BMWのモータースポーツ部門「BMW M社」が現在開発を進めているとされる“ドリームカー”に、世界中のファンの注目が集まっています。
公式には詳細が語られていないものの、限定生産であること、既存車種をベースとすることなど、いくつかの重要なヒントが出てきました。
本記事では、そのドリームカーが現行M2(G87)をベースとし、BMWの伝説的モデル「2002ターボ」のオマージュとなる可能性について、論理的に考察します。
- M2 G87が最有力ベース車:BMW Mの中で最もピュアなFR車として注目されています。
- 伝説の2002ターボを再現?:1973年の名車を現代に蘇らせる構想に注目。
- 限定車市場での実績あり:3.0CSLやスカイトップの成功が背景にあります。
ドリームカー開発中のBMW M社、何を狙っているのか?

BMW M社は、かつてないほどの注目を集めている限定モデルの開発に着手していると報じられています。
BMWは今後も小規模シリーズ(Small Series)の限定車を展開していく方針であり、その最新作が“ドリームカー”として準備されているとされています。
これまでにリリースされた3.0 CSL(50台限定)や、コンセプトカーとして注目を集めた「スカイトップ」「スピードトップ」など、BMWは近年、コレクター向けの少量生産車に力を入れてきました。
特に3.0 CSLは日本人が1台購入、その価格は約1億円と言われており、ブランド力と希少価値の高さが改めて証明されました。
この成功体験を背景に、BMW M社は次なる限定車の開発に踏み切ったと見られます。
そして今回も「すでに存在するモデルをベースにする」と明言している点が重要なポイントです。
ベース車両はM2 G87?その理由を徹底考察
既存車両ベースという前提
BMWは、今回のドリームカーについて「既存車種をベースにする」と明言しています。
これは、専用シャシーを新開発するM1やR8のような完全スーパーカーではなく、コスト効率と実現可能性を重視した少量生産車を意味します。
では、そのベースとして最も現実的なのは何か。
それが「M2 G87」だと予想される理由があります。
なぜM2 G87が最適なのか?
第一に、M2 G87は現行BMW Mモデルの中で最もコンパクトなFRレイアウトを採用しており、ドライバーズカーとしての性格が強い車種です。
加えて、3.0リッター直列6気筒ターボエンジン(S58型)と6速MTが選べるなど、クラシックなMの美学を現代に伝える希少な存在でもあります。
これは2002ターボが体現していた「軽量・高出力・ドライバー主導の走り」という価値観と深く共鳴します。
第二に、M2は限定仕様を生産する際にもコストが現実的であり、販売価格を3000万円以下に抑えることも可能と考えられます。
これは約1億円と言われる3.0 CSLと比較しても、より幅広い層のコレクターにアプローチできる利点となります。
2002ターボという“原点”とその特別な意味
(出典:ルボラン「魅惑のBMWレジェンドたち【2002 TURBO】はM2クーペのルーツ!?」より)
BMWの歴史に残る伝説的モデル
2002ターボは、1973年に登場したBMW初のターボチャージャー搭載市販車です。
直列4気筒2.0リッターエンジンにKKK製ターボチャージャーを搭載し、170馬力を発生。
当時としては驚異的な性能であり、わずか1672台の生産台数にもかかわらず、今なお世界中でコレクターズアイテムとされています。
“逆TURBOロゴ”と過激な存在感
2002ターボといえば、フロントスポイラーに描かれた鏡文字の「TURBO」ロゴが象徴的です。
これは、前走車のバックミラーに映ることで存在をアピールするためのデザインであり、その過激な姿勢は当時大きな話題を呼びました。
さらにオーバーフェンダー、大型エアダム、リアスポイラーといったエアロパーツも標準装備されており、BMW史における“攻めた特別車”として位置づけられています。
M2と2002ターボ、デザインと思想の共通点
ボクシーなプロポーションとドライバーズカーの美学
M2 G87は、BMWの最新デザイン言語を取り入れながらも、スクエアで引き締まったプロポーションを持つ珍しい存在です。
フロントやリアの造形は現代的でありながら、どこか懐かしい雰囲気も感じさせ、2002ターボが持っていた“ドライバーのためのコンパクトスポーツ”というキャラクターを彷彿とさせます。
また、M2は現代の安全基準や空力性能を満たしつつも、パフォーマンスとダイレクトな操縦性を重視した設計がされています。
この姿勢は、1970年代のBMWが貫いていたピュアスポーツ思想と重なり、単なるスペック以上に“走り”に対するこだわりが共通しています。
視覚的オマージュが可能な車体構造
M2のフェンダーアーチやキャビン形状は、往年の2002シリーズと比較的近いディメンションを持ち、エアロデザインやカラーリングで“視覚的オマージュ”を実現しやすいという利点があります。
例えば、逆TURBOロゴやクラシカルなストライプを組み合わせることで、ファン心理を強く刺激する演出も可能となります。
過去の限定車3.0 CSLやスカイトップの成功から見る再現性
3.0 CSL(2023年)の商業的成功

BMWが2023年に発表した3.0 CSLは、かつてのE9型クーペにインスパイアされた現代版オマージュモデルであり、世界限定50台の超希少車でした。
専用チューニングが施された3.0リッター直6エンジンと6速MT、特注のカーボンボディ、専用カラーなどが施され、7500万円という高価格にもかかわらず即完売しました。
この成功は、“BMWのレジェンドを現代に蘇らせる”というコンセプトが、市場で十分に受け入れられたことを意味します。
スカイトップの反響と小規模生産への期待

また、2024年に発表されたコンセプト「スカイトップ」も、Z8を想起させるオープンボディで大きな話題となりました。
生産台数は50台と限定的、デザインと特別感への需要は非常に高く、BMW Mが小ロット生産で高収益を狙う戦略にさらなる自信を与える結果となっています。
まとめ:もし「2002ターボ オマージュ」が出たら
これまでの情報や傾向を踏まえると、BMW M社が開発しているとされる“ドリームカー”が、M2 G87をベースとした「2002ターボ オマージュ」である可能性は十分にあると考えられます。
既存車両をベースにするという方針、3.0 CSLやスカイトップといった過去の成功例、そして2002ターボという名車の復活にふさわしい文脈が、すべて整っています。
もしこのモデルが現実のものとなれば、視覚的なオマージュデザインと、S58型直列6気筒エンジン+6速MTの組み合わせによって、現代におけるピュアなドライビング体験を提供してくれるでしょう。
さらに、3000万円前後という価格帯であれば、3.0 CSLよりも幅広い層のコレクターに訴求できる可能性も高くなります。
BMWが誇る“伝説のスポーツモデル”と現代の技術が融合した1台。
M2 G87と2002ターボを愛するファンにとって、まさに夢のようなクルマとなるはずです。
Reference:autoblog.com
よくある質問(FAQ)
Q1. 今回のBMWドリームカーはEVになるのですか?
いいえ、現時点の情報ではガソリン車である可能性が高く、M2 G87と同様に内燃機関が採用されると予想されます。
Q2. 2002ターボとはどんな車だったのですか?
1973年に登場したBMW初のターボ車で、170馬力を発生する軽量な2ドアスポーツクーペです。
Q3. なぜM2 G87がベースになると予想されるのですか?
現行のBMW Mシリーズの中で最もピュアなFRレイアウトと6速MTを備え、限定車のベースに適しているからです。
Q4. 実際に2002ターボ オマージュが市販される可能性はありますか?
現時点では未発表ですが、近年のCSLやスカイトップの成功を踏まえると十分に可能性はあります。
Q5. 価格はいくらぐらいになると考えられますか?
3000万円前後と予想されますが、限定台数や専用装備によって上下する可能性があります。
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