BMWは、最新の車両において物理ボタンを排除し、iDriveシステムの操作を完全にスクリーンに委ねる傾向にあります。これには賛否両論があり、特に伝統的なiDriveコントローラーを愛用していたユーザーからは物議を醸しています。
BMWのiDriveコントローラーの進化
BMWのiDriveコントローラーは、2001年の7シリーズデビュー以来、BMWの中で重要な位置を占めてきました。
しかし、最新の車両では物理コントロールを排除し、全ての操作をタッチスクリーンに頼るスタイルに移行しています。
物理ボタンがないことで、操作性や使い勝手にどのような影響があるのでしょうか。
物理的なボタンを廃止してタッチスクリーンでの操作を基本とするiDrive8及ぼ8.5に関しては、本来はタッチスクリーンでの操作ではなく音声による操作を念頭にBMWは開発したと考えられます。
しかし、現在の音声操作における音声認識の機能は発展途上であり、全てのBMWユーザーが満足するクオリティには到達していません。
その結果、タッチスクリーンでの操作を強いることになっています。
BMW iDrive8及び 8.5の使い勝手
BMW iDriveの最新バージョンであるiDrive8及び8.5は、物理コントロールなしでも優れた使い勝手を提供しています。
しかし、実際に運転してみたユーザーの声によれば、物理コントロールを持つ車両の方が直感的で安全に感じるとの意見もあります。
この点を踏まえ、ユーザーエクスペリエンスと安全性のバランスをどう取るべきかを考えます。
この評価には2つの要素が絡んでいます。
1つはドライバーが物理的なボタンの操作に慣れていること、2つ目はBMWの音声認識ソフトのクオリティがまだ不十分である。
この2つの要素が絡み合った感想と言えます。
Neue Klasseと物理ボタンの未来
BMWは2025年にNeue Klasseと呼ばれる新しい車両ラインを導入し、iDriveの新しいバージョンを搭載します。
一部の情報によれば、この新しいシステムではステアリングホイールを活用してより多くの機能を操作できるようになります。
これは物理ボタンの復活を示唆しているのか、それとも新しい操作方法に移行するのか。
BMWがどのような戦略を取るかを予測します。
BMWが最終的に物理的なボタンに回帰するのかは他社の状況も参考にする必要があります。
他社(BMWグループ含む)の車内インフォテイメントシステムの開発状況はどのように進んでいるのでしょうか?
BMW MINIの事例
BMWの傘下にあるBMW MINIも、新しいインフォテインメントシステムにおいて物理ボタンを排除する方向に進んでいます。
新たなオペーティングシステム9は、円形のスクリーンを特徴とし、BMWとは異なるユーザーエクスペリエンスを提供しています。
BMW MINIのユーザーはこの変化にどのように反応しているのか、そして物理ボタンの有無がMINIの魅力にどれほど影響を与えているのか?
同じBMWグループとして今後の開発に関しては、基本的には同じ方向性で開発が進んでいくと思われます。
フォルクスワーゲンの事例
フォルクスワーゲンは最近、新しい車両において物理ボタンを復活させると発表しました。
これはiDriveシステムにおいてスクリーンのみに頼ることへの一定の反省を示唆しています。
フォルクスワーゲンが物理ボタンを回復する理由と、この変更がユーザーにどのような利点をもたらしているのかに焦点を当てます。
BMWやその傘下のMINI、そしてフォルクスワーゲンなどの例を通じて、iDriveに物理ボタンが必要なのか?についてお伝えしました。
自動車業界全体でのトレンドとユーザーの声を考慮し、最適なユーザーエクスペリエンスを追求するメーカーの戦略がどのようになるのか?
物理ボタンの有無が、ユーザーの運転体験やブランドのアイデンティティに与える影響など不確定要素がまだまだ多いと思われますが個人的には一定の物理ボタンは必要と感じます。
【引用・参照元】
https://www.bmwblog.com/2023/12/23/should-bmw-keep-buttons-or-go-all-in-on-screens/