BMWのM4 G82は、登場から数年が経ち、2025年モデルとして初の年次改良を受けました。パワフルなパフォーマンスで知られるM4は、デザインや技術面でいくつかのアップデートが加えられています。そこで、今回の年次改良の内容と、その進化がどの程度の価値を持つかを詳しく見ていきましょう。
1. 外観・内装の改良
2025年モデルのBMW M4 G82は、細かな外観の変更と内装のアップデートにより、洗練されたデザインと快適性が向上
2. 最新iDrive 8.5で操作性向上
新しいiDrive 8.5が搭載され、直感的で快適な操作が可能になり、ドライビング体験が一層充実
3. 高性能エンジンとスポーティな走行性能
S58エンジンが圧倒的なパワーを提供し、反応性の高いハンドリングでスポーツ走行にも対応
外観デザインの改良点
2025年モデルのM4 G82は、フロントの大きなグリルデザインが維持される一方で、ヘッドライトやテールライトには微調整が加えられています。
新しいLEDテールライトには、M4 CSやM4 CSLから受け継がれたレーザーエレメントが追加され、洗練された印象を与えます。
また、バッジもアップデートされており、さりげなく高級感を引き立てています。
内装の変更点と快適性の向上
内装では、四角い形状の新しいステアリングホイールが追加され、現代的なBMWのデザインと統一感を持たせています。
センターコンソールのベンツも新しくなり、操作性が向上。
さらに、カーボンファイバーやアルカンターラなどの高級素材が使われ、ドライバーの快適性が強化されています。
特に、色彩豊かなインテリアオプションは他の車種には見られない個性を演出しています。
さらに、最新のインフォテインメントシステム「iDrive 8.5」が搭載され、直感的な操作性とレスポンスが向上しています。
クイックセレクト機能も追加され、ナビゲーションやエンターテインメントの設定がスムーズに行える点が評価されています。
Apple CarPlayやAndroid Autoの接続も可能で、毎日の運転が一層快適になります。
エンジンとパフォーマンスの詳細
BMW M4 G82は、3.0L直列6気筒ツインターボエンジン「S58」を搭載し、503馬力と650Nmのトルクを発揮します。
このエンジンは、0-100km/hを僅か3.8秒で達成する圧倒的な加速性能を誇り、走行モードによってトラクションとパフォーマンスを柔軟に調整可能です。
よりハイパワーなxDriveモデルは523馬力を誇りますが、リア駆動モデルでも十分なパフォーマンスが楽しめます。
ハンドリングと運転感覚
2025年モデルのM4は、運転時の反応性とシャーシの安定性が大きく向上しています。
路面の状態をしっかりと伝えてくれるハンドリングで、ドライバーが車の挙動を正確に把握できるため、操る楽しさが強調されています。
また、オプションのカーボンセラミックブレーキは高い制動力を発揮し、スポーツ走行時でも安心感があります。
ただし、路面の悪い場所では少々固さが気になることも。
コストパフォーマンスと他モデル比較
BMW M4 G82は、アルファロメオ・ジュリアやキャデラックCT4-Vブラックウィングなどの競合モデルと比較すると、より豪華なインテリアや最新のテクノロジーを備えています。
その分価格も高めで、ベースモデルでも1,000万円を超える設定ですが、その費用に見合ったパフォーマンスと品質が確かに提供されています。
賛否両論のデザイン
フロントグリルの大型化は賛否両論ですが、BMWファンの間では独自のアイデンティティを評価する声も多く見られます。
車の外観は好みによるところが大きいものの、その個性的なデザインがM4の魅力の一部であることは確かです。
結論と総合評価
2025年モデルのBMW M4 G82は、技術面での進化を遂げ、スポーツカーとしての完成度をさらに高めました。
競合モデルと比較しても、ハイパフォーマンスエンジンや最新のインフォテインメントシステムなど、全体的に優れたバランスが取れています。
デザイン面での好みは分かれるかもしれませんが、BMW Mシリーズの伝統を受け継ぎつつ、現代のドライビングニーズに応えることができる車です。
価格面ではやや高価ではあるものの、性能と装備のバランスを考慮すると、価値のある一台といえるでしょう。
M4 G82は、日常のドライビングからサーキットでのスポーツ走行まで、多彩なニーズに応えられる高性能なスポーツカーとして、車好きにとっては見逃せない存在です。
BMW M4 Competition M xDrive クーペのみ販売
2025モデルからなのかは分かりませんが、BMW JAPANのサイトでは、M4はM4 Competition M xDrive、つまりFRモデルとマニュアルミッションモデルは廃止されたんですね。
結局のところ日本ではマニュアルミッションモデルはあまり売れませんし、FRモデルよりもxDriveモデルの方が上位モデルの位置づけになるので、日本人の性格的に最上位モデルを選びがちですから仕方がないかもしれません。
しかし、逆説的に考えるとM4 G82のマニュアルミッション車やFRモデルは販売台数が少ないので、リセールバリューという観点では、それらのモデルの方が価値が高いのかもしれません。
車の価値はどのように決まるのか?謎が多いです。
Reference:bmwblog.com