以前からの噂通りにBMW MINIはトランスミッションをATからDCTへ変更することを正式に発表しました。
BMW MINIに7速DCTを搭載
現在のBMW MINIはトルコン式ATですが、2018年のLCI(マイナーチェンジ)から順次AT車をDCTに切り替えることを正式に公表しました。(一部例外あり)
一般的にATよりもDCTの方がエンジンのパワーロスが少なく、よりMTに近いフィーリングと燃費の向上が見込まれます。
よって、小排気量(と言ってもBMW MINIの主力は2000ccですが)同じエンジンでも体感的なパワーアップと確実な燃費向上の2点が見込まれます。
ただし、欠点もあります。DCTの構造の話をザックリするとコンピュターがMTの操作を自動で行うイメージです。
コンピュターがエンジンの回転数やアクセルの踏み込み具合によって、人間と同じようにクラッチを切り、ギアをチェンジします。
人間でもクラッチ操作が苦手な方もいらっしゃるように、コンピュターもまだクラッチ操作が苦手です。
特に低速域でのクラッチ操作が苦手のようで、発進時などで多少ギクシャクしたり感覚よりも実際に車が動き出すまでのタイムラグ(恐らく1秒以下程度)を感じることがあります。
と、言っても人間よりかは遥かに速く正確にギアチェンジが行なえますので、基本優秀なトランスミッションだと思います。
BMW 335i クーペ(E92)でDCT体験済み
私は以前BMW 335i クーペ(E92)のLCIモデルに2年ほど乗っていました。E92型335iクーペは中期?後期からDCTになっていた希少なモデルです。
BMWで現在DCTを搭載しているのはMモデルのみですから。恐らくこの時のDCTの改良版が今回のBMW MINIに搭載される思われます。(FRとFFだから違うかな?)
この時の経験ではATよりは明らかにパワーロスを感じない、リニアな感覚が非常に記憶に残っています。
また、燃費に関しても3Lターボエンジンの車としては優秀で7km~8km/Lぐらいは走っていました。ちなみに現在乗っているBMW 649i グランクーペは8速スポーツATですが、燃費は8km/Lちょっとなのでさらに優秀です。
年々技術は進歩しますので、この辺は仕方がないところではあります。
あと、うちの嫁さんの車であるフィアット500XもDCTですが、基本的には同様な傾向にありますので、メーカーが違ってもDCTの状況は概ね同じようです。
JCWはDCTではなくスポーツ8速ATへ
JCW以外のBMW MINIは順次DCTへ切り替わるようですが、JCWに限ってはDCTへは以降せずにトルコン式のスポーツ8速ATになるようです。
なぜJCWだけがDCTに移行しないのかは詳細は不明ですが、恐らくエンジンとの相性の問題だと思われます。
JCWというスポーツ性の高いモデルにマッチしたDCTを開発が進んでいないと思われます。
また、噂ではDCTの生産数に限界があり、JCWまでは対応できないとも言われています。現にアメリカでは当分DCTは導入されないことも公表されていますので、生産数に問題があるのかもしれません。
日本には基本的欧州仕様が導入されますので、DCTは導入されていくと思われます。
取って付けたようなジョイスティックはカッコ悪い?
写真を見て違和感を感じた方も多いのではないでしょうか?
ジョイスティック型のシフトレバーがニョキッと生えている感じがします。これはどうみてもカッコ悪い(笑)
実車で確認しないとなんとも言えませんが、BMWのDCTを見慣れた私としてはこのニョキッと生えている感じがどうにもなあ、と思ってしまいます。
これはBMWに比べて室内が狭く大型のセンターコンソールが設置できないため、フロアーからジョイスティックが伸びているためと思われます。
このジョイスティックは物理的にはギアにはつながっていないと思いますので、もう少しデザインの自由度があったと思いますが。
見た目は今は置いておいて、DCTを導入したBMW MINIがどんな走りをするのか?非常に楽しみであります。
【引用・参照元】
http://www.motoringfile.com/2017/12/18/mini-dct-dual-clutch-transmission-makes-official-debut/