BMWは今後はトランスミッションをDCTからATへシフトすることを決めていますが、BMW MINIは逆にトランスミッションをATからDCTにシフトするようです。
ATとDCTはどちらが優秀なのか?
BMWは現在Mモデルに採用されているトランスミッションをDCTからATへシフトすることを決めています。
しかし、BMW MINIには逆にDCTにシフトするという矛盾をした政策を実施するようです。
そもそもATとDCTのどちらが優秀なんでしょうか?
ATのデメリットは油圧を介することでパワーロスすることですが、DCTはコンピューターがマニュアルトランスミッションを操作するイメージなので、パワーロスがありません。
これだけを見ればどう考えてもDCTの方が優秀だと思いますが、現状ではDCTにも課題が多いことが事実です。
DCTのデメリットは高出力エンジンへの対応が不十分ということ。理論値の限界馬力は500馬力から600馬力までのようですが、それ以上の馬力には対応できないとのこと。
この辺の事情がBMWとBMW MINIの対応の違いになると思われます。
DCTの生産を維持するためにBMW MINIへ
これまでDCTを開発するにはそれ相当の費用がかかっていると思います。なので、搭載する車が減少することはDCTの開発費の回収が困難になる、ということ。
よって、BMWよりも馬力が小さいBMW MINIへDCTを積極採用して開発コストを回収するのが狙いではないでしょうか?
BMW MINIではLCI前後からJCW以外のATを順次DCTへ切り替えることが決まっていると言われています。そして、JCWに関しては俗にいうスポーツ8速ATが採用されるとのこと。
やはり、低馬力、販売台数が多いモデルにはDCT、そうでないモデルにはスポーツ8速ATという組み合わせになるようです。
BMW MINIがDCTになる=BMW1シリーズもDCTになる
プラットフォームを共有しているBMWの1シリーズとBMW MINIでは当然トランスミッションも同じものが使用されるようになる。
なので、BMWのFFモデルはDCTでFRモデルはATという住み分けが今後は進んでいくことになります。
確か、BMW X1も一部のグレードでATからDCTに移行していたと思いますので、この流れはほぼ確定でしょう。
DCTは前段でも書きましたがパワーロスが無いので燃費の向上も期待できます。小さい車、排気量の小さい車は低燃費を求められるのでDCTには向いています。
ただし、私もDCTは経験していますが低速域でのもたつき感が大きいので、制御するという面ではATの方が技術的には進歩しているとも言えます。
よって、DCTとATの優越は一言では語れない訳ですが、気分的にはDCTのダイレクト感=スポーツのイメージですから、私的にはDCTのさらなる開発に期待したいです。
【引用・参照元】
Exclusive: MINI DCT Details and First Photos – MotoringFile
As part of the brand’s 2018 refresh, we will see not just a new MINI DCT but a total of four new automatic transmissions – two DCTs and two full automatics. What are the differences and what models get what? Lets dissect. Yesterday we reported many of the details around the 7-spee DCT rollout.