BMW M2の影に隠れてイマイチ盛り上がりに欠けるBMW M240i。M235i時代にはE30 M3の再来と騒がれましたが、M2登場後はその称号もM2に奪われてしまう。そんなM240i(M235i)が私はM2よりも好きなんですが、今回の試乗記もそのような内容です。
M240iは細マッチョ
今回の試乗記の筆者によるとM240iは細マッチョだとか。逆に言えば、M2がマッチョということになりますが、私も同感です。
BMW M2は確かにエンジン型式こそS型ではありませんが、エンジンブロックやピストンなどはM3/M4同様の部品が使用されています。
なので、BMW M2の方がよりピュアスポーツに近い車ということになりますが、ぶっちゃけそんな車の性能をフルに発揮できる腕と場所がこの日本に存在するのか?
少なくてもただのクルマ好きなアラフィフな私には宝の持ち腐れになる。というか、多くの人にも宝の持ち腐れになる。
ならば、日常の使用を想定して開発されたM240iの方が程よく性能を発揮できる可能性が高く、普通のドライバーにも走る楽しさを体験できる車ということになります。
つまり、BMW M2はサーキット向け、BMW M240iは一般道向けという区別ができるということです。
M240iにマニュアルミッションを設定してくれたBMWに感謝
イマドキの車はオートマの設定しかない車がほとんどですが、BMWはM240i(M235i)にマニュアルミッションを設定してくれています。
確かに筆者が言うようにBMWのマニュアルミッションは決してレーシーなイメージはありません。どちらかと言えば、昔の普通乗用車に設定されていたマニュアルミッションと同じ感覚。
ショートストロークでもなく、ギアの入り方も小気味よい訳ではありません。これは現代の車がオートマを前提に開発されているからだと筆者は書かれています。
しかし、そんな細かいことはどうでも良い。マニュアルミッションを設定してくれていることに感謝するべきです。なぜなら、世界中のミッション製造メーカーではどんどんマニュアルミッションを生産しなくなっています。
つまり、オートマよりもマニュアルミッションは希少であり高価なミッションになりつつある。
さらに、最近のオートマやDCTであれば、素人のギアチェンジよりも素早いギアチェンジが可能。もちろん、その方がサーキットのラップタイムも速い。
それでも、マニュアルミッションを好む私のようなアラフィフな人はラップタイムもなんかは気にしていない。車を操っている、操縦しているという感覚、儀式を重んじています。
なので、BMW M240i(M235i)にマニュアルミッションを用意してくれたBMWに感謝しなければいけません。
BMW M2の中古車よりもM240i(M235i)の中古車が欲しい
恐らくBMW M2の中古車は高値の相場を維持すると思います。E46のM3のようなイメージですね。
それに比べてM240i(M235i)は影が薄い存在ですから、中古車相場は年式相応が妥当でしょう。で、あれば中古車でBMWの2シリーズを狙うのであれば、M2よりもM240i(M235i)が欲しいです。
BMW M2は私には、そして多くの人にはある意味過剰装備です。サーキットに持ち込む人には丁度よいですが一般道オンリーな人には性能を持て余すだけ。
車を操縦している、操っている感が感じられのはM240i(M235i)です。私の愛車であるアバルト500に乗って気づきましたが、小さいボディにそこそこのエンジンでワインディング・ロードを走るととてもおもしろい。
見た目はマッチョなBMW M2がカッコイイですが、細マッチョも意外とイケてます。そんな細マッチョこそが普通のドライバーには走る喜びを感じられる車だと思います。
なので、マッチョには憧れますが、まずは細マッチョを目指す方が楽しめる気がします。
【引用・参照記事】
【試乗記】BMW M240i、M2クーペに比べ簡単に言えば、細マッチョ!:山田弘樹