日本で販売される自動車のほとんどがATと言われている中で、アバルト595のベースグレードからAT仕様(MTA)がなぜ廃止されたのか?
アバルト595@ベースグレードからMTAが廃止されたらしい
先日アバルトを購入された方の話だと現在ディーラーで配布されている価格表から595@ベースグレードのMTAの記載がなくなっているとのこと。
ディーラーで営業マンに確認したところ最近廃止されたと告げられたそうです。
アバルト公式サイトを確認するとTOP画像のようにアバルト595@ベースグレードの写真にはMT仕様とMTA仕様の価格が表示されています。
恐らく近日中にはアバルト公式サイトからも595@ベースグレードにおいてMTA仕様の表記が無くなりMT仕様のみの販売という記載に変更されると思われます。
アバルト595のベースグレードはアバルト595の入門グレードとして装備などが簡略化されているとは言え、アバルト595の本来の走りの楽しさは感じることが出来るモデルです。
増して日本ではほとんどの車がAT車として販売されていることを考えると、MTA仕様が廃止される理由がよく分からないのも事実であります。
アバルト595の販売の半分はMT車という現実
実はアバルト595の販売される車の半分近くはMT車が販売されている、という事実があります。
私も以前アバルト500(シリーズ3)を購入する時に分かったのですが輸入車で小型のMT車という縛りで車を探すと、必然的にアバルトに行き着くことになるんです。
そのぐらい輸入車でMT仕様を販売しているメーカーが少ないということなんですが、そういうMT車が欲しいと思う人がたどり着く車がアバルトということになる人が多いことは確かです。
当然売れ筋はコンペティツィオーネですが価格が400万円程度とちょっと高くなるのがネックです。
そういう場合はあえてベースグレードを購入して(差額は約100万円)差額分でカスタマイズするという選択肢を選ぶ方も多いのが事実。
なので結局はアバルトという車は日本で販売されている他の車に比較して突出してMT車の販売比率が高い車になり、あえてベースグレードを購入する人も基本はMT仕様を選択する方が多いので今回はベースグレードからMTA仕様を廃止した、と考えることが出来そうです。
595@ベースグレードでも楽しめるのか?
アバルト595@ベースグレードはコンペティツィオーネと比較すると馬力的にも差があります。
コンペティツィオーネなら180馬力ですがベースグレードなら145馬力です。
あの小さなボディで35馬力の差はかなり大きく実際に運転してもその差を明確に体感することが出来ます。
しかし、コンペティツィオーネの180馬力はオーバースペックと思える部分があるのも事実です。
小型軽量の車をアクセルを底まで踏んで走り切る感覚を楽しむアバルトという車の性質を考えると145馬力でも十分にアバルトらしさは体感出来ると思います。
もちろん、サーキットなどを走る場合はモアパワーの方がタイムも速くなるのですが、一般道や峠道を気持ちよく走る程度ではむしろ145馬力でも楽しめる車だと思います。
それがMT仕様ということであれば速さという点よりも操縦している感をより感じることが出来る訳ですからベースグレードという選択肢、それもMTという選択肢は十分に有りだと思います。
オートエアコン、サベルトのセミバケ、エンジンの出力向上など装備的に考えるとコンペティツィオーネも割安感はあると思いますが、ベースグレード+MTならコスパはかなり高い車ということが言えるのだと思います。
アバルト595@ベースグレードのパワーアップ方法
1.ECUチューニング
一番手軽なパワーアップの方法はECUチューニングです。
私はスリーハンドレッドさんのECUチューニングを施工してもらいましたが、約20馬力UPですがパワーがモリモリ感を感じることができました。
価格的にも20万円弱だったと思いますので、あれやこれたと部品を交換することを考えればお得なチューニングだと思います。
2.スロコン(ペダルボックス)
実際にはパワーアップにはなりませんが、アクセルレスポンスを電子的に調整することでレスポンスを調整することが可能です。
よって、アバルト500@ベースグレード特有の出足のもっさり感をスロコンで解消すれば、フィーリングはかなり良くなります。
私はアウディやMINIクーパーに取り付けた経験しかありませんが、効果は期待以上だったことを覚えています。
価格もECUよりかなりお安くできるのでまずはスロコンからスタートするのが良いかもしれません。
【引用・参照元】
https://www.abarth.jp/
イタリア本国のHPだと595(ベースグレード)のトランスミッションは5MTのみになっていますね。
いつからそうなのかは分かりませんが。
日本導入当初は、MTは500(ベースグレード)のみで、逆にツーリズモとコンペティツィオーネはMTAのみでしたよね。
のちにコンペへMTが導入されたのはユーザから要望が多かったものと予想されますが、ベースグレードへのMTA導入はオマケ的なもの(AT限定免許者の取り込み等)だったのかなぁと思います。
(要するに、ベースグレードのMTAは積極的には売る気が無かったものと思われ、廃止しても影響は少なかったのかと)
※個人の感想です(笑)
そういう流れで日本へ導入されたのですね、知らなかったです。
確かにベースグレードからMTAがなくなったとしても日本ではあまり影響はないでしょうねえ。
MTAを買う層はコンペやツーリズモを購入するでしょうし。
日本ではATしか売れないという法則がアバルトでは通用しなかったという面白い現象ですね。