4モーター仕様のEV版BMW M3 ZA0のテスト車両が公開され発売間近か?BMWは電動化への移行を加速させており、その象徴的なモデルとなるのが「BMW M3 ZA0」です。

これはBMW M初のフル電動高性能セダンとして注目されています。

特に4モーター仕様のテスト車両が公開されたことで、発売への期待がさらに高まっています。

この記事ではBMW M3 ZA0をテーマに、開発背景、性能予測、デザイン特徴、そしてガソリンエンジンモデルとの共存までを詳しく解説します。

この記事のポイント BMW M3 ZA0は2027年発売予定
  1. BMW M3 ZA0は2027年発売予定:BMW初の4モーター仕様EVで、高性能電動セダンとして登場
  2. 4モーター駆動で精密な走行性能を実現:各ホイールを独立制御し、滑らかな加速と安定したコーナリングを可能に
  3. Neue Klasseプラットフォーム採用:次世代バッテリー技術で航続距離を大幅に向上し、約670馬力の出力を実現

BMW M3 ZA0とは?開発背景と特徴

新型BMW M3 ZA0の課題は価格よりも重量

BMWの高性能モデルを手掛けるBMW M GmbHは、電動化に本格的に取り組んでいます。

BMW M3 ZA0は、その象徴ともいえるプロジェクトです。

BMWは既に「i4 M50」や「iX M60」などMパフォーマンスモデルを市場に投入していますが、これらは「真のMモデル」ではありません。

しかし、M3 ZA0は、BMW Mの理念に基づいた初の純電動専用モデルであり、従来のガソリンM3と同等のパフォーマンスと走行体験を提供することを目指しています。

BMWはこの新型M3を「Neue Klasse(ノイエクラッセ)」と呼ばれる次世代電動プラットフォームをベースに開発しています。

このプラットフォームは、先進的なバッテリー技術や高効率の電動パワートレインを搭載することで、従来のEVモデルを大きく超える性能を実現します。

また、BMW Mは「電動化時代でも走行の楽しさを損なわない」と明言しており、M3 ZA0もその考えを反映しています。

4モーター電動パワートレインの詳細

次世代のBMW M4か?BMW M社が開発中の4モーターEVスポーツクーペ

BMW M3 ZA0の最大の特徴は、4モーター電動パワートレインです。

前後に2基ずつ配置されたモーターが各ホイールを独立して駆動し、緻密なトルク配分を実現します。

これにより、路面状況やコーナリングの際の最適なトラクションを瞬時に計算し、抜群の安定性と俊敏性を発揮します。

このシステムは、BMW Mが開発する「高度な統合型ドライビングコントロール」によって制御されます。

例えば、急なカーブを高速で走行する際、外側のホイールに高トルクを配分し、内側には減トルクすることで安定性を確保します。

また、雪道や滑りやすい路面でも各ホイールが個別に動作するため、高い走破性が期待できます。

さらに、この4モーターシステムはリニアなパワーデリバリー(線形的な加速)を実現することを目指しています。

EV特有の急激な加速ではなく、ガソリンエンジンのような滑らかな加速を再現することで、BMW Mならではの「運転する喜び」を追求しています。

デザインとスタイリング: Neue Klasseの影響

4モーター仕様のEV版BMW M3 ZA0のテスト車両が公開され発売間近か?(引用元:Instagramより)

BMW M3 ZA0のテスト車両は、BMWの「Neue Klasse Visionコンセプト」の影響を色濃く受けています。

特に、フロント部分では新世代の「フィジタルデザイン」が採用され、ライトやグリル部分に先進的なイルミネーションが施されています。

サイドプロファイルはシャープでシンプルなラインが特徴的で、伝統的な3ボックスセダンの形状を保ちながらも、未来的なスタイルが印象的です。

また、Mモデル特有のワイドなフェンダーや大型ホイール、ハイパフォーマンス用のミシュラン製タイヤも確認されており、視覚的にも高性能モデルであることが伝わります。

リアビューでは、大型のトランクリッドやアップライトなデザインが印象的です。

カモフラージュで隠されているものの、Mらしいスポーティな要素が随所に見られます。

特に4モーター駆動による高い冷却性能を確保するため、エアフローやボディ剛性にも工夫が施されていると考えられます。

性能予測と発売時期: 期待されるスペック

BMW M3 ZA0の性能に関しては、ベースモデルで約670馬力の出力が予測されています。

さらに上位モデルでは、システム総出力が1,300馬力を超える可能性も示唆されています。

バッテリーにはBMWが開発中の第6世代バッテリーが採用される見込みです。

このバッテリーは従来の角形セルから円筒形セルに変更され、エネルギー密度が30%向上し、航続距離の大幅な改善が期待されています。

また、急速充電性能も向上し、短時間での充電が可能となるでしょう。

発売時期については、BMWが「2027年」にM3 ZA0を市場投入すると公式に発表しています。

2026年にベースモデルとなる「Neue Klasse i3」がデビューし、その翌年にMバージョンが登場するスケジュールです。

ガソリンエンジンとの共存と今後の展望

BMWは電動化を推進する一方で、従来のガソリンエンジン搭載の次世代M3 も並行して開発しています。

BMW Mの責任者であるフランク・ファン・ミール氏は、「ガソリンエンジンのM3も需要がある限り継続する」と述べており、BMWファンにとっては安心のニュースです。

これにより、BMWは電動M3 ZA0とガソリンM3 の両方をラインアップし、幅広い顧客のニーズに応える体制を整えます。

また、電動SUVとして「iX3 M」の投入も計画されており、BMW Mの電動化はさらに広がりを見せるでしょう。

まとめ: BMW M3 ZA0の魅力と発売への期待

BMW M3 ZA0は、BMW Mの電動化戦略を象徴する革新的なモデルです。

4モーター電動パワートレインによる精密な走行性能、Neue Klasseの先進的なデザイン、そしてBMW伝統の「走る喜び」をEVで実現するという挑戦が詰まっています。

2027年の発売が予定されるBMW M3 ZA0は、電動化時代における高性能セダンの新たなスタンダードとなるでしょう。

BMWの技術革新と伝統が融合したこのモデルに、多くのファンが期待を寄せています。

Reference:motorauthority.com