BMWとオープンカー、2台持ちは大変でした/GOCCHI | 日本人によるアルファロメオ・ジュリア クワドリフォリオ試乗記

私は輸入車の試乗記は好きなのでよく読みますが、翻訳の記事は話半分のつもりで読んでいます。日本の事情にマッチした試乗記は日本人しか書けないと思っています。

アルファロメオ・ジュリア・クワドリフォリオ

新生アルファロメオのフラッグシップカーであるアルファロメオ・ジュリア。その頂点に位置するのがクアドリフォリオです。

V型6気筒ターボエンジンから510馬力を四輪駆動で受け止めて走る。まさにフラッグシップカーとしての要素は十分です。

さらに、そのV型6気筒エンジンはフェラーリ・カリフォルニアT用の90度3.9ℓ直噴V8ツインターボを2気筒カットした本物のフェラーリのエンジン。

これはFCAグループの特権であり、他の自動車メーカーには絶対に真似ができない演出である。ある意味、これはライバルになるBMWやメルセデス・ベンツ、アウディにとっても強敵となることは確実。

ジュリア クワドリフォリオのパフォーマンス

ジュリア クワドリフォリオは、単なる高出力のエンジンだけでなく、緻密なハンドリングとバランスの取れた走りも持ち合わせています。

アルファロメオのエンジニアたちは、そのスポーツカーに相応しい挙動を実現するため、シャシーからサスペンション、ブレーキまでを熟考しました。

その結果、ジュリア クワドリフォリオは驚くべき安定性と高い運動性能を実現しています。

アクセルを踏むと、即座に力強く反応し、0から100キロメートルまでの加速はわずか3.9秒。

それでいて、コーナリングでは驚くほどの精度と迅速なレスポンスが得られます。

また、そのエンジン音もまた魅力の一つです。スポーツカーならではの迫力あるエキゾーストノートが、ドライバーをさらに興奮させます。

ジュリア クワドリフォリオの内装とテクノロジー

外見だけでなく、内装もまたジュリア クワドリフォリオの魅力の一端を担っています。

高品質な素材と洗練されたデザインが見事に調和し、ドライバーと乗員を贅沢な空間へと誘います。

テクノロジー面でも、最新の安全装備や快適性を向上させる機能が満載です。

運転支援システムやインフォテインメントシステムなど、都会的で洗練されたライフスタイルに寄り添う装備が整っています。

BMW M3 F80のライバル

アルファロメオ・ジュリア クワドリフォリオは、スポーティでありながらも洗練されたラグジュアリーなドライビング体験を追求した一台です。

その力強いパフォーマンスと美しいデザイン、高度なテクノロジーが融合し、ドライバーに至福のひとときを提供します。日本の道で、その走りを堪能してみてください。

アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオの弱点

日本での価格は予想より高く1,000万円オーバー。

これには理由があり本国ではオプションになっているカーボンボンネットとカーボンルーフが標準装備になっているから。

BMW M4 GTSBMW M4 CSではカーボンボンネットは歩行者保護の観点から日本仕様はアルミ製に変更されていますが、なぜかアルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオには搭載されるとのこと。

これもアルファロメオマジックなのかは不明ですが、ライバルにアドバンテージになることは間違いない。

しかし、イタリア車の欠点であるインテリアの作りの質感はドイツ勢に比べると見劣りするのもFCAグループの特権?なのか?

ファッション界では世界で一流とも言えるイタリアなのに、なぜか車の内装の作りはイマイチ。これは内装の質感よりも走りで勝負!、という国民性の違いでしょうか?

快適性と実用性の面での課題

ジュリア クアドリフォリオのもう一つの弱点は、快適性と実用性の面での課題です。硬いサスペンションやスポーティなチューニングは、ダイナミックな走りを追求するために設計されていますが、長時間のドライブや日常の使い勝手では少々厳しい面があります。

また、荷物の収納スペースも限られており、ファミリーカーや大型買い物には不向きかもしれません。

これはスポーツセダンとしての性格を優先した結果であり、必然的なトレードオフと言えるでしょう。

信頼性とアフターサービス

アルファロメオの信頼性とアフターサービスに関しては、以前は課題がありましたが、最近では改善されつつあります。

それでも、日本市場においては、ドイツ勢に比べてまだまだ不安要素が残っています。

ディーラーネットワークの拡大や品質管理の向上など、アルファロメオが信頼性とアフターサービスに力を入れることで、ユーザーの安心感が向上することが期待されます。

アルファロメオはスポーツカー?ラグジュアリーカー?

ジュリア クアドリフォリオは、スポーツセダンとしては非常に魅力的な選択肢ですが、価格や内装の質感、快適性と実用性のバランスなど、まだ改善の余地があります。

これらの課題に対処することで、日本市場においてより競争力を高め、より多くのドライバーに魅了される存在となるでしょう。

アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオは買いなのか?

アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオをあなたのガレージに収めるには近所からのクレームを覚悟しなければいけないかもしれない。

過剰な程にチューニングされたエンジン音はかなり爆音級の音。早朝、深夜にアルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオを自宅ガレージから出し入れするにはそれなりの覚悟が必要。

敵は外だけとは限りません。家族からのクレームも覚悟しなければいけません。

メルセデス・ベンツ・AMGのV型8気筒も爆音で早朝のご近所さんの眠りを妨げるのは私自身も経験済ですが、クルマ好きにとっては許せることも、一般人からみれば暴走族と同じ。

なので、自宅ガレージ、いや自宅の敷地が大きい人か、隣の家まで車でしか尋ねられない人がアルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオを購入できる人になります。

日本ではあまり対象者は少ないのかもしれません。

Reference:car.motor-fan.jp