性能を整理し、購入条件を考えます。
- ✅️G50は欧州でディーゼル廃止、日本仕様は未発表
- ✅️EUのディーゼル新車比率は7.3%まで低下
- ✅️成熟したG20型3シリーズセダンを購入も「有り」
BMW新型3シリーズセダン(G50)が欧州でディーゼル廃止、日本仕様はどうなる?
関連サイト:新型BMW 3シリーズ(G50)正式発表|M350は443PSの直6、M340iから何が変わった?
BMW専門サイトの取材によると、新型3シリーズセダン G50のエンジン車はガソリン仕様とガソリンを使用するプラグインハイブリッド(PHEV)で展開すると回答しています。欧州向けG50に320dや6気筒ディーゼルの設定はありません。
ドイツ向けには4気筒の318と320、6気筒のM350 xDriveなどを設定し、PHEVも追加予定です。電気自動車の新型i3は別の電動プラットフォームを採用します。
一方、BMW Japanが公開した新型3シリーズの特設サイトでは、ICE、EVのM Performanceモデルとi3 NA0に関する記述はありますが、ICEの通常版ラインナップに関しては、現在は公表されていません。よって、現状ではディーゼルエンジン車の導入に関しては未定になります。
1985年の324dからG20型320dまで、BMW 3シリーズディーゼルの歴史
出典:bmwgroup-classic.comより
BMW 3シリーズでディーゼルが初めて登場したのは、2代目E30型の324dが発売された1985年です。その後、ターボ搭載の324tdも登場し、経済性と走行性能の両立が進みました。
3代目E36以降もディーゼル仕様は受け継がれ、E46型の320d、E90型の320d、F30型の320dへと続きました。欧州では燃費とトルクが重視され、主要な選択肢として定着しました。
現行G20型では2.0リッター直列4気筒ディーゼルの320dに加え、欧州では6気筒ディーゼルも展開されました。初代E21型にはディーゼルがなく、G50型で約40年続いた設定が途切れます。
欧州で繁栄したディーゼル車はなぜ衰退?EU新車市場のシェアは7.5%に
2026年上半期のディーゼル車シェアは7.5%
欧州ではディーゼル車が長らく新車市場を支えてきましたが、現在の販売構成は大きく変わっています。EUの2026年上半期におけるディーゼル乗用車の新規登録比率は7.5%で、前年同期の9.4%を下回りました。さらに2026年1〜8月の累計では7.3%まで低下しています。
購入者の選択肢はハイブリッドとEVへ拡大
同じ2026年1〜8月のEU市場では、ハイブリッド車が36.6%、電気自動車が21.7%、PHEVが10.0%を占めています。燃費だけでなく、電動走行やCO2排出量を重視する選択肢が増えました。
登録台数の減少だけでは、個別モデルの廃止理由を断定できません。ただし、ディーゼル専用の開発投資を回収しにくい市場環境になっていることは読み取れます。
G50のディーゼル廃止の背景は?Euro 7規制と需要減少、電動化の関係
Euro 7対応は開発コストにも影響する
欧州の排出ガス規制Euro 7は、乗用車の新型式に2026年11月29日から適用され、2027年11月29日からは新車全般が対象となります。排出ガスだけでなく、ブレーキ粒子や車両の耐久性などにも基準が設けられています。
認証対応には開発と試験が必要です。しかし、BMWはG50からディーゼルを外した理由を公式には特定しておらず、Euro 7だけが原因と断定する根拠はありません。
ガソリン、PHEV、EVへの選択肢の分散
新世代3シリーズにはG50の48Vマイルドハイブリッド車とPHEVに加え、別設計のEV「i3」も用意されます。販売比率の縮小したディーゼルに開発資源を投じるより、複数の電動化技術で需要に対応する構成です。ただし、これも市場動向から見た背景で、BMWが示した廃止理由ではありません。
現行G20型320d xDriveセダンの魅力とG50型ガソリンモデルとの違い
320dの強みは400Nmのトルクと燃料特性
日本仕様のG20型320d xDrive M Sportは2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボを搭載し、最高出力190ps、最大トルク400Nmを発生します。8速ATと四輪駆動のxDriveを組み合わせ、低回転から力強い加速を得られることが特徴です。
WLTCモード燃費は15.6km/L。燃料の価格差も維持費を左右します。ただし燃料代の有利さは年間走行距離や実燃費によって変わります。
G50はパワートレイン以外も大きく刷新
新型G50ではガソリンエンジンに48Vマイルドハイブリッド技術を組み合わせ、室内にはBMWパノラミックiDriveを採用します。320dの直接的な後継ディーゼルは欧州にありません。G50の日本仕様価格や燃費がそろうまでは、両車の購入総額とランニングコストを同一条件で比較できません。
G20型320dセダンは今買いか?購入前に確認したいメリットと注意点
長距離走行が多いなら320dは検討に値する
高速移動が多く、年間走行距離も長い場合、320dのトルクと燃料代の利点は購入理由になります。反対に、短距離の買い物や街乗りが中心なら、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)の再生条件や維持管理も考慮したいところです。
私なら、長距離走行が多く320dの特性を必要とするならG20を候補に残します。一方、新しい装備やガソリン車、電動車に関心があるならG50の日本仕様を待って比較します。判断基準は「廃止されるから買う」ではなく、「自分の使い方にディーゼルが合うか」です。
G20型3シリーズセダン(ディーゼル)に買い替えるのも有り
現在ディーゼル車を所有されている人は、それなりに走行距離が伸びている人が多いと思います。よって、10万キロオーバー、購入から10年程度など買い替えを検討する頃合いなのであれば、G20型3シリーズセダンにこのタイミングで乗り換えるのは「有り」だと思います。
理由は仮に日本仕様のG50型3シリーズセダンにディーゼル車が設定されたとしても、G50の発売時には間に合わない可能性が高い。そして、ラインナップに加わるのは数年先になる可能性もあります。なので、成熟したモデル末期の3シリーズセダンをこのタイミングで購入するのは悪い選択ではないと個人的には考えます。ただし、走行距離が少ない、購入から数年しか経過していないディーゼル車なら、今後の同行を見極めてからの判断で良いと考えます。
Reference:motor1.com / bmwblog.com
よくある質問(FAQ)
Q1. BMW新型3シリーズセダン(G50)では320dが廃止されるのですか?
欧州市場向けの新型3シリーズセダン(G50)では、320dを含むディーゼルエンジンが廃止されます。BMWの広報担当者は、ガソリンエンジンとプラグインハイブリッドを設定すると回答しており、欧州では約40年続いた3シリーズのディーゼル車の歴史が途切れます。ただし、セダン以外、SUVに関しては継続すると思われます。
Q2. 新型3シリーズ(G50)の日本仕様でもディーゼルは廃止されますか?
日本市場向けG50のディーゼルエンジン廃止については、正式な発表がありません。欧州向けモデルでの廃止は確認されていますが、日本仕様のグレード構成は未発表です。320dが日本でも廃止されるかどうかは、BMW Japanの今後の発表によって明らかになります。
Q3. BMWが新型3シリーズでディーゼルを廃止する理由は何ですか?
BMWはディーゼル廃止の具体的な理由を公表していません。ただし、欧州市場ではディーゼル車の販売比率が低下しており、Euro 7規制への対応や電動化への投資も自動車メーカーの課題となっています。こうした市場環境の変化が背景にあると考えられます。
Q4. 現行BMW 320d xDrive(G20)のエンジン性能と燃費は?
日本仕様の320d xDrive M Sportは、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載し、最高出力190ps、最大トルク400Nmを発生します。WLTCモード燃費は15.6km/Lで、低回転からの力強い加速と長距離走行に適した燃費性能が特徴です。
Q5. ディーゼル廃止前に現行G20型320dセダンを購入すべきですか?
高速道路を使った長距離走行が多い人にとって、G20型320dは購入候補になります。一方、短距離走行が中心なら、DPFの維持管理や新型G50の装備も比較する必要があります。ディーゼル廃止だけを購入理由にせず、走行距離や用途、購入条件を踏まえて判断することが重要です。



コメント