BMWとオープンカー、2台持ちは大変でした/GOCCHI | あなたにピッタリのBMW MINIの選び方

私はBMW MINI(R53)を以前所有していましたが、この度アバルト500からBMW MINI(R59)に先祖返りすることになりました。これまで発売されたBMW MINIは3世代ありますので、それぞれのポイントをまとめてみました。

初代BMW MINI(R50系)はローバー・ミニの末裔

初代BMW MINI(R50系)は実は全てをBMWが設計、開発していないということは意外と知られていません。実は初代BMW MINI(R50系)の基本設計はローバー社が行っていました。

しかし、ローバー社が経営破綻してミニブランドを買い取ったのがBMW。なので、初代BMW MINI(R50系)はローバー社が開発していたミニをBMWがBMW MINIとして改良された車ということになります。

そういう風に考えると初代BMW MINI(R50系)がローバー・ミニの直系のBMW MINIということになります。

なので、初代BMW MINI(R50系)の時代にはあったものが2代目、3代目ではなくなっているというモノがあります。

・スーパーチャージャー
・クライスラー/PSA製のエンジン
・CVT
・ボンネット一体型のヘッドライト
・ボディはハッチバック、カブリオレのみ

初代BMW MINI(R50系)では「売り」になっていた部分が2代目、3代目では継承されていないことからもローバー社とBMW社の考え方の違いが現れていると思います。

2代目BMW MINI(R56系)が本当のBMW MINI

初代BMW MINI(R50系)にはクラブマン(R55)というグレードがありますよ、と指摘される方もいらっしゃると思いますが、厳密にはクラブマン(R55)は2代目BMW MINI(R56)系の系統です。

初代BMW MINI(R50系)は設計段階でボディバリエーションを増やすことは考えられていませんでした。しかし、MINIブランを立ち上げてBMW MINIの専売店を作りましたのでもっと売れる車が欲しい。

なので、2代目BMW MINIはハッチバックから開発されたのではなく、クラブマンから開発され、その後ハッチバックが2代目BMW MINI(R56系)として販売されたというのが正確な話です。

部品などを調べれば分かりますが、クラブマン(R55)とハッチバック(R56)の部品が共用されているものが多いのはそういう理由です。

2代目BMW MINIはBMWが考える戦略に基いて開発された最初のBMW MINIということになります。

なので、初代BMW MINI(R50系)と比べると

・乗り心地がマイルドに
・ステアリングは軽く
・ビジュアルブーストに代表される電子化

このような仕様にどんどん変更されるとともに、ボディバリエーションも大幅に増えました。

・ハッチバック
・クラブマン(ワゴン)
・カブリオレ
・クロスオーバー(SUV)
・ペースマン(SUV)*生産中止
ロードスター(2シーターオープンカー)*生産中止
・クーペ(2シータークーペ)*生産中止

実に最大7種類のボディバリエーションまで増えました。当然MINI正規ディーラーでは売れる車の数が増えたことで販売台数も大幅に増えることになります。

3代目BMW MINI(F54系)で高級車にシフト

BMWとして開発された2代目のBMW MINIが3代目BMW MINI(F54系)です。2代目が販売好調だったことでBMWはBMW MINIをより高級車路線にシフトしていきます。

装備はより充実し、製品としてのクオリティも大幅にアップしています。

ただし、デザインに関しては私の個人的な意見ですがどんどんローバー・ミニ時代のミニからかけ離れてきたと思っています。

単純なボディの大きさのことを指摘しているのではなく、3世代のBMW MINIを並べて見比べると分かりますが、ローバー・ミニ時代の面影はどんどん薄れてきています。

ローバー・ミニが長く売れ続けた要因の1つはデザイン性ですが、ある意味黄金率で構成されたデザインだと思っています。その黄金率がボディの拡大によって崩れてきている、と私は感じています。

3代目BMW MINIと街中ですれ違う時に思うのですが、ボディの幅に対してキャビンの大きさが小さい。要するに、車自体が平べったくなっている感じがします。

それでもひと目でBMW MINIと見えるデザインはそれはそれで優秀なデザインだと思いますが、長くローバー・ミニ、BMW MINIの変遷を見てきた私からすると少し寂しい限りです。

あなたにピッタリのBMW MINIの選び方

1.価格

価格重視なら新車ではなく中古車です。初代は10年落ち以上の個体になりますのでカスタマイズのベースとしては最適ですが、故障などのメンテナンス費用を考えるとあまりお薦めは出来ません。

新車を購入するのであれば、ハッチバックが1番安く、クロスオーバーが1番高いグレードになります。純粋に価格で選ぶのであればハッチバックの一択です。

2.ライフスタイル

新車の場合、家族持ちで4ドアが必須ならば4ドアハッチバック、クラブマン、クロスオーバーの3択です。

中古車の場合は4ドアはクロスオーバーの一択になります。

3.ランニングコスト

新車の場合は各グレードにディーゼルエンジンが設定されていますので、燃料代が安く済みます。年間走行距離が1万キロを超えるような方はディーゼルエンジンの方がランニングコストの低減を実感できると思います。

中古車の場合は、ディーゼルエンジンはクロスオーバーの1択です。2代目BMW MINIの中にはアイドリングストップ機構やエンジンの改良で燃費が向上しているものもありますが、ディーゼルエンジンには敵わない。

ただし、年間走行距離が数千キロの人はあまりランニングコストを気にすることは必要ないと思います。

欲しいと思った車を選ぶのが1番

他にも車選びの選択肢はあると思いますが、BMW MINIの購入を検討される方は基本的にはBMW MINI以外に比較する車がない方が多いと思います。

それだけ、他に比較対象になる車がないということ。スポーツ志向の人なら私のようにアバルト500(フィアット500)という選択肢もありますが、少しマニアックですからそういう人は少数派です。

なので、予算に合わせて欲しいBMW MINIを探すのが1番。新車でも中古車でも同じです。

唯一注意してもらうとすれば、オプションの有無。BMW MINIの場合はオプションの数が非常に多い車です。

私が購入したミニ・ロードスター(R59)の場合だと、JCWエアロパッケージというオプションが装着されています。後付すれば40万円以上するオプションですから、中古車で購入する場合は事前に欲しいオプションを調べてから購入することをお勧めします。

新車の場合は欲しいオプションを注文するとどんどん支払額が増えますので、少し予算に余裕をみて購入するようにしてください。

最近はローンで車を購入する人が減っているそうなので、予算オーバーでオプションを諦めることになるのは避けたいですからね。