1. BMWとの共同開発を終了し、トヨタ独自開発に移行
トヨタはBMWとの提携を解消し、独自の4気筒ハイブリッドエンジンをGRスープラに採用
2. 6気筒から4気筒ハイブリッドへの変更
新型スープラは6気筒エンジンから4気筒ハイブリッドに切り替わり、約400馬力を発揮
3. ブランド価値と進化の挑戦
環境に配慮しつつ、従来のGRスープラのスポーツ性能を維持し、新たなファン層を狙う挑戦
BMWとの共同開発は中止：トヨタ独自の開発へ
これまでのGRスープラは、BMW Z4 G29とプラットフォームを共有し、開発コストや期間を削減するために共同開発されました。
しかし、新型GRスープラではトヨタが独自に開発を進める方針を採用しています。
トヨタはGazoo Racing（GR）部門と協力し、BMWとの提携を解消して独自の4気筒ターボハイブリッドエンジンの開発に踏み切りました。
これは、BMWからの技術提供に依存しないことで、自社技術をより活かし、スポーツカーとしての独自の価値を高める狙いがあると考えられます。
新型GRスープラのエンジン仕様：4気筒＋ハイブリッドの実力
新型GRスープラに搭載されるエンジンは、トヨタの次世代2.0リッター4気筒ターボエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせたもので、約400馬力（298kW）を発揮することが報じられています。
これにより、従来のBMW製3.0リッター直列6気筒ターボエンジンに匹敵するパフォーマンスを提供できると期待されています。
また、ハイブリッド技術の導入により、燃費や環境性能が向上するだけでなく、瞬発力のある加速性能も実現すると見込まれています。
兄弟車BMW Z4 G29との違い：スープラが先にモデルチェンジ
新型GRスープラは、現行の兄弟車であるBMW Z4 G29よりも早くフルモデルチェンジが予定されています。
BMW Z4はまだ6気筒エンジンを採用している一方、トヨタは4気筒ハイブリッドへの移行を選択しました。
これは、トヨタが早期に環境対応とパフォーマンスの両立を目指した結果と考えられます。
両車の今後の展開によって、プレミアムスポーツカー市場におけるそれぞれのポジションがより明確化されるでしょう。
6気筒エンジンを持たないGRスープラは本当にGRスープラを名乗れるのか？
従来のGRスープラは6気筒エンジンによる重厚な加速感と独自のエンジンサウンドで、ファンから高い評価を得てきました。
4気筒ハイブリッドに移行することで、伝統的なGRスープラの魅力が失われるのではないかという懸念もあります。
しかし、トヨタは「マルチパスウェイ」戦略のもとで、様々な動力源を活用し、進化し続けるスポーツカーを目指しています。
トヨタのハイブリッド技術は豊富な実績があり、燃費向上に加えて、即座に高トルクを発揮できるため、スポーツカーとしての性能も期待されます。
新型スープラの4気筒ハイブリッドがこの期待に応え、パフォーマンスの面で6気筒エンジンの存在感に負けない走りを提供できるかが鍵となります。
4気筒ハイブリッドの新型GRスープラに対する期待と懸念
新型スープラの4気筒ハイブリッド化によって、燃費が改善され、環境負荷も低減される一方、ハイブリッドならではの駆動方式の利点も期待されています。
ハイブリッド車は、電動モーターのアシストにより、加速時の応答性や静粛性が高まる一方で、スポーツカーとしての鋭さも損なわず、むしろ新たな走行感覚を提供します。
また、2026年には完全な電動モデルも登場すると予測されており、これによりGRスープラがエコなスポーツカーとしての未来像を描くことができます。
しかし、従来の6気筒ファン層からは不安の声もあるため、トヨタがどのようにしてこのバランスをとるのかが問われます。
4気筒＋ハイブリッドのGRスープラは進化か？
新型GRスープラは、6気筒エンジンから4気筒ハイブリッドへと移行することで、トヨタの「マルチパスウェイ」戦略に沿った進化を遂げています。
これは、ブランドの歴史を受け継ぎつつ、環境と性能のバランスを考えた未来志向の選択であり、GRスープラの持つ価値を新たな形で再定義しようとする試みです。
4気筒ハイブリッドであっても、トヨタの技術力とGazoo Racingのスポーツ性が融合すれば、従来のスープラファンだけでなく、新たなユーザー層にも受け入れられる可能性があります。
電動化の波に対応しつつ、トヨタが生み出す新時代のGRスープラがどのような走りを提供するか、非常に楽しみです。
Reference：drive.com.au
