アメリカのBEV(電気自動車)メーカーであるテスラは2023年5月よりモデルX及びモデルSの右ハンドル車の生産を中止することを急遽発表しました。
テスラは度々突然発表する自動車メーカーである
テスラという自動車メーカーは顧客を驚かすことが得意な自動車メーカーです。
こちらの記事でも書きましたが、前触れも予告もなしに車両価格を大幅に値下げするなど、これまでにも顧客を驚かす自動車メーカーとして有名です。
日本の自動車メーカーが同じことをすれば、恐らくはマスコミやユーザーからかなりのバッシングを浴びると思われますが、アメリカではあまりそのようなことはないようです。
テスラという自動車メーカーには千差万別の意見を持つ人が多いですが、これに対抗できる性能、価格、ブランド力を持つBEVの自動車メーカーは未だに存在しませんので、何をやっても許されるという感じなのかもしれません。
イギリスでは右ハンドル車を注文していた人にマジックハンドをプレゼント
(引用元:https://twitter.com/Tonywootts/status/1674752770576924678)
こちらがテスラの右ハンドル車を注文していたオーナーのツイートです。
テスラが右ハンドル車の製造を突然中止したため、既に右ハンドル車を注文していたイギリスの顧客には全額キャンセルまたは同じ装備の左ハンドル車の購入の二つの選択肢を用意しました。
このツイートのテスラオーナーは、左ハンドル車での購入を選択されたようですが、同様の顧客にはテスラから素敵なプレゼントが用意されていました。
それが写真のマジックハンドです。
テスラはこのマジックハンド「リーチャー」という名称でテスラオーナーに配布している模様です。
マジックハンドはアメリカでは「grabber」または「reacher 」と呼ばれているみたいですね。
だから今回のマジックハンドも「リーチャー」と呼ばれていることが分かりました。
ちなみに、「grabber」は「ひったくり」という意味もあるそうです。
「reacher 」は「到達」の「reach」が変化した言葉のようです。
なぜ、テスラはモデルXとモデルSの右ハンドル車の生産を急遽中止したのか?
テスラ側からは理由の説明は公表されていませんが、恐らくは生産効率の向上が目的だと思われます。
モデルX及びモデルSはテスラの中では高級な車種になりますが、その生産割合は年々減少傾向になっています。
より安価なモデルに販売がシフトした結果、フラッグシップモデルの販売台数が減少したことで、右ハンドルの生産数は更に減少したことが想像できます。
テスラの製造ラインがどのような仕組みで動いているのかは知りませんが、同じ車を製造する際に右ハンドルと左ハンドルが混流して製造するには手間とコストがかかります。
そのコストと手間を省くことが今回の販売中の理由と思われます。
その理由は経営という観点では妥当な選択とは思いますが、消費者目線という立場で考えると少し戸惑うことになりますね。
それでもテスラは売れるのですから、そんなことは気にしないということなんでしょう。
【引用・参照元】