BMW JAPANからリコールが公表されています。対象の車種は比較的最近発売された車種に限定されていることから、総台数は900台程度と少ない台数に留まっています。しかし、リコールの内訳を見ると面白いことが分かります。
リコールの内容
ステアリングホイール内にあるケーブル締結部のボルト穴の掘削深度が不適切であったため、ボルトが締め付けられた状態でケーブルが正しく圧着できていないものがある。
そのため、接触不良となり、ハンズオフ警告や緊急停止が正しく作動しないおそれがある。
BMW JAPAN リコールサイトより引用
要するに、ケーブルの接触不良が発生する可能性があり、最悪の場合はハンズオフ警告や緊急停止が正常にに作動しないおそれがあるということです。
ハンズオフの警告も怖いですが、緊急停止しないのはもっと怖いと思います。
まして、最近発売された車種が多いため、最初はその手の新しい機能を使いたいと思うのが人間なので早急に対象の車種はリコールの点検を受けるべきだと思います。
リコール対象車種
- BMW 523i(ガソリンエンジン車):11台
- BMW 740d(ディーゼルエンジン車):270台
- BMW 740i(ガソリンエンジン車):407台
- BMW i5 eDrive40(EV):4台
- BMW i5 M60 xDrive(EV):3台
- BMW i7 eDrive50(EV):2台
- BMW i7 eDrive60(EV):242台
- BMW i7 M70 xDrive(EV):2台
すべて現行型の5シリーズと7シリーズのガソリンエンジン車、ディーゼルエンジン車又はEVがリコールの対象になっています。
この車種がリコールの対象になっているとX5やX7などもリコールの対象になるのかと思いましたが、今回のリコールは部品というより組付け工程の問題、つまり特定の工場での問題ということになりそうです。
ほぼ1年間という期間での販売台数の比較
細かい期間は違いますが、ほぼガソリンエンジン車系の製造期間が1年、EVの製造期間が1年と同じ1年間にどちらがどの程度売れたのか?がこの表から想像することができます。
ガソリンエンジン車系の3車種は約1年間で690台程度販売しているのに対して、EVは約1年間で250台程度しか販売していません。
リコール対象車の内訳なので、少なくても登録されている車両になりますので販売又は試乗車などの台数の総数であることを考えると、実売台数は特にEV系に関してはもっと少ないと考えることができると思います。
正確な数字ではないのであくまでも目安として考えると、ガソリンエンジン車系の3台から4台に1台EVが売れていることになりますが、感覚値ではこの割合は少し違和感があります。
EVがこんなに多く売れている感覚はありませんから、これは車種が5シリーズと7シリーズに限定されていることを加味すればある程度、このぐらいの割合で売れている、と思えるかもしれません。
どちらにしても、EVがまだまだ普及していないことは確かで、現在のトレンドを考えてもEVよりもHVやPHVが優勢な時期が当分続くことが予想されます。
BMWのEVは買ってはいけない車なのか?
世界的に見てもEVの販売台数の増加率は鈍化しています。
また、テスラなどの高級EVの販売台数が鈍化し、中国や韓国などの低価格帯のEVの販売台数が増加傾向にあります。
個人的にはまだEVを購入する気持ちにはなれません。
一番の理由は充電スタンドのインフラが整っていないことです。
かなり普及してきましたが、EVで長距離ドライブをする気持ちにはなれません。
常に充電スタンドを気にしながらドライブするのは本末転倒だと思います。
よって、街乗りメインであり、かつ自宅ガレージで充電器が設置可能なのであれば、EVでも良いと思います。
しかし、その場合でもガソリンエンジン車とEVの2台持ちが必須だと思います。
EVはいざ出ようと思った時に電池切れで動かせない場合があります。
緊急事態時には使えない可能性が高いためです。
車の使い方や使用環境によって、EVなのかガソリンエンジン車なのか?を使い分けるのが良いと思います。
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Reference:bmw.co.jp