BMWのブレーキパッドを交換すると後輪のブレーキパッドの方が摩耗が多いことがありますが、どうしてでしょうか?

車のブレーキパッドの消耗が早いのは通常はフロント

車のブレーキパッドが減るのが早いのはフロントブレーキです。

なぜなら車を止めるという力が一番必要な部分がフロントブレーキなので、フロントのブレーキキャリパーはリアに比べると大きくなっているのでお分かりだと思います。

なのでブレーキパッドに関してもフロントのブレーキパッドの方が消耗が激しく、場合によってはフロントのブレーキパッドは寿命でもリアのブレーキパッドは余裕で使用し続けることが出来ることもあります。

このように通常の車ではブレーキパッドの消耗が早いのはフロントのブレーキパッドですが、最近のBMWではフロントよりもリアのブレーキパッドの方が消耗が早いことがよくあります。

またはフロントのブレーキパッドと同様にリアのブレーキパッドも消耗しているという現象もBMWに多い現象だと思われます。

なぜBMWだけブレーキパッドの消耗がリアの方が多いのでしょうか?

BMWのDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)が原因

BMWにはいくつもの安全装置が取り付けられていますが、その中でも今回のブレーキパッドの摩耗に関係性が高いのがDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)だと言われています。

DSCは日本語だと横滑り防止装置とかトラクションコントロールとか言われる機能です。

要するに、車がスピンなどの姿勢を崩そうとする動きを抑制する機能になります。

車がスピンする主な原因はコーナリングする際に必要以上の速度が出ていることが原因になることが多いですが、その際には速度を減速させることでタイヤのグリップを回復させスピンする動きを防止します。

この際にDSCは自動的に僅かですが後輪のブレーキを効かすことで速度を低減させ、タイヤのグリップを得ることでスピンを回避しようとしています。

つまりドライバーの意志に関係なくリアブレーキが作動することになりますが、その頻度は私たちが考えるよりもかなり多い頻度でリアリブレーキを効かせる動作を行っています。

この結果、フロントブレーキよりも多い、または同様の頻度でリアブレーキに不可がかかる状態になりその分リアのブレーキパッドの消耗を促進していることになっています。

もっとざっくり言えば、車がスピンしないように自動的にリアのブレーキが頻繁に作動しているから、フロントブレーキと同等またはそれ以上に仕事をしているので同じ様にブレーキパッドも摩耗する、ということですね。

早期摩耗対策用のブレーキパッドがBMWから純正供給

現行のBMW3シリーズ G20系、4シリーズ G22系、Z4 G29用の早期摩耗対策がされた純正のブレーキパッドがBMWから提供されているそうです。

いくらDSCが効いているのでリアのブレーキパッドの消耗が早いとは言え、25,000km程度の走行でブレーキパッドが消耗してしまうのはいくらなんでも早すぎだろうということでしょうか?

これが不具合(リコールではない)とするのか?単なる改良品とするのかは意見が分かれる所だと思いますが、とりあえず新しいブレーキパッドを装着すれば今までよりはリアのブレーキパッドも長く使用することが出来るのだと思います。

ただし、今回の不具合?なブレーキパッドを装着している車が早期に(25,000km程度?)でブレーキパッドが摩耗してセンサーが反応した場合は、無償交換に対応することになるとの話もありますので、気になる方はディーラーで確認されると良いかと思います。

私の場合は純正のブレーキパッドから純正のブレーキパッドへ交換することはなく、その場合は社外品の低ダストブレーキパッドへ交換すると思いますから無償でも関係ありませんけどね。

【引用・参照元】