BMW i3(NA0)が、いよいよ2026年3月18日に世界初公開を迎えます。
コード名「NA0」は、新世代EVプラットフォーム「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」世代のセダンを指す社内開発コードです。
iX3(NA5)に続くNeu Klasse第2弾として、469馬力のデュアルモーターと800km超の航続距離が初公開前から明らかになっています。
この記事では、現時点で確認されている技術情報をもとに、i3(NA0)の主要スペックと新技術を整理します。
- ✅NEUE KLASSE第2弾セダン、航続距離800km超を達成
- ✅469馬力Gen6×108kWh×800Vで新世代性能
- ✅2026年末にi3 50 xDriveから発売開始予定
BMW i3(NA0)はノイエクラッセ第2弾のセダン

iX3(NA5)と同じ基盤を持つ兄弟モデル

BMW i3(NA0)は、Neue Klasse世代の第2弾モデルです。
Neue Klasseとは、バッテリー・モーター・ソフトウェアを一体設計したBMWの次世代EVアーキテクチャで、第1弾がiX3(NA5)、i3(NA0)はそのセダン版にあたります。
両車は800Vアーキテクチャ、108kWhバッテリー、第6世代eDrive(Gen6)といったコア技術を共有しています。
ボディ形式がSUVからセダンに変わることで空力性能が高まり、iX3(NA5)と同等以上の航続距離が期待されています。
旧型i3・現行i4との決定的な違い

旧型i3 I01(2013〜2022年)は、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)を採用したコンパクトハッチバックで、ライプツィヒ工場製です。
プラットフォームもボディ形式も製造拠点もNA0とはまったく異なる別モデルです。
名称は引き継がれましたが、実質的には別物として捉えるのが正確です。
現行i4(G26)は、BMWの従来プラットフォーム「CLAR」をベースとしたグランクーペです。
EVとして完成度の高いモデルですが、Neue Klasse世代には属していません。
NA0はCLAR世代の後継にあたるNeu Klasse第1弾セダンであり、i4とは設計思想の次元が異なります。
469馬力を生む第6世代eDrive(Gen6)

i3(NA0)に搭載される見込みの駆動ユニットは、第6世代eDrive(Gen6)と呼ばれるBMW最新のEV駆動システムです。
iX3(NA5)と共通のアーキテクチャであり、i3 50 xDriveはフロントとリアにそれぞれモーターを配置したデュアルモーター構成となります。
システム出力は469馬力(約345kW)、最大トルクは645Nmで、iX3(NA5)と同等の数値とみられています。
デュアルモーター+全輪駆動(xDrive)の組み合わせにより、力強い加速性能と高い走行安定性を両立しています。
Gen6の特徴のひとつが800Vアーキテクチャへの対応です。
従来の400Vシステムと比べ、同じ電力量をより少ない電流で伝達できるため、発熱が抑えられ効率が高まります。
また、現行i4(G26)が搭載するeDrive第5世代(Gen5)と比べ、Gen6はエネルギー密度と充放電効率の双方で改善が加えられた世代にあたります。
800Vによる高速充電の詳細は次章で解説します。
800km超を可能にする108kWh×800Vの電池技術

108kWhバッテリーと空力性能の相乗効果
i3(NA0)には、iX3(NA5)と同等の108kWhバッテリーが搭載される見込みです。
iX3のWLTP航続距離はすでに約805kmに達していますが、i3はセダン形状による空力性能の優位性から、さらに長い航続距離が期待されています。
SUVと比べてボディの全高が低く正面投影面積が小さいため、同じバッテリー容量でも空気抵抗が減り、より遠くまで走ることができます。
最大400kWの急速充電が実現する利便性
800Vアーキテクチャの採用により、i3(NA0)は最大400kWの急速充電に対応する見込みです。
iX3(NA5)ではこの仕様で10%から80%まで約21分での充電を実現しています。
i3でも同等の充電性能が維持されれば、高速道路のSAや充電スポットでの停車時間を大幅に短縮できます。
ただし、400kW充電を活かすには対応充電設備が必要である点は留意が必要です。
2Dキドニーと新内装|iDrive X×パノラミックビジョン
出典:Instagramより
i3(NA0)のフロントデザインで最も注目されるのが「2Dキドニー」と呼ばれる新世代グリルです。
従来のBMWが採用してきた立体的な枠を持つキドニーグリルとは異なり、物理的な構造物を持たず、LEDライト技術だけでキドニーの形状を表現します。
ティーザー映像では、フロント全幅にわたる発光バンドとともに、中央のキドニー形状が光で浮かび上がる演出が確認されています。
消灯時にどう見えるかも、3月18日の正式公開で明らかになります。

内装では、iDrive XとパノラミックビジョンがiX3(NA5)と共通で採用されます。
パノラミックビジョンはAピラーからAピラーへとダッシュボード全幅に広がる投影型ディスプレイで、従来のインストゥルメントクラスターを廃止した設計です。
iDrive Xは物理ノブを持たない新世代インターフェースで、タッチ操作とソフトウェアによる機能提供を基本とします。
発売スケジュールとラインナップ展開
i3(NA0)は2026年後半にミュンヘン工場での生産が開始され、2026年中の販売開始が予定されています。
まず投入されるのはi3 50 xDriveで、次いで2027年以降に後輪駆動の廉価グレード「i3 40」が追加される見込みです。
将来的には電動M3の登場も示唆されており、Neue Klasse世代がBMWのハイパフォーマンスEVラインへと発展していく布石と捉えることができます。
競合という観点では、メルセデス・ベンツグループ公式サイトが電動Cクラスの生産をケチュケメート工場(ハンガリー)で進めることを公表しています。
電動GLCとほぼ並行して2026年中の市場投入が見込まれており、DセグEVセダン市場での直接対決が近づいています。
i3(NA0)がNeu Klasse世代のアーキテクチャでどこまで差をつけられるか、注目したいところです。
Reference:bimmertoday.de
よくある質問(FAQ)
Q1. BMW i3(NA0)はいつ発売されますか?
世界初公開は2026年3月18日に予定されています。市販モデルの生産はミュンヘン工場にて2026年下半期に開始予定で、同年末には販売が始まる見込みです。まず469馬力のデュアルモーター仕様「i3 50 xDrive」が先行し、リアモーター単体の「i3 40」は2027年の投入が予定されています。
Q2. BMW i3(NA0)の航続距離はどのくらいですか?
108kWhバッテリーと800Vアーキテクチャの組み合わせにより、WLTP基準で800kmを超える航続距離が想定されています。セダン形状による低い空力抵抗がさらに効率を高める要因となっており、兄弟モデルのiX3(NA5)に記録された約805kmを上回る数値が期待されています。
Q3. 「2Dキドニー」とは何ですか?
2Dキドニーとは、BMW伝統の「キドニーグリル(腎臓形グリル)」の輪郭をLEDイルミネーションで平面的に描いたデザイン処理のことです。EVには吸気グリルが不要なため、物理的な開口部を持たず、光だけでブランドアイデンティティを表現しています。フロントの横幅いっぱいに広がるライトバンドとともに、Neue Klasse世代のBMWに共通するデザイン言語となっています。
Q4. 現行BMW i4やiX3とはどう違いますか?
現行i4はガソリン車と共用するCLARプラットフォームをベースとした5ドアグランクーペです。iX3(NA5)はNEUE KLASSEプラットフォーム第1弾のSUVです。i3(NA0)はiX3と同じNEUE KLASSEプラットフォームを持つ兄弟車でありながら、セダンボディを採用している点が大きな違いです。800V・108kWh・Gen6 eDriveはiX3と共通ですが、ホイールベースや車重はセダン向けに最適化されます。
Q5. iDrive XとパノラミックビジョンはiX3と同じですか?
iDrive Xは物理ノブや多数のボタンを廃し、ステアリングスイッチとタッチパネルを中心に操作を統合した次世代インターフェースです。パノラミックビジョンはダッシュボード全幅に広がるデジタルコックピットで、従来のメータークラスターに代わりスピード・ナビ・各種情報を一体表示します。この2つはiX3(NA5)との共通装備であり、NEUE KLASSE全モデルに展開されます。




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