ポルシェ911と言えば最近はPDKという素晴らしいATが存在するためにマニュアルミッションの需要は減少していると思われましたが、まだまだマニュアルミッションの需要も高い模様。

ポルシェ911 カレラSの7速マニュアルミッション

ポルシェ911と言えば、もう既にピュアスポーツモデルというよりはラグジュアリースポーツの代表格というイメージになった車ではないでしょうか?

当然ピュアスポーツという側面もありますが、それらはGT3などの役物と言われる限定車に譲り、カタログモデルの車両は高性能ラグジュアリースポーツカーの頂点を極めていると感じます。

これがフェラーリやランボルギーニだとスポーツだのラグジュアリーだのという次元を飛び越えたスーパーカーという分類に入りますので、気軽に乗れる車の最上級がポルシェと言えるでしょう。

そんなポルシェ911のトランスミッションがPDKと言われる最高性能のATを手に入れた結果、高性能を手軽に楽しむというシチュエーションが実現されていました。

しかし、今回あえてカレラSに7速マニュアルミッションを設定することになったのは、本来AT天国と言われるアメリカからのニーズが高かったことが原因だとしています。

実はアメリカにおいても都市部以外ではMT需要がまだまだ多く、ましてスポーツカーということであれば日本以上にMT需要が多いのも事実です。

その結果、PDKに比べても35kgもの軽量化が実現出来たのも、ピュアスポーツとしてポルシェ911カレラSを認識しているアメリカ人にとっては予想外の副産物になった模様。

公道走行で7速マニュアルミッションは必要か?

ポルシェのATであるPDKに関しては8速のギアが設定されています。

ATの場合はより多段化が進んでも変速自体は機械がコンピューター制御で行われるため、仮に10速でも20速にも増えたとしても人間には一切関係の出来事です。

しかし、マニュアルミッションの場合、現状一般的な6速ミッションの場合でも6速は完全なオーバードライブとして設定されており、一般道で6速までシフトアップさせることは稀です。

今回ポルシェ911カレラSに設定されたマニュアルミッションは7速です。

そうなると、各ギアの守備範囲は狭くなることになりますので町中での走行時には頻繁にギアチェンジを行う必要性が発生します。

そして、7速目は完全なオーバードライブとして活用されることになりますので、少なくても日本の公道においては高速道路以外で7速にシフトすることは無いと思われます。

ズボラな運転をするのであればマニュアルミッションの多段化でもシフトチェンジの手間は増えることはありませんが、律儀に適正なエンジン回転数を維持する運転を行う場合は、煩雑なギアチェンジが発生しラグジュアリースポーツカーというには少し忙しない車になりそうですね。

7速マニュアルミッションのシフトパターンは?

今回発表された992型ポルシェ911カレラSの7速マニュアルミッションのシフトの写真がこちらです。

シフトノブの狭い面積の中に7速までの細かいシフトパーンが記載されています。

実際に図式化した7速マニュアルミッションのシフトパターンは上記のようになっています。

既存の6速マニュアルミッションにプラスして7速目が追加されているパターンでしょうか?

R(リバース)の位置が今回のようにシフトの左上に設定されるか、右上(下)に設定されるかで若干のパターンの差異はあると思いますが、今回の7速マニュアルミッションのシフトパターはオーソドックスなスタイルになっていることが分かります。

これだけのギアを操りながら運転することは現在はかなり珍しいことだと思いますので、最初は戸惑うこがも多いと思います。

もし私が992型ポルシェ911カレラS 7速マニュアルミッションのオーナーだった場合は、かなりズボラな変速をしてしまいそうです(汗)

なので、7速マニュアルミッションの設定がされている車のオーナーはマニアックなオーナーが多くなりそうな予感です。

【引用・参照元】