最近では本当に少なくなってきた2シーターオープンカーですが、BMW Z4 G29がこの度LCI(一部改良)されたモデルを発売開始しました。
BMW Z4 G29のマイナーチェンジがLCIではなく一部改良の理由
世界的に2シーターオープンカーは一時の勢いはなく発売されるモデルも徐々に縮小されています。
その中でBMWは2シーターオープンカーであるZ4をLCI(正確には一部改良)して新たに発売されました。
BMWはフルモデルチェンジ前のマイナーチェンジをLCIと呼称していますが、今回発売されたZ4 G29ではLCIということば使われずに一部改良という言い方をしています。
これは他の自動車メーカーに例えるなら年次改良というレベルの改良しか行っていないため、今回はLCIという呼称は使用せずに一部改良という言い方をしています。
なので基本的には従来型のZ4 G29と今回発売された一部改良のZ4 G29では大きな変更点はありません。
エンジンも同じデザインも同じ、そして最近の新しいBMWに採用されている新型iDrive8も採用されずに従来型のiDrive7のままで今回も発売されていることを見ても本当に一部の改良が施されたモデルとして発売されていることは間違いがありません。
BMW Z4 G29 LCI(一部改良)モデルの改良点
恐らく見た目的な改良点はこちらの写真のようにヘッドライトのインナー部分がブラックアウト化された程度だと思われます。
ヘッドライトのインナー部分をブラックアウト化することでシャープな印象を与えることが出来ますが、機能面的には何も変更点はありません。
後はキドニーグリルの内部の形状が少し変化していることぐらいでしょうか?
こちらは逆にヘッドライトほど印象を変える要素にはなっていないので、パッと見た感じでは前期型か後期型か見分けることも難しいのかもしれません。
フロントバンパーのサイドエアダクト付近の形状も少し変更されて少しワイドな印象になっていますが、こちらもキドニーグリルほどのインパクトはありません。
あとはボディーカラーにサンダーナイト、ポルチマオ・ブルー、スカイスクレーパー・グレーのメタリックの3色が新色として追加されたことが大きなトピックになります。
なぜBMW Z4 G29は今回のような小幅な改良を行って生産を継続するのか?
冒頭でもお伝えしたように世界的に2シーターオープンカーの人気は低迷しています。
唯一の生き残りはマツダ ロードスターとポルシェ ボクスターぐらいではないでしょうか?
そんな販売面で苦戦しているZ4 G29を一部改良してでも生産を続けるのはなぜか?
それはZ4 G29と兄弟車であるGRスープラの存在があるからです。
Z4 G29とGRスープラは同じ工場で生産されていますので、この工場ではZ4 G29とGRスープラの両方で一定数の生産台数を確保する必要があります。
工場の設備投資、車両の開発費用をBMWとトヨタで分担して作られたZ4 G29とGRスープラではZ4 G29の生産だけを終了することは難しい。
GRスープラの生産を継続している間はZ4 G29も生産を継続する必要があります。
GRスープラも期待された程には販売台数は多くはありませんが、こちらの記事にもあるように上位グレードモデルの生産など今後も継続して販売される可能性が高いです。
よってGRスープラが生産を中止するまではZ4 G29の生産も継続させる必要があるため、開発費を少ない形で済ませた一部改良モデルとして今回マイナーチェンジされて継続販売することになった訳です。
私も一時Z4 G29の中古車が欲しいと思ったことがありますが、販売台数が少ないために中古車価格は高止まっていて購入することは出来ませんでした。
よってZ4 G29の購入を検討されている方は一部改良された新車を購入しても良いですし、新車よりはお得に購入出来る中古車を購入してもあまり大きな違いはないので、新車と中古車のどちらを購入するか?を検討しても良いのかもしれません。
【引用・参照元】
“https://www.press.bmwgroup.com/japan/article/detail/T0406359JA/%E6%96%B0%E5%9E%8Bbmw-z4%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8?language=ja&fbclid=IwAR0kK7YRA8md0M3ZpfGdZtHC3fC9HTLkkngpvAOChKqO57broI_YMT76Cfg