M3 G80/M4 G82の兄弟車として期待されていたM4グランクーペ G86の開発は完全に否定されました。
BMW M4グランクーペ G86とは?
アメリカではBMW 3シリーズセダン、4シリーズクーペと共に4シリーズグランクーペの人気が高いです。
よってその上位モデルであるM3セダン G80/M4クーペ G82の人気も高い訳ですが、唯一4シリーズグランクーペには上位のMモデルが設定されていません。
過去の調査によるとアメリカのBMWファンの間では、M3セダン、M4クーペと共にM4グランクーペの発売を期待する声が大きいという結果が出たと言われています。
その理由はいくつかあると思われますが、その1つは2ドアモデルの保険料が高いということがあると思います。
アメリカでは事故率が高い2ドアクーペモデルの自動車保険が4ドアセダンと比べてかなり高い設定になっていると思いますので、M4クーペを購入したいと思っているユーザーも仕方無しにセダンの購入に切り替えている可能性が高いです。
つまりカッコいいクーペモデルは欲しいけれど自動車保険が高いのでセダンで我慢している層に対して訴求できるモデルがグランクーペということになります。
なのでBMWとしてもMモデルのさらなる拡販に向けた施策の1つとしてM4グランクーペの開発を検討したのではないでしょうか?
結局はBMWはM4グランクーペではなくM3ツーリングを選んだ?
以前からBMWファンの中で要望が強かったモデルの1つとしてM3ツーリング G81がありました。
幸いにしてBMWはファンの願いを叶えるべくM3ツーリング G81の開発を始めたことを公式に認めています。
BMWがファンから要望が強かったM3ツーリングと同様に要望が強かったM4グランクーペのうち、M3ツーリングの開発を優先したのかは全く不明です。
しかし、いかにBMW M社として売れ筋のM3/M4と言えども、M3ツーリングとM4グランクーペの2つを同時に開発、販売するだけの余力は無かったのでしょう。
個人的にもM3ツーリング G81の開発をBMWが公式に認めた段階で、M4グランクーペの開発は無いのかな?と思っていました。
よって今回はM3ツーリング G81の開発、販売を優先しM4グランクーペの開発を断念したのは個人的には非常に残念な出来事だと思います。
個人的には次にMモデルを買うのであれば、実用性とスポーティーなデザインを融合させたM4グランクーペだと思っていましたので。
BMWのプロダクトマネージャーRobert PilslがM4グランクーペを否定
今回のM4グランクーペの開発をBMWが否定しているという記事は、BMWのプロダクトマネージャーであるRobert Pilsl氏へのインタビューの中で語られたものです。
インタビューの主な概要は以下の通りです。
質問:3シリーズ、4シリーズの主なモデルでMモデルが用意されましたが、どうして4ドアクーペであるM4グランクーペは開発しないのか?
答え:M3セダン、M4クーペをベースに開発されているM3ツーリングを加えることで、ラインナップのバランスが取れていると判断している。なのでM4グランクーペの必要性は感じられない。
この一文を読めば分かるようにBMWとしてはM3ツーリングを追加したことで、M3シリーズのバランスが取れた、感じているということになります。
確かにM3ツーリングはM3セダン同様に後席にもドアがある車ですから、実用性という面ではM3シリーズにこれ以上4ドア車を追加する必要はないと判断するのも理解が出来ます。
しかし、M3ツーリングという車は速いワゴン車としてのロマンを追いかけたモデルであり、購入する層は一定数に限られていると思われます。
であれば一定数の販売が見込まれるM4グランクーペを開発した方が販売台数は増えると思いますので、やはりM4グランクーペよりもM3ツーリングを優先した理由は分かりませんね。
どちらにしても、M4グランクーペを期待していた私にとっては残念な結果が判明したことなりますので非常に残念でなりません。
【引用・参照元】