BMWに限らず新車の納期が遅くなっているのは未だに変わりませんが、今後は納期が遅くなる車に関しては価格自体を変更する可能性があるようです。
BMWに限らず新車の納期は相変わらず遅い状態が続く
新車の納期が以前よりも遅くなっている状態は現状でもあまり変化はありません。
そもそも車の納期がなぜ遅くなっているのか?
それは半導体などの部材が納期通りに自動車メーカーに届かないことが大きな原因です。
俗言うサプライチェーンの崩壊という話ですが、ざっくり言えばコロナの影響で半導体やその他の部材を生産している工場が稼働停止になったり、工場の従業員が多く休むことでの人不足で生産計画が遅れる。
また戦争の影響で物流が停滞することで半導体などの部材は生産されたが、納期通りに自動車メーカーに納入出来ない、または納期通り納入するために余計なコストが発生する。
これらの状態が重なっている起こるのがサプライチェーンの崩壊という現象です。
自動車メーカーには受注がたくさん集まっているが、部材が不足しているため生産出来ない、または生産台数が限定されるためにユーザーに車が届く納期が遅くなる。
これが輸入車の場合はさらに生産国から日本へ輸送するための船便が不足、または輸送コストが上昇することで納期が遅れることになるため、輸入車の方がダメージは大きいのかもしれません。
BMWは納期を早めるために色々工夫はしていますが・・・
そんな新車の納期が遅れている問題を少しでも解消するためにBMWも努力はしています。
こちらの記事でも書きましたが現在一部の車種では標準装備の削除、またはオプション装備の取付不可を行うことで車両を少しでもユーザーに納車出来るように対応しています。
私が2022年6月に購入したM440iグランクーペ G26の場合はセンターモニターのタッチパネルが省かれているのと、助手席のランバーサポートが省かれていました。
その分は値引きされることで私としては納得して購入していますが、本来であればタッチパネル機能も助手席のランバーサポート機能も標準装備の機能です。
恐らくはこれらの機能を有効化するための何らかの部材が納期が遅れる、または納期が未定、価格の急激な上昇などの影響で取り付けられないことでの納期遅れを解消するための対策なのだと思います。
よってBMWや他の自動車メーカーでも同様な対応を行うことで納期遅れを解消する努力をしているのだと思いますが、それもそろそろ限界なのかもしれません。
今後BMWでは納期が4ヶ月を超えることになった車では販売価格を変更する可能性がある
私も過去に国内にない仕様のBMWを購入する際に納期が3ヶ月程度必要だったことがあります。
国内に在庫がある車に関しては国産車同様に1ヶ月程度で納車されますが、国内に在庫がない車は私が発注してから製造、輸送することになるので最低でも3ヶ月の納期は必要です。
しかし現在は国内の在庫車もかなり少ないとのことなので気に入った仕様の車が国内に在庫されていない場合は発注してから生産、輸送されて納車されます。
通常の時期で3ヶ月程度の納期が必要であることを考えると、現在の状況では3ヶ月で納車されることはまずないので概ね半年程度は納車に時間がかかると思われます。
この半年間の間に様々な影響で生産コストが上昇してしまった場合に、これまではコスト上昇分をBMWが負担(利益を削る)ことで済ませていましたが、今後は上昇したコスト分をユーザーに負担させることになった模様です。
要するに発注した際に取り交わした購入価格よりも値上がりした状態でくるまを購入する可能性がある、ということです。
BMWでは納車に4ヶ月以上かかる車に関しては契約書で取り交わした価格よりも高い価格で販売することがあるという内容の契約書をユーザーに提示すると思われます。
ただし価格が上昇したことを不満に思った場合は購入者は契約をキャンセルすることは可能になる模様。
要するに発注時と生産時のタイムラグが長くなることで発生する可能性が高い部材のコスト上昇部分をユーザーに転嫁する可能性がある、という前提で契約してくださいということです。
この方式が日本でも採用されるのかは現在は何も発表されていないので分かりませんが、BMWはこの方針で運用するとのことなので、今後BMWの国内在庫ではない車を購入する際には確実に4ヶ月以上納期が発生すると思いますので契約時には確認が必要になります。
納期は遅いは価格は上昇するはで踏んだり蹴ったりな感じはしますが、これだけいろいろなものの価格が上昇している現状を考えると仕方がないのかもしれません。
【引用・参照元】
BMW: Neuwagen-Preise nur für vier Monate ab Bestellung sicher