世界的に一部の車を除いて2ドアクーペの販売が落ち込んでいます。2ドアクーペの代表格であるアウディTTも販売に苦戦して4ドアクーペにモデルチェンジするという噂があります。

世界的に販売が不振な2ドアクーペ

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私も先日試乗したポルシェ・ボクスターはオープンカーでケイマンは2ドアクーペですが、現在世界的に見て2ドアクーペの販売実績が思わしくありません。

唯一の例外と言えるのがポルシェ・ケイマンぐらいでその他は軒並み販売が不振だと言われています。

日本ではトヨタ86ががんばっているぐらいでそれ以外の2ドアクーペはほぼ壊滅状態ですが、世界的に見ても状況は同様の様です。

この2ドアクーペの販売不振の原因は2つ。

  • アメリカ市場での大型車人気の復活
  • 莫大な中国市場でのSUVとセダン人気

この2つが2ドアクーペの販売が不振になっている原因だと思われます。

アメリカは元々大型車が人気の市場ですが、原油高に引きづられるように小型車へ人気が集まり最終的にはトヨタ・プリウスが裕福層の車としてステイタスを得ていました。

しかし、現在はアメリカでは原油高は関係なく(自国でシェールオイルなどが産出)燃料費にあまりシビアではない状況が続いた結果、大型車、SUVの人気が復活しています。

中国では車に対するステータスの考え方がセダンとSUVに偏っているためスポーツカー(スーパーカー除く)への需要はあまりない、また一般大衆に車が行き渡っていないこともあり、実用性が優先されています。

世界のNo.1とNo,2の市場で人気がない訳ですから販売が不振になっても仕方がないと言えます。

アウディTTはアウディの中で特別な車

その不振車の代表格がアウディTTになるのですが、そのアウディTTが次期モデルでは2ドアではなく4ドアクーペとして登場すると一部のメディアが伝えていました。

確かに私もアウディTTに乗っていたので感じましたが、先代、先々代のアウディTTに比べてアフターパーツの開発が進んでいないと感じていました。

アフターパーツの開発が進まない理由は新車が売れていない証拠ですから、先代、先々代と比べると現行のアウディTTは販売面では失敗作とアウディ社内でも考えられているかもしれません。

しかし、アウディTTとR8という車はアウディのラインナップの中で特別な存在であることは言うまでもありません。

なぜなら、アウディの車名を表すアルファベットと数字の組み合わせの法則がTTとR8だけ特別扱いされているからです。

R8はアウディ車のフラッグシップですから、特別な存在であるのは理解できますが、TTはなぜ特別な存在なのか?

それはTTという車が元々は別の自動車メーカーで没になったデザインをアウディブランドで蘇らせたという経緯があります。

それまでのアウディというブランドはクアトロに代表されるような実用性の高い車というイメージをTTという車で一気におしゃれなブランドに位置づけた功績があります。

なので、その功績がTTを特別な1台として位置づける結果になっています。

そのTTのシンボルである2ドアクーペを廃止して4ドアクーペとして再生させるというのはアウディにとってもかなりの冒険になります。

アウディ社はアウディTT4ドアクーペを否定

現在アウディ社ではアウディTTの4ドア化に関して否定しています。

かつてはTTファミリーとして4ドアクーペやSUVなども企画された(BMW MINIのように)こともあったようですが、現在はTT=2ドアクーペという図式を変更することはない、と言明しています。

アウディTTが2ドアクーペで無くなった場合、ロードスターも幕を閉じることになりますのでそれはもうTTとは呼べない、と言ってもおかしくはないでしょう。

なのでアウディ社がTTの4ドア化を否定していることは喜ばしいことですが、BMW MINIも発売当初はBMW MINIファミリーがここまで拡大、大型化するとは思っていなかったハズですから、TTに関しても未来永劫2ドアクーペを維持することはできないかもしれません。

しかし、2ドアクーペはデザイン的にカッコいい車を沢山排出してきたカテゴリーですから、1台でも多く2ドアクーペの車を残して欲しいと思います。

2ドアクーペ派の個人的な願望を込めて。

【引用・参照元】

https://www.caradvice.com.au/705399/four-door-tt-isnt-coming-audi-says/