2026年はBMWにとって大きな節目です。
新世代3シリーズの有力グレードと見られるM350(G50)、フラッグシップにふさわしいALPINA B7(G72)、走りに特化したM2 Track Package(G87)が登場予定と目され、電動化と高性能を両立する戦略が一段と鮮明になります。
本記事では各モデルの注目点を、関連車種であるi3(NA0)や7シリーズG70 LCI、そしてM2 xDriveの話題も交えながら、わかりやすく整理して解説します。
- 2026年注目のBMW3選:M350 G50、ALPINA B7 G72、M2 Track Package G87の特徴を一挙に解説。
- 電動化と高性能の融合:i3 NA0やB7 G72の進化で、EVとガソリンの共存戦略を明確に示す。
- M2シリーズの進化:xDriveとTrack Packageの登場で、走行性能と選択肢が大幅に拡大。
2026年に向けたBMWの変革期

2026年のBMWは、内燃エンジンと電動化を両立する「過渡期の完成度」を示す年になります。
3シリーズ系では次世代プラットフォーム移行に備えつつ、主力グレードの熟成を進め、同時にi3(NA0)のような電動セダンを並行投入することで選択肢を広げます。
フラッグシップでは7シリーズG70 LCIを軸に、上位にALPINA B7(G72)を据えて存在感を強化。
スポーツ領域ではM2の高性能化が続き、軽量装備や空力最適化、ブレーキ・サスペンション強化など、サーキット直系の手当てが進む見通しです。
多様な層に向けた「正解が一つではない商品設計」が、2026年のBMWを特徴づけます。
M350 G50:期待の新世代3シリーズ
M350 G50とi3 NA0との関係性

M350 G50は、現行G20型3シリーズの後継として2026年に登場予定とされる新世代モデルです。
BMWが掲げるノイエクラッセ構想の直前段階に位置づけられ、ガソリンエンジンの完成形を示す存在になると予想されています。
一方で同時期に登場するi3 NA0は、電動化技術を全面に押し出したEVセダンとして開発が進んでおり、M350とi3は兄弟関係に近いポジションを担います。
両車は共通するデザインテーマを持ちながら、駆動方式と動力源の違いによって明確な個性を形成します。
M350が直6ターボと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、伝統的なドライビングフィールを守るのに対し、i3 NA0は800Vアーキテクチャ採用のEVとして最新の効率性と加速性能を追求しています。
BMWはこの2モデルを通じて、内燃機関と電動車を並立させるという戦略を明確にしています。
性能・仕様・進化ポイント

M350 G50のパワートレインは、従来のM340iで採用されている3.0リッター直列6気筒ターボ(B58型)を改良し、最高出力は約420馬力に達するとみられています。
トランスミッションは8速ステップトロニック、駆動方式はxDriveが標準設定になる可能性が高く、0-100km/h加速は4秒台前半が期待されています。
足回りにはアダプティブMサスペンションと電子制御式LSDを組み合わせ、コーナリング時の安定性と快適性を両立。
ボディは軽量化のためにアルミと高張力鋼を多用し、ねじり剛性を約15%向上させると予想されます。
インテリアではパノラマディスプレイと呼ばれる一体型スクリーンを採用し、BMW最新のiDrive Xインターフェースを搭載。
物理ボタンを減らしながらも、操作性と視認性を確保する新設計が特徴です。
また、コネクテッド機能も強化され、クラウドベースのナビゲーションやスマートフォンとの完全連携が可能になります。
これらの進化によって、M350 G50は3シリーズ史上最も完成度の高いスポーツセダンになると期待されています。
ALPINA B7 G72:ラグジュアリー&パフォーマンスの頂点
7シリーズ G70 LCIとの比較

ALPINA B7 G72は、2026年に登場が見込まれるBMW 7シリーズの最上級モデルであり、ベースとなるG70 LCIとの違いが注目されています。
G70 LCIは2025年後半に実施されるマイナーチェンジで、外観デザインの洗練とインテリアの最新化を中心に改良されます。
これに対してB7 G72は、同じプラットフォームを用いながらも、エンジンチューニング、足回り、快適性に至るまでALPINA独自の開発が行われます。
デザイン面ではフロントグリルやバンパー形状が変更され、専用のマルチスポークホイールが採用されるほか、リアバンパー下部には4本出しエキゾーストが備わります。
内装はナッパレザーやLavalinaレザーがふんだんに使用され、アルピナブルーのステッチが施された上質なキャビン空間が特徴です。
つまり、G70 LCIが「テクノロジーの進化」を体現するのに対し、B7 G72は「クラフトマンシップの深化」を追求するモデルだといえます。
ALPINA流チューニングと仕様詳細

パワートレインは、4.4リッターV8ツインターボエンジン(S68型)をベースにALPINA独自のターボシステムと冷却系を組み合わせ、最高出力は約640馬力、最大トルクは800Nmに達すると予測されています。
トランスミッションはZF製8速ATで、xDrive四輪駆動システムと組み合わされます。
これにより、0-100km/h加速は3.5秒前後を記録する見込みです。
サスペンションは電子制御式ダンパーを備え、路面状況に応じて減衰力を細かく調整。
エアサスペンションとの組み合わせにより、長距離走行時の快適性と高速域での安定性を両立します。
また、ステアリングはALPINA専用チューニングが施され、極めて滑らかな舵の入りと重厚なフィールを実現します。
ブレーキには大径のディスクと4ピストンキャリパーを採用し、制動性能を強化。
さらに、専用のエキゾーストシステムにより低回転域での重厚なサウンドと高回転域での伸びやかな音質を両立します。
B7 G72は、単なる高級セダンではなく、運転する楽しさと贅沢な時間の両立を目指した究極のグランドツアラーとして登場するでしょう。
M2 Track Package G87:サーキット特化M2
M2 xDrive G87との位置づけと仕様

M2 Track Package G87は、2026年に登場が期待される高性能仕様で、現行の後輪駆動(FR)M2とは明確に異なる個性を持つとみられます。
一方で、BMWが同時期に開発を進めているとされるM2 xDrive G87も注目の存在です。
xDrive仕様はフルタイム四輪駆動を採用し、0-100km/h加速を4秒を切る水準に引き上げることを目的としています。
これに対してTrack Packageは、サーキット走行を主眼としたセットアップになる見込みですが、駆動方式がFRのまま維持されるのか、あるいはxDriveを採用するのかは現時点で明らかになっていません。
BMWは過去にM4 CSLやM3 CSでFRを貫きながらも軽量化とシャシー強化を行っており、M2 Track Packageもその流れを踏襲する可能性が高いといえます。
いずれにせよ、両仕様は異なる方向からM2の限界性能を高める存在であり、2026年はM2シリーズにとって進化の転換点となる年になるでしょう。
まとめ:2026年BMWが示す多面戦略
2026年のBMWは、M350 G50、ALPINA B7 G72、M2 Track Package G87という三つの方向性でブランドの多様性を表現しています。
電動化を進めながらも、走りの本質を見失わないという姿勢が貫かれ、どのモデルにも「駆けぬける歓び」のDNAが息づいています。
個人的にはALPINA B7 G72のLCIが気になります。
BMWへ商標権が移ったアルピナがどのようにB7 G72をLCIさせるのかに興味津々。
基本的には旧アルピナの技術陣がBMWのリソースを使って開発されることになるので、これまで以上にグランツアラーの走りをブラッシュアップしてくれるのではないでしょうか?
ICEモデルの最上級なグランツアラーになることを期待しています。
Reference:bmwblog.com
よくある質問(FAQ)
Q1. M350 G50はいつ発売されますか?
正式発表前のため確定情報はありませんが、2026年内のデビューが有力視されています。市場投入は主要地域から順次となる見込みで、日本導入時期は発表後に明確になります。
Q2. M350 G50とi3 NA0はどう違いますか?
M350 G50は直6ターボ+電動補助を想定したガソリン系スポーツセダン、i3 NA0は同セグメントのEVです。共通するデザインテーマを持ちながら、動力源・駆動方式・走行キャラクターが異なります。
Q3. ALPINA B7 G72と7シリーズ G70 LCIの関係は?
G70 LCIは7シリーズの改良版、B7 G72はその上位に位置づくアルピナ仕様です。パワートレインや足回り、内外装の仕立てに独自チューニングが施され、走りと上質感の両面で差別化されます。
Q4. M2 Track Package G87はxDrive(4WD)になりますか?
現時点で駆動方式は未判明です。M2 xDriveの追加が見込まれる一方、Track PackageがFRを維持する可能性もあります。両仕様が併存し、用途に応じた選択肢になる見立てです。
Q5. 価格帯や主要装備はどの程度になりそうですか?
正式発表前のため目安段階ですが、M350は現行M340i上位帯、B7は7シリーズ最上位帯、M2 Track PackageはM2の上級パッケージ相当が想定されます。軽量化パーツ、強化ブレーキ、最新インフォテインメントの採用が見込まれます。








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