1348万円のM4 コンペ G82の5年後の価値が431万円という価格は妥当なのでしょうか?
BMWの残価設定ローンは2つの種類があります
自分の予算よりも高額な車を購入する時に便利なのが残価設定ローンです。
残価設定ローンは自動車会社ごとに細かい仕組みが違いますが、大まかに言えば上記の記事にも書いている通り、数年後の車の価値を差し引いた部分のみローンを組むことが出来るサービス。
例えば、300万円の車を購入する場合、通常なら300万円のローンを組みますが残価設定ローンの場合は、数年後の車の下取り(売却)価格を想定(仮に100万円とする)し300万円から100万円を差し引いた額である200万円でローンを組みます。
なので3年とか5年でローンを組んだ場合残価設定ローンの方が月々の支払いが安くすることが可能になります。
残価設定ローンは車を購入しやすくなるような仕組みですがもちろん気をつけなければいけないこともありますので、詳細は上記の記事を参照してください。
またBMWにはこの残価設定ローンも2つの種類が存在しますので、あなたの予算やライフスタイルに合わせて使い分けることが出来ます。
バリューローンとフューチャーバリューローンの違い
BMWの残価設定ローンには2つの種類がありますが、2つの大きな違いは残価設定の考え方にポイントがあります。
バリューローンの場合は3年ローン(36回払い)の場合であれば35回までは月々の支払いなりますが36回目の時点でローンを完済(残価を含めて)する必要があります。
残価を完済する方法は
- その車両を下取りに出しての乗り換え
- 残価分を再度ローンを組む
- 残価の一括払い
- 売却による精算
残価はあくまでも据え置かれた額になりますの1の場合の下取りに出した場合や4の売却を行った場合に車の価格(下取り額)が残価を下回る場合が発生します。
つまりローンを完済したと思っても場合によっては追金を支払わないと精算できない場合があるので注意が必要です。
それに反してフューチャーバリューローンの残価はBMW側が数年後の車の価値を算出してその額を保証します。
もちろん、残価の額を保証するためには年間の走行距離の上限や事故の有無などの条件が発生しますが最終的な残価が保証されるので最終の支払いに追金は発生しません。
よってフューチャーバリューローンの場合の残価を完済する方法は、
- 新しいBMWに乗り換え(追金なし)
- 残価分を再度ローンを組む
- 残価の一括払い
- 車両の返却
となりますが一番の大きな違いは車両を返却すれば追金は発生しないということです。
フューチャーバリューローンの残価はBMWが保証した価格になりますので、予め決められた条件(走行距離や事故の有無など)をクリアしておけば残価は保証されます。
なのでフューチャーバリューローンの完済方法の1つとして残価分を車で物納することで精算出来ることになります。
なので残価の完済方法1にある乗り換えの場合も残価を物納で完済することになるので、追金を支払うことなく次の車に乗り換えることが可能になります。
ただしフューチャーバリューローンの残価はBMWが損をしない確率が高い金額に設定されることになりますので、バリューローンよりも残価が低めに設定される場合が多くなります。
BMW M4 コンペ G82の5年後の残価設定が431万円
先日ある方が購入する予定のM4 コンペ G82の見積書をSNSのグループで拝見する機会がありました。
その見積書にはフューチャーバリューローン(5年払い)の支払い計算も記載がありましたが、5年後の残価金額が431万円となっているのを見た方々から安すぎるとの意見が書き込まれていました。
M4 コンペ G82の車両本体価格は1348万円なので5年後の残価が431万円ということは残価率は約32%ということになります。
確かにM4の5年後の価値が431万円というのは安いような気がしますが、これはフューチャーバリューローンなので仕方がないところということになります。
なぜならフューチャーバリューローンの残価はBMWが保証する金額なので必ずBMWが損をしない価格に設定してあるからです。
仮に5年後にM4 コンペが車両を返却された場合、ローンの残債はBMWがその車両を中古車として販売し、その利益で完済する必要があるからです。
つまり431万円という金額はM4 コンペを仕入れて中古車で販売することで確実に利益が出る価格である必要がある訳です。
よって大抵の場合であれば5年後にBMWに車を返却するのではなく残債を一括精算して自動車買取店で売却すれば残債の額よりも高く販売店が買い取ってくれる可能性が高い。
なのでこの場合の残価は車の価値をそのまま反映するものではないということを覚えておく必要があると思います。
それよりも月々の支払いがいくらになるのか?その支払額なら払えるのか?が大切になってくると思います。