BMWのオペレーションシステムのコンピューターはつい最近iDrive8へ進化した所ですが、2023年に発売される車両から順次iDrive9へさらに進化することが発表されました。
BMWのオペレーションシステムのコンピューターiDriveとは?
BMWのiDriveとはBMWのオペレーションシステムのコンピューターの名称です。
ざっくり言うとBMWの車両を制御したりカーナビなどを動かすコンピューターの総称です。
BMWが搭載しているiDriveというシステムは車両に関する全てのシステムにつながっています。
例えば、BMWのiDrive搭載車両のオーディオを交換しようとした場合、ヘッドユニットを交換すると車両自体が動かなくなります。
よってこのような場合はヘッドユニットを交換してもトランクなどのどこかに純正のオーディオユニットをつなげた状態で車に搭載しておく必要があります。
オーディオやカーナビ、エンジンの制御なども含めた全ての機器をiDriveは一元的に制御しています。
そのiDriveは現在バージョンが8まで進化しており最近LCIされたBMW3シリーズ G20にもやっと搭載され始め、今後は4シリーズなどにも搭載されることが決まっている最新のバージョンになっています。
BMWが最新のiDrive9を2023年から搭載開始することを発表
先日BMWはそのオペレーションシステムの最新版であるiDrive9を発表しました。
まだiDrive8が搭載されていない車両の方が多いにも関わらずiDrive9を発表し2023年から搭載を開始することは非常に驚きです。
なぜなら未だに現在発売されているBMWの車両のほとんどがiDrive7であり、LCIやフルモデルチェンジをきっかけにiDrive8へと変更される順番待ちをしていたからです。
よって2023年以降数年の間はBMWの車両の中にiDrive7、iDrive8、iDrive9のそれぞれが搭載された車両が混在して販売されることになり、代車などを借りた場合はカーナビの操作方法などが分からないなどの支障が出るかもしれません。
BMWがiDrive8が普及する前にiDrive9の普及を急ぐ理由はよく分かりませんが、恐らくは今後車種が増え販売台数が増えることになるEV(電気自動車)に対応するためなのかもしれません。
または当面は続くであろう半導体不足の解消を見越して少ない半導体で車を制御するシステムにする狙いがあるのかもしれません。
ちなみにこれまでのiDriveシステムはリナックスベースで作られていましたが、iDrive9からはアンドロイドベースで作られるとのことなので、今後普及する車内のエンターテイメント(ゲームなど)が関係しているのかもしれません。
2023年に発売されるBMWの中にはiDrive8.5というバージョンも存在するらしい
さらにややこしいことに2023年に発売される車両にはiDrive9が搭載されるモデルとiDrive8.5が搭載されるモデルがあるとのこと。
iDrive8.5はiDrive9とインターフェイスを含めてほぼ同じ機能を有するとのことですが、一部機能面の制限があるタイプとのこと。
2023年にフルモデルチェンジして発売されるモデルの1つであるBMW5シリーズ G60にはiDrive8.5が搭載され、同じく2023年にフルモデルチェンジされる予定のBMW X1 U11などにはiDrive9が搭載される。
なぜ上位グレードの5シリーズの方がX1よりも下位グレードのiDriveが搭載されるのかも不明です。
また2023年末頃に発売が予定されているBMW MINI(ガソリン車) G66、BMW MINI(EV車)J01,J02に関してもインターフェイスは別になりますがiDrive9が搭載されるとのこと。
結局はiDrive8.5というのはインターフェイスはiDrive9になっているが、実際の中身はiDrive8ってことなんでしょう。
開発時期が早かったモデル(5シリーズとか)iDrive9が搭載出来ないので、見た目だけiDrive9にしておくことで型遅れ感を感じさせないようにしているってところが本当の理由なのかもしれません。
新型BMW5シリーズ G60に乗り換えようかなあと思っていた私としては購入意欲を削がれた感じです。
【引用・参照元】
https://www.bmwblog.com/2023/01/04/bmw-x1-idrive-9/