車を運転中にスマホの画面を注視する「ながら運転」の違反点数、反則金が現状よりも約3倍に引き上げられることが決まりました。
スマホの画面を注視する「ながら運転」とは?
運転中にスマホの画面を見ることが禁止されるようになり、運転中にスマホの画面を注視しながら運転してはイケないことはかなり周知されていると思っていました。
しかし実際には私もスマホや携帯電話を片手に運転している光景を見ることもまだまだあります。
この俗に言う「ながら運転」はどこまでが対象になるのでしょうか?
車を動かしている最中にスマホや携帯電話を操作する行為はこの「ながら運転」に該当します。
しかし、駐停車中の車内でスマホや携帯電話を操作する行為は「ながら運転」には該当しません。
また、運転中にタバコに火を付けるなどの行為はこの「ながら運転」には該当しません。
主にスマホや携帯電話、カーナビなどの画面への注視、操作がこの「ながら運転」の対象になります。
ながら運転の違反点数、反則金はいくらになるのか?
違反点数
「携帯電話使用等(保持)」違反点数:1点→3点
運転中のスマホや携帯電話等の通話、画面注視に対する違反
「携帯電話使用等(交通の危険)」違反点数:2点~6点
運転中のスマホや携帯電話の通話、画面注視により交通の危険が発生した違反
このように携帯電話使用等(保持)や(交通の危険)に対する違反点数が3倍に引き上げられています。
(保持)による反則金
大型車:7,000円→25,000円
普通車:6,000円→18,000円
二輪車:6,000円→15,000円
原付き:5,000円→12,000円
反則金も概ね3倍程度に引き上げられているのが分かると思います。
このように違反点数、反則金を大幅に引き上げることで「ながら運転」の抑止になることで交通事故の防止につなげようとしているのは、飲酒運転の違反点数、反則金が大幅に引き上げられた手法と同じになります。
違反点数や反則金よりも罰則の適用が大幅に引き上げられています
携帯電話の使用等(保持)罰則
6月以下の懲役または10万円以下の罰金
*交通反則通告制度の適用有り:軽微な違反であれば反則金の納付で刑事責任を免れる制度
携帯電話の使用等(交通の危険)罰則
1年以下の懲役または30万円以下の罰金
*交通反則通告制度の適用無し:軽微な違反であれば反則金の納付で刑事責任を免れる制度
(交通の危険)の罰則は交通反則通告制度の適用がありませんので、直ちに刑事手続きの対象となります。
つまり即座に逮捕されるということですから、どれだけ重罪に指定されているのかが分かります。
危険なので「ながら運転」はしない、と分かっていても急に電話が鳴ってついつい出てしまった経験は多くの方があると思いますが、今後はそういうことがないようにしないと反則切符にサインで開放という訳にはいきませんので本当に注意が必要です。
ながら運転の罰則強化の背景とは?
スマートフォンの普及に伴い、ながら運転による事故が年々増加しています。
これに対応するため、警察や行政は厳しい罰則を導入し、違反点数や反則金を大幅に引き上げました。
スマホを操作しながら運転する行為は、運転者の注意力を大きく削ぎ、重大な事故につながるリスクが高まります。
罰則強化の背景には、ながら運転が社会的な問題として浮き彫りになり、多くの事故や交通違反の原因となっていることが挙げられます。
厳しい罰則を課すことで、ドライバーに安全運転の意識を高めてもらう狙いがあります。
Reference:nikkei.com