BMW6シリーズグランクーペに乗っている私としては、新型BMW6シリーズGT(G32)には多少なりとも期待していましたがグランクーペの後継としては「惜しい」と言わざるを得ません。
デザイン重視から実用性重視へ
BMW6シリーズグランクーペの一番のウリは優美なボディデザインですが、新型BMW6シリーズGT(G32)にはその優美さがなくなり、実用性が採用されたようで残念です。
特に写真のようなリアのルーフデザインがそれを表しています。トランク付き、無しの違いはありますが流れるようなリアにかけてのルーフラインは今回は見られません。
実質的な先代にあたるBMW5シリーズGTよりはかなりがんばったデザインだと思いますが、どうしてもいかにも大きなハッチバックです、という印象が消え去りません。
アウディA7スポーツバックはカッコイイ
比較できる車種としてアウディA7スポーツバックがあると思いますが、あちらも大きなハッチバック車であることは同じですが、リアからルーフにかけてのデザインはかなりカッコイイと思います。
私もBMW6シリーズグランクーペを購入する際にアウディA7スポーツバックも試乗しましたが、もう少しエンジンが気持ちよかったらアウディA7スポーツバックを購入していたかもしれません。
それぐらいカッコイイと思うアウディA7スポーツバックと比べると新型BMW6シリーズGT(G32)はあまりにも後席の居住性を気にしすぎたデザインだと思います。
フロントがそのまんま新型5シリーズ(G30)なのもイケていない
BMWの3シリーズと4シリーズでもフロントデザインは違います。その差がわずかでも二台並べるとその違いは歴然です。
写真で見る限り新型BMW6シリーズGT(G32)のフロントはセダンである5シリーズ(G30)とたぶん同じ。
せっかく6シリーズとして差別化したのであれば、多少フロントデザインも変化が欲しかったです。
セダン=フォーマル、ハッチバック=スポーツという概念からすると、新型BMW6シリーズGT(G32)としての個性が特にフロントには欲しかった。
3シリーズのGTも同じ傾向にありますが、あれはあれで多少顔つきが違う(ように見える)エアロパーツが別品番だと思いますから、フロントバンパーのデザインが違うはず。
ひょっとすると実車をみれば新型BMW6シリーズGT(G32)もフロントデザインが違うのかもしれませんが、実車を見て確認する気にもなれないのは、グランクーペとはコンセプトが違うからにほかならないと思ってしまうからでしょう。
「残念」とは言いませんが「惜しい」と思えるぐらいにがんばっていると思うのですが、LCIに期待でしょうか?