BMWのデザイン的な象徴の1つがキドニーグリルですが、そのキドニーグリルを光らせるアイコニックキドニーグリルを新型車に積極的に採用しています。BMWの狙いはどこにあるのでしょうか?
BMWの新しい象徴:アイコニックグローキドニーグリル
BMWのデザインにおいて象徴的なものの1つがキドニー グリルですが、それは日中のみBMWとしての存在を示すものであり、夜間においてはBMWだと認識させることができませんでした。
その欠点を補うために、夜間に絶対に特徴的な外観を認識させるデザイン機能を最近導入しました。
アイコニックキドニーグリルは、走行中にも点灯し、BMW のデザインを体現する 2 つの中央エア インレットを明確に示しています。
以前は、日光の下でしかBMWを認識させることができませんでした。
新型BMW 5 シリーズ (G60)と現行7 シリーズ (G70)の現在の写真が示すように、愛好家は、シリーズごとに異なる腎臓の形状のおかげで、夜間であっても個々のシリーズを確実に区別することができます。
7 シリーズと i7 の巨大でほぼ正方形のキドニーは、5 シリーズと i5 のよりスポーティで平坦なキドニーよりもさらに自信に満ちた外観を示すことができます。
なぜ、BMWはそこまでしてキドニーグリルを目立たせるのか?
現時点では、ますます多くのモデル シリーズにアイコニックグロー キドニーが搭載されることが分かっています。
この機能は当初、最も高級なBMW XM (G09)および 7シリーズ モデルに限定されていましたが、新しいBMW iX2およびX2 (U10) )も最近導入され、同じデザイン機能を備えたものが発表されました。
このソリューションは圧倒的に肯定的なフィードバックを受け、夜間における車両と BMW ブランドの存在感を劇的に高めたため、今後さらに多くのモデルが印象的な照明デザインに変更される可能性があります。
しかし、そこまでキドニーグリルを強調する理由はどこにあるのか?
もちろん、ブランドの浸透という側面においてはキドニーグリルはBMWの象徴として確実に認識されています。
それをさらに強調することで、ブランド力のアップを狙うマーケティング的な戦略は間違っていないと思われます。
また、現在BMWはICE(内燃機関)からEV(電気自動車)へシフトしていることから、EV=未来の象徴としてBMWの先進性を強調するためのシンボルをアイコニックグローキドニーグリルにしているのかもしれません。
極論を言えば、EVにはアイコニックグローキドニーグリルを装備させ、従来のICEモデルには通常のキドニーグリルしか装備できない、などの差別化もこの場合は有効です。
本年は中国市場の拡販戦略という側面が強い?
BMWの輸出先(現地生産含む)として最大の顧客は中国です。
よって、このように各種モデルのロングホールベース仕様を中国専売で開発販売しています。
中国では車は未だに成功の象徴であり、かつ客人を後席に乗車させることで自身の成功を内外に知らせたいという欲望(要するに自慢がしたい)国民性であることから、後席の居住空間が広い車を好む傾向があります。
また、車のデザインにおいてもメッキなどの光り物の仕様を好む傾向があり、中国人の思考にマッチしたクルマづくりを行う必要があります。
光り物が好き、自慢がしたい、そのような国民性の中国においてアイコニックグローキドニーグリルはうってつけの装備になると考えられます。
そして、結果的には中国人が好む車を自動車メーカーは作ることになり、その中国人の好む仕様の車を世界的に販売することが販売上、生産コスト上で最適解である、ことを自動車メーカーは知ることとなりました。
これが良いことなのか?悪いことなのかは?は分かりませんが、今後の自動車のデザインなどを左右するのは中国であることは間違いないと思います。
【引用・参照元】
Iconic Glow-Nieren im Vergleich: BMW 5er trifft 7er bei Nacht