フィアット500とBMW MINIは共に過去の偉大な名車を現代風に蘇らせた車として成功した2台ですが、もう過去の偉大な名車とはネーミング以外に共通性は無くなりそうです。
BMW MINIがMINIで無くなった事実
私は30代以降は基本はBMWまたはBMW MINIにしか乗ってきませんでした。
BMWはE36 3シリーズセダンのACシュニッツァー仕様に憧れて、BMW MINIは当然ローバーミニが好きだったからというのが主な理由です。
その中でも現在はもうBMW MINIに乗ろうとは思っていません。
理由はいくつかありますが、一番の理由はBMW MINIが普通のプレミアムコンパクトカーになってしまったこと。
また3ドアハッチバック車がメインではなくSUV系のクロスオーバー(カントリーマン)が主要グレードになってしまったことが大きな理由です。
SUVが市場から求められているので仕方がないことですが、BMW MINIがプレミアムコンパクトカーとしてどんどん優等生な車になっていることに不満を覚えます。
R50系にも乗っていましたがあの世代はいろんな意味でローバーミニの面影があり、尖った部分も数多くありました。
しかし、R56、F56と世代が進むにつれてボディの大型化(安全基準的には仕方がない部分もある)、万人向けの乗り心地、エンジン、シャシーの共通化などざっくり言えば、トヨタ的な優等生な(メーカー的に)車になったことがBMW MINIにあえて乗ろうと思わない原因になっています。
フィアット500がFCAとPSAの合弁で大型化される!
この度FCAとPSAの合弁が決まりましたが、今後の戦略としてフィアット車の大型化、上級化が決められていると言われています。
おそらくはPSA(プジョー&シトロン)とのシャシーを含めた部品の共通化などがその原因だと思いますが、これは完全にBMW MINIがBMWブランドになって以来の過程と同様に見えます。
BMW MINIもフィアット500も往年の名車を知る世代の方がには、デザインは似ているがボディが大き過ぎると非難轟々の嵐でした。
それでも時間と共に受け入れられた訳ですが、フィアット500やパンダなどのフィアットを代表する車たちが大型化されてディーラーの店頭に並ぶ姿をあなたは想像できるでしょうか?
現行型でも非難轟々だったものがさらに大型化されたら、それはもうフィアット500ではない、と避難されても反論のしようがありませんね。
(引用:https://www.netcarshow.com/fiat/2018-500l_wagon/#2)
フィアット500Lがその好例ですかね?
フィアット500もアバルト595も次期モデルの行方は不明
フィアット500(アバルト595含む)はPSAとの合弁前にはこのように電動化される方向で開発が進められると伝えられていました。
また完全に電動化されるのではなく、ガソリン車に関しても併売される予定になっていました。
この方針がPSAとの合弁でどのような変化があるのかは不明ですが、電動化されればアバルトの存在意義は薄れますしガソリン車が併売されたとしても現行型がフルモデルチェンジされる可能性は極めて難しい。
フルモデルチェンジされない車が販売低迷するのは過去の例をみれば明らかであり、BMW MINIと同様にフィアット500やアバルト595まで「尖った車」が事実上市場から消えていくのは悲しいできごとです。
できればフィアット500だけはBMW MINI化されないことを祈るしか方法はありません。
【引用・参照元】