BMW G81 M3 ツーリングのGT3仕様が、2026年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦するという噂が業界内で広がっています。
ステーションワゴンのボディを持つGT3マシンが、世界有数の難コースであるノルトシュライフェを全力で走る。
そんな前代未聞のプロジェクトが、いよいよ現実のものになりつつあります。
一見すると奇想天外に思えますが、この噂には相応の根拠があるのも事実です。
この記事では、噂の発端から車両の成り立ち、参戦クラスの仕組みから2026年のBMW参戦体制の全体像まで、私が調べた範囲でまとめて整理していきます。
- ✅G81 M3 GT3はM4 GT3シャシー流用のSP-X専用1台
- ✅BMWはM4 GT3 Evo3台で優勝、G81は話題役
- ✅ADAC承認済み・3月16日に正式発表予定
BMW M MotorsportのInstagram
出典:Instagramより
噂の直接の発端は、BMW M Motorsportが公開した一枚のティザー画像です。
黄色のデイタイムランニングライトと、同色のIconic Glowグリルが写ったその画像には車名の明記がなく、「3月16日15時に詳細を発表する」とだけ告知されていました。
黄色に光るIconic GlowグリルといえばM3 Touringに採用されているデザイン要素であり、「これはM3 Touring GT3ではないか」という推察がファンの間で急速に広まりました。
そこへmotorsport-magazin.comが「SP‑Xクラスで参戦予定」という具体的な情報を報じたことで、G81 M3 Touring GT3がニュル24時間に出走するという噂が一気に確度を増しました。
背景として押さえておきたいのは、約1年前の2025年4月1日にBMWがエイプリルフールとしてM3 Touring GT3の画像を公開していたという事実です。
あの時点で「実現してほしい」という声が多数上がっており、今回のティザーはそれを知るファンにとって「ついに本物か」という確信に変わるものでした。
G81 M3 Touring GT3とはどんなクルマか

G81ボディにG82のシャシーパーツを組み合わせた構造
G81 M3 Touring GT3の最大の特徴は、量産型G81 M3 Touringのボディシルエットを活かしつつ、本格的なGT3マシンに仕立てている点です。
具体的な構成はG81ボディにG82 M4 GT3 Evoのシャシーパーツを組み合わせたもので、ロールケージ、レース用サスペンション、GT3規格の安全装備が装備されています。
外観はステーションワゴンそのものですが、内部は完全なレーシングカーです。
このプロジェクトを手がけたのはデザイナーのSimon von Broich氏です。市販モデルの形状を崩さずにGT3化するというアプローチは、製作難度の点でも前例がほとんどなく、技術的な挑戦でもあります。
エンジン仕様はM4 GT3 Evoを参考に考える
エンジンスペックの詳細はまだ正式発表されていませんが、「最も鋭い仕様が採用されている」「とにかく煙を吐きまくるクルマになる」という関係者コメントが伝えられており、相当な出力であることが示唆されています。
ベースとなるG82 M4 GT3 EvoはS58型3.0L直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、約500psを発揮します。
G81 M3 Touring GT3も同系統のユニットを採用していると考えられており、同等あるいはそれ以上の出力が期待されます。
正式なスペック数値はBMW M Motorsportの公式発表を待つ必要があります。
SP‑Xクラスとは何か
ニュルブルクリング24時間レースには、一般的なGT3クラス(SP9)とは別に「SP‑X」と呼ばれるカテゴリーが設けられています。
このクラスはFIAのホモロゲーションを取得していない実験的・特殊車両を受け入れる枠組みで、ADAC技術委員会の審査と承認を経ることで参戦が認められます。
SP9クラスがFIA GT3ホモロゲーションを必須とするのに対し、SP‑Xはその制約がなく、ベース車両や技術仕様の柔軟性が高いのが特徴です。
G81 M3 Touring GT3は量産型G81をベースとした事実上の1台限りのマシンであり、GT3ホモロゲーションを持たないため、SP‑Xの枠組みが唯一の参戦手段となります。
2026年のレースではHWAもEVO.Rという車両でSP‑Xへの参戦を予定しており、G81とあわせて個性的なエントリーが揃う見通しです。
SP‑Xは台数が少ないぶん、参加車両がレース全体の話題をさらいやすい場でもあります。
BMWの2026年ニュル24時間 参戦体制
M4 GT3 Evoで勝利を狙う2チーム
2026年のニュルブルクリング24時間レースにおけるBMWの主力は、G82 M4 GT3 Evoです。
ROWE Racingが2台、Schubert Motorsportが1台をエントリーしており、合計3台のM4 GT3 Evoが本格的な総合優勝争いに加わります。
この体制はBMW M Motorsportが公式に確認しており、両チームともニュル24時間での実績を持つ強豪です。
G81 M3 Touring GT3はSP‑X枠で独自の役割を担う
G81 M3 Touring GT3はSP‑Xクラスへのエントリーとなるため、M4 GT3 Evoと同じ土俵で総合順位を争うわけではありません。
運営チームはSchubert Motorsportが担当する可能性が高いと報じられていますが、正式発表はまだです。
BMW全体の戦略としては、M4 GT3 Evoが「勝利を狙う」役割を担い、G81 M3 Touring GT3が「話題と注目を集める」役割を分担するかたちです。
競技面と話題性の両軸を同時に押さえる参戦構成と言えます。
現時点で確認できる事実を整理する
噂の信憑性を判断するうえで、現時点で確認できる事実を整理します。
- G81 M3 Touring GT3の実車は、デザイナーSimon von Broich氏によってすでに製作済み
- ADAC技術委員会がSP‑Xクラスでの参戦を承認済み
- BMW M Motorsportは2026年3月16日15時(中欧時間)に正式発表を予定
- NLS第2戦(3月21日)へのテスト参戦も報じられているが、未確認
- 担当チームはSchubert Motorsportが有力とされるが、公式発表はなし
以上の点から、「噂」という表現が使われているものの、実質的にはほぼ確定に近い情報であると言えます。
正式発表後は各スペックや参戦体制の詳細が明らかになる見込みで、引き続き注目が必要です。
Reference:motorsport-magazin.com
よくある質問(FAQ)
Q1. BMW G81 M3 Touring GT3は市販車をベースにしたレーシングカーですか?
はい。量産型G81 M3 TouringのボディシルエットをベースにG82 M4 GT3 Evoのシャシーパーツを組み合わせた、事実上1台限りのレーシングマシンです。FIA GT3ホモロゲーションは取得していないため、SP-Xクラスでの参戦となります。
Q2. SP-Xクラスとはどのようなクラスですか?
ニュルブルクリング24時間レースが設ける、FIAホモロゲーション不要の実験的・特殊車両向けカテゴリーです。ADAC技術委員会の承認を得ることで参戦が認められており、G81 M3 Touring GT3はすでに承認済みです。
Q3. G81 M3 Touring GT3はどのチームが運営しますか?
Schubert Motorsportが担当する可能性が高いと報じられています。同チームは2026年のニュル24時間でG82 M4 GT3 Evoも1台エントリーしており、BMW陣営の一角を担うチームです。ただし正式発表はまだありません。
Q4. G81 M3 Touring GT3は総合優勝を狙うマシンですか?
いいえ。総合優勝争いはSP9クラスに参戦するROWE RacingとSchubert MototsportのG82 M4 GT3 Evo計3台が担います。G81 M3 Touring GT3はSP-Xクラスへの参戦であり、BMWとしての話題性と注目を集める役割を担うマシンです。
Q5. 正式発表はいつ、どこで確認できますか?
2026年3月16日15時(中欧時間)にBMW M Motorsportの公式ソーシャルメディアにて発表が予定されています。現時点ではティザー画像と関連メディアの報道のみが確認できる情報です。





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