トヨタが新型スーパーカー「GR GT」を年末にオンライン発表し、翌年1月の東京オートサロンで一般公開する見通しです。
レクサスLFAの名声を受け継ぎつつ、量産を前提とした“GR初の市販スーパーカー”として位置づけられ、レース直系の設計思想と最新の電動化技術を融合するとみられます。
注目はV8にハイブリッドを組み合わせた高出力パワートレインで、官能性と環境性能の両立を掲げる点。
この記事では発表スケジュール、成り立ち、狙いを速報で整理します。
市販開始時期や詳細スペックは続報で確定していく見込みです。
- V8ハイブリッド確度：4.0L V8＋ハイブリッドの高出力化が有力。サウンド演出も話題。
- GR GT3直系設計：GT3規則に基づく市販化で、レース由来の骨格と空力を公道へ。
- 発表と一般公開：12月上旬オンライン発表、2026年1月に東京オートサロンで披露。
GR GTとは何か？トヨタ初の「GR」市販スーパーカー
GR GTは、トヨタのモータースポーツ部門「GAZOO Racing（GR）」が手がける新旗艦です。
従来の量産車ベースのGRとは異なり、レーシングコンセプト「GR GT3」を起点に公道仕様へ展開する“レース直系”の手法を採ります。
ホモロゲーション要件が市販化を後押しするため、信頼性の裏づけを得て登場する点が特徴です。
つまり、単なる上位グレードではなく、GRブランドの頂点として構想されたスーパーカーです。
「LFA後継」と呼ばれる背景
GR GTがLFAの後継と語られるのは、官能的なサウンドと存在感を重視する思想を継ぎ、環境要件に合わせて電動化を織り込むからです。
グッドウッドでの公開走行はV8を強く示唆し、市販型ではハイブリッド採用が見込まれます。
LFAの「官能×技術」を次世代の形で発展させる狙いです。
発表スケジュール：12月オンライン発表、翌1月に一般公開
GR GTは12月上旬にオンライン初披露、2026年1月の東京オートサロンで一般公開される計画が報じられています。
グローバルサイトのカウントダウンでは12月5日が示され、配信内で2000GT→LFA→GR GTのサウンド連続再生も確認されました。車名はレクサスLFRではなく、トヨタ「GR GT」として発表される見込みです。
なお、2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードではカモフラージュ車が実走行を披露。
量産仕様はGT3レース車と基本形状を共有しつつ、公道対応へ最終調整が進む見通しです。
パワートレインと技術仕様：V8ハイブリッドで700ps超を狙う
4.0LツインターボV8＋電動システム
GR GTの最大の注目点は、新開発の4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインです。
報道によると、このユニットは最大出力670kW（約700ps）に達する可能性があり、過去のLFAのV10を超える性能を実現すると伝えられています。
エンジン単体では軽量なアルミブロックを採用し、電動モーターを後輪駆動系に統合する構成です。
走行フィールとサウンドの両立
GR GTの開発に関わる豊田章男氏（モリゾウ）は、サウンドを「感情に響く」ものにすることを重視しており、走行中の排気音を法規の範囲で最大限にチューニングすると語っています。
放送内では、2000GT・LFA・GR GTの3種のサウンドが連続再生され、精神的な後継関係が明確に示されました。
V8特有のクロスプレーン構造がもたらす重厚なランブル音は、ハイブリッド化によっても失われないよう最適化が行われています。
駆動レイアウトと軽量化技術
駆動方式はフロントエンジン・後輪駆動（FR）を採用し、カーボンファイバーとアルミニウムを多用した構造で軽量化を徹底しています。
バッテリーユニットは重心バランスを考慮して車体中央に搭載され、ドライバーの操作フィールを重視したチューニングが進んでいます。
これにより、重量は1,300kg台に抑えられ、700psクラスの出力でも安定した挙動を実現する見込みです。
ボディ構造とデザイン：アルミ×カーボンが生む高剛性フォルム
軽量かつ強靭な新構造
GR GTの車体は、アルミスペースフレームとカーボンファイバー外板を組み合わせた新構造を採用します。
これはLFAのカーボンモノコックよりも量産性を高めつつ、剛性・軽量性の両立を図った設計です。
フロントにはロングノーズを、リアにはショートデッキを採用し、空力を意識したフォルムが特徴。
冷却効率を高めるための大型エアインテークや、ダウンフォースを最適化するアクティブウイングの採用も噂されています。
コックピットデザインと装備
内装はドライバー中心のレイアウトで、カーボンファイバー製シートや大型インフォテインメントディスプレイを装備。
レーシングモデルで得たUI設計を公道仕様に転用し、ボタン操作の少ない直感的なインターフェースを実現しています。
全体的に「官能性」と「操作性」の融合が図られており、レースカー由来でありながらも長距離走行にも配慮した仕立てです。
GR GTが示すトヨタの次世代戦略
GRブランドの方向転換
GR GTの登場は、トヨタが“モータースポーツから市販車へ”という新しい流れを明確に打ち出した象徴です。
これまでGRブランドは、ヤリスやスープラなど既存車種を高性能化する路線でしたが、GR GTはゼロから設計された純粋なスーパーカーとして開発されています。
トヨタはGR GT3で培った技術を量産に反映し、レース活動の成果を一般ユーザーに還元する戦略を採用。
これにより、GRブランドはスポーツモデルの枠を超え、プレミアム性能を提供する新フェーズへ進みます。
ハイブリッド時代の「感性工学」
同時にトヨタは、ハイブリッド技術を単なる環境対策ではなく「感情を揺さぶる走り」の手段として再定義しています。
モリゾウ氏が強調する“クルマは感性で走るもの”という思想は、GR GTにおいて電動化と情緒的サウンドの両立という形で具現化されました。
GR GTはトヨタが目指す“感動のあるカーボンニュートラル”を象徴する1台といえます。
まとめ：GR GTが切り開くトヨタスーパーカーの未来
トヨタ「GR GT」は、LFA以来15年ぶりに誕生する新世代スーパーカーです。
V8ハイブリッドによる圧倒的なパワーと、レース直系の設計思想が融合し、トヨタが再び世界のスーパーカーメーカーと肩を並べる布石となります。
GRブランドの象徴として、同社の技術力と情熱を体現する存在になるでしょう。今後は価格や販売台数、生産地などの続報に注目が集まります。
この「GR GT」が実際に公道を走る日、トヨタのスーパーカー史は新しい章を迎えることになります。
Reference：drive.com.au
よくある質問（FAQ）
Q1. 発表はいつ？一般公開は？
オンライン初披露は12月上旬、一般公開は2026年1月の東京オートサロンが見込まれます。海外報道ではグローバルGRサイトのカウントダウンとして12月5日が示されました。
Q2. パワートレインはV8？ハイブリッド？
4.0LツインターボV8＋ハイブリッドとみられ、最大出力は約670kW（≒700ps）クラスが噂されています。サウンドクリップでは2000GT→LFA→GR GTと続く演出が確認され、V8らしい重厚な音色が報じられています。
Q3. ベース車両や開発の狙いは？
GR GT3コンセプトを源流とする“レース直系”の市販モデルです。GT3のホモロゲ規則により、市販車販売が義務づけられるため、公道版の投入が計画されています（発売時期は2026年末観測）。
Q4. レクサスLFRではなくトヨタ「GR GT」なの？
当初はレクサス名義の噂もありましたが、現時点の報道ではトヨタ「GR GT」として発表される見込みです。
Q5. 価格や台数、生産地は決まっていますか？
価格・生産台数・生産地は現時点で未公表です。12月のオンライン発表および2026年1月の会場公開で詳細が示される見込みです。
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