ブレンボと言えば、カスタム派の人もサーキット派な人もクルマ好きなら有名なブレーキメーカーですね。そのブレンボの公式HPに偽物のブレーキカバーに関するおもしろい告知記事が掲載されています。
ブレンボではブレーキカバーは制作していない
刑務所に収監される罪といえば殺人や強盗がありますが、偽造品の製造販売もその一つです。実際に起きた事件をご紹介しましょう。8人の日本人が偽造品を販売した疑いで逮捕されました。その偽造品とは、中国で製造された、ブレンボ製をかたる偽物のブレーキカバーでした。
この8という数字は、中国では繁栄と富の象徴とされていますが、今回ばかりはそのご利益がなかったようです。我々ブレンボの社員はみな寛大なので、ラッキーナンバー8で皆さんの気分が上がるように、8つの要点で今回の事件を詳しくみていくことにします。逮捕された8人の犯罪者のような不運な目に皆さんが遭わないことを願うばかりです。
(引用元:ブレンボ公式HPより一部抜粋)
ブランド品の偽ものと同じ様に商標権の侵害が罪になります。
そのことをクルマ好きな人たちにも分かりやすいようにユーモアを交えながら書かれている部分が非常におもしろいです。
通常この手の話はお固い話になって誰も読まない訳ですが、このような文面だとついつい読んでしまうということが、ブレンボ商品の偽物を購入させない動機づけになっているので非常によく考えられた文章です。
プラスチック製のブレーキカバーを使ってはいけない8つの理由
1.ブレンボではカバーは製造していません
私もまったく気づいていいませんでしたが、ブレンボではブレーキカバーという商品は作っていないんですね。
あれだけブレンボのロゴが付いたブレーキカバーが売られていると誰もそれらが偽物なんて気づきませんね。
それだけブレンボ製のブレーキの人気、ブランド力が高いということが言えます。
2.ブレンボ製をかたるカバー類はすべて偽物です
先程私が感じたことをこの章で打ち消しています。
Amazon、e-Bayなど大手通販会社で販売されているブレンボ製のブレーキカバーでも、その全てが偽物であるということを繰り返し訴えることで、消費者に購入を思いとどまるように訴えています。
3.ブレンボ製をかたるカバー類はどれも違法です
ブレーキカバーが違法であることにプラスして、ブレンボというブランドを利用した粗悪品である=ブレンボ製品の品質の高さをここでは訴えています。
4.ブレンボ製をかたるカバーには保証がありません
当たり前の事のようですが偽物の保証を本家がする訳がありません。
しかし、ここでも逆説的に本物のブレンボ製品には保証も付いていることを気づかせています。
5.ブレンボ製をかたるカバーは制動力を向上させるどころか、むしろその逆です
ブレンボのブレーキを購入する理由はデザイン性と制動力だと思いますが、ここではブレンボの偽物のブレーキカバーでは制動力は向上しないと伝えることで、本物のブレンボ製のブレーキの高性能さをアピールしています。
6.エキスパートから見たらお笑い種
カスタマイズ派に対してのメッセージがこちらです。
本物のブレーキ製のブレーキは購入できないけど、せめてブレーキカバーでごまかそうと思うのは人間としては自然な考え方です。
しかし、実際には姿形が違うので逆にかっこ悪いですよ、伝えています。
7.ブレンボ製をかたるカバーは犯罪を助長します
6番で偽物と分かっていても購入してしまう人へを抑止する内容をここでは書いています。
至るところで販売されている偽物のブレンボ製ブレーキカバーを購入すること自体が悪だと伝えることで偽物の市場の拡大を抑止しています。
8.カバーの価格に少し増額すればブレンボ純正の鍛造ディスクが1組買えます
最後の部分は少し強引な内容になっている気がしますが、無駄な偽物を購入するのであれば、少し予算を増やして本物を購入した方がお得ですと訴えています。
ぶっちゃけ、偽物のブレーキカバーの何十倍も本物はするのですから少し強引な内容ですが、本物の品質を体験して欲しいというブレンボ側のアピールと思われます。
ブレンボ製ブレーキカバーという偽物はどれぐらい販売されているのか?
流石にこれだけの騒ぎになるとブレンボのロゴが付いたブレーキカバーは大手通販会社では販売していないみたいですね。
しかし、赤いブレーキ=ブレンボというイメージがあるので、このような汎用ブレーキカバーの多くはブレンボを意識して作られていると思います。
この辺はロゴが入っていないのでブレンボ側も排除はできないと思いますが、ブレーキキャリパーの形をブレンボが商標登録することで形が同じ、または似ているということで排除することは可能かもしれません。
とは言え、ブレーキキャリパーの形ってそんなに違いがある訳ではないと思うので現実的には無理だと思います。
クルマ好きな私達にとってブレンボ製のブレーキキャリパーは憧れる商品ですが、カバーでごまかすのではなく本物を購入できるように頑張るのが、お互いのためになると思いますので、偽物の購入は止めておいた方が良いですね。
【引用・参照元】