アルファロメオが2026年に、高性能モデル「ジュリア クアドリフォリオ」を復活させることが明らかになりました。
これまで生産終了と見られていた同モデルは、2.9リッターV6ツインターボエンジンを維持し、ブランドの象徴として再登場します。
また、ベースモデルとなる現行型ジュリアも生産を継続し、EV時代へ向けた移行期間を支える重要な存在となりそうです。
- クアドリフォリオ復活は2026年:ジュリア クアドリフォリオが2026年に復活。発表時期と受注情報のチェックが重要です。
- 現行型は継続販売:次世代投入まで現行型ジュリアを継続。小改良の可能性もあり選択肢が広がります。
- V6継続で差別化:2.9L V6継続が予想され、EV過渡期でも走りの象徴として強い訴求力を維持します。
現行型ジュリアとクアドリフォリオの歩み
アルファロメオ再生の象徴として登場したジュリア

アルファロメオ・ジュリアは、2015年に登場したDセグメントのスポーツセダンで、ブランド再生の象徴として開発されました。
後輪駆動レイアウトを採用し、50:50の前後重量配分や、優れたハンドリング性能によって高い評価を得ています。
特にハイパフォーマンス仕様の「クアドリフォリオ(Quadrifoglio)」は、フェラーリ由来の2.9リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力510ps、最大トルク600Nmを発揮。
0-100km/h加速は3.9秒と、ドイツ勢に匹敵する性能を誇ります。
一時は生産終了も報じられたが継続へ
2025年春、ジュリアおよびSUVのステルヴィオに設定されていたクアドリフォリオが順次生産終了と報じられ、多くのファンが落胆しました。
しかし、アルファロメオはその後、2026年にクアドリフォリオを復活させる計画を明言。
現行型ジュリア自体の生産も少なくとも2026年まで継続される見通しです。
これにより、アルファロメオは次世代EVモデルへの橋渡し期間として、内燃機関の名車を維持する戦略を取ると見られます。
なぜクアドリフォリオは復活するのか?その背景
アルファロメオの電動化とブランド戦略の再考
クアドリフォリオ復活の背景には、アルファロメオの電動化戦略が深く関係しています。
ステランティス傘下にあるアルファロメオは、2030年までに完全電動ブランドへ移行する計画を掲げていますが、現状では完全EVモデルのラインアップが限定的で、即時のフル電動化は難しいのが実情です。
そのため、人気とブランド価値の高い「ジュリア クアドリフォリオ」を復活させ、移行期間を支える戦略的モデルとして再投入する方針に切り替えました。
大型モデル計画の見直しとスポーツ路線への回帰
当初、アルファロメオはEセグメントの大型セダンやSUVを開発する計画を持っていましたが、販売見込みやコストの観点からこの構想を中止。
その代わりに、伝統的なスポーツセダン「ジュリア」とSUV「ステルヴィオ」を中心にブランドの核を再構築する方向へシフトしました。
これにより、ブランドとしての独自性を保ちながらも、限られた開発リソースを高収益モデルに集中させる判断が下されたとみられます。
ファン層の支持と象徴的存在としての価値
クアドリフォリオは単なる高性能モデルではなく、アルファロメオのレーシングスピリットを体現する象徴でもあります。
EV化が進む中で、内燃機関の最終章としてファンの支持を得られる存在であり続けることが、ブランドイメージの維持に欠かせないと判断されたのです。
アルファロメオはこの復活劇を通じて、「走る歓び」という価値観を再定義しようとしています。
2026年モデルに向けたジュリア生産継続と仕様の展望
現行型ジュリアの生産延長が意味すること
現行型ジュリアの生産が2026年まで続くのは、単なる延命ではなく戦略的な判断です。
次世代モデルはBMWの「ノイエクラッセ」など競合EVと同時期の投入を目指していますが、開発には時間を要します。
その間、現行型ジュリアを継続して販売することで、アルファロメオは市場の存在感を維持し、ファン離れを防ぐ狙いがあります。
特にクアドリフォリオ復活は、生産ラインを稼働させ続ける上でも重要な要素となっています。
2026年仕様へのアップデート予想
2026年モデルでは、デザインの小変更や内装素材の改良、インフォテインメントの更新などが施されると予想されます。
動力面では引き続き2.9リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力は従来の510psから若干の向上が期待されます。
また、軽量素材の採用や足回りのチューニング改善により、走行性能と快適性の両立を図る可能性があります。
これにより、ジュリアはEV時代の狭間でも輝きを放つ稀有なスポーツセダンとして再評価されるでしょう。
クアドリフォリオ復活がもたらす市場インパクト
ブランド価値の再構築と差別化戦略
クアドリフォリオ復活は、アルファロメオにとって単なるモデル再生ではなく、ブランド全体の再構築を意味します。
電動化が進む欧州市場において、内燃機関を象徴とするハイパフォーマンスモデルを残すことは、差別化の重要な手段です。
BMWやメルセデス・ベンツがハイブリッド化やEVシフトを加速する中で、アルファロメオは「走りの情熱」を前面に打ち出し、ブランドの独自性を際立たせています。
販売戦略とコレクターズ価値
2026年に復活するジュリア クアドリフォリオは、限定生産または特別仕様として提供される可能性があります。
アルファロメオは過去にも限定モデルで成功を収めており、希少性がブランド価値を高める要因となってきました。
特に欧州や日本の愛好家市場では、最終内燃機関モデルへの需要が根強く、リセールバリューの上昇も期待されます。
これにより、クアドリフォリオは投資的価値と情緒的価値の両面で注目を集める存在となるでしょう。
まとめ:アルファロメオ・ジュリアが示す「情熱の継承」
アルファロメロブランドの再構築
2026年のクアドリフォリオ復活は、アルファロメオのDNAを象徴する大きな一歩です。
完全EV化が目前に迫る中で、同社は内燃機関の魅力を最後まで磨き上げ、ジュリアというモデルを通じて“走る歓び”を再定義しようとしています。
現行型ジュリアの生産継続は、単なる延命ではなく、ブランド哲学の継承そのものです。
アルファロメオやフィアットなど一部の欧州メーカーは、いち早くEV化に舵を切りましたが、結果的には時代がそれに追いつくことができませんでした。
BMWやトヨタなどは内燃機関とEV、HVなどをバランスよく配置することで、次の時代のEV化へと進み、結果的には成功することができています。
クアドリフォリオのEV化を目指す
私はアルファロメオというブランドは、イタリアのBMWというイメージがあります。
走る喜びを体現する車作りができるメーカーだと考えていますので、ぜひBMWと同じようにEV化された時代でも走る喜びを感じることができるEVを作ってほしい。
よって、アルファロメオの頂点であるクアドリフォリオを活かしたEV化を進めるうえでも、これまで培ってきた内燃機関のクアドリフォリオを極めて欲しい。
それが本当の意味でのアルファロメオのEV化だと感じますので、今回のクアドリフォリオの復活とジュリアの生産継続はうれしいニュースです。
情熱と美学を体現するスポーツセダンとして、ジュリアは2026年以降もアルファロメオの中心にあり続けるでしょう。
Reference:carscoops.com
よくある質問(FAQ)
Q1. クアドリフォリオはいつ復活しますか?
2026年に復活する見通しです。正式な発売日や受注開始時期は未発表のため、メーカー発表を待ちつつ、販売店の予約案内を確認するのが確実です。
Q2. 現行型ジュリアの生産は本当に続きますか?
少なくとも2026年まで継続される見込みです。次世代モデル投入までの橋渡しとして、内外装や装備の小改良を受けながら販売が続くと考えられます。
Q3. 復活するクアドリフォリオのエンジンや性能はどうなりますか?
従来どおり2.9リッターV6ツインターボの継続が予想されます。出力・トルクの微増やシャシーの最適化、インフォテインメントの更新など、総合的な熟成が見込まれます。
Q4. 日本導入や価格の目安はありますか?
日本導入は有力視されますが正式発表前です。価格は為替・装備強化・台数戦略の影響で現行比での上昇が見込まれます。限定仕様の可能性もあり、早期の情報収集が鍵です。
Q5. 復活はEV化の流れに逆行しませんか?
完全EV化へ向かう過渡期の戦略といえます。ブランドの象徴価値を担う高性能ICEを短期的に維持しつつ、並行してEVラインアップを整える「二正面」体制が狙いです。








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