先日、昔私の担当だったBMWの営業マン(現在は他店のBMWディーラー勤務)から電話がありました。最終型BMW M5が◯百万円引きできますけどいかがですか?だって。BMWは車は好きなんですが売り方がイマイチです。
最終型のBMW M5なら値引きなしでも買う価値がある
誰が言ったかは忘れましたが、「輸入車はモデル末期が1番買い時。信頼性が高いから」という話を聞いたことがあります。これはまったくその通りで輸入車にかかわらず、工業製品に不良はつきもの。
日々改善しながら不良品を減らす努力をしている訳ですが、その最終形がモデルチェンジ前のモデル末期の車。
特にMモデルは絶対的に販売台数が多い車ではありませんから、品質的には外れな個体もあります。それでもMモデルが売れるのはそれ以上の価値があるからですが、M5であれば末期モデルでも最高品質のM5な訳です。
ならば、わざわざ値引きしなくて喜んで購入する人はいると思うのですが。
最近のBMW JAPANの押し込み販売はヒドイ
昨年はドイツご三家で世界販売台数をメルセデス・ベンツに久しぶりに抜かれたBMW。なので今年は巻き返しを狙っていると聞いています。
自動車は工業製品だと言う話は先程書きましたが、工業製品の宿命として工場(生産ライン)を止めることはできません。止めれば休業補償をしなければいけませんから、必ず作り続けます。
だから、見込みで作った車がメーカーの駐車場に溢れてしまうので、それをディーラーに押し込んでいきます。これは日本車でも同様です。新古車なんて言葉がありますが、大抵は新古車=ディーラーが押し込まれた車です。だから安いんです。
新車販売時の値引き=リセールが悪くなる訳
新車が安く購入できれば中古車を買う人は減ります。中古車を買う人が減れば価格が下がります。中古車の販売価格が下がれば買取(下取り)価格が安くなります。
これが新車販売時に値引きとリセールの悪さの理由です。昔はBMW MINIはワンプライス販売って言われていましたが、現在は恐らく値引きはあると思います。
なので、最近のBMW MINIも昔比べればリセールは悪くなっています。BMWの場合はこれがほぼ全車種で行われていますので、相対的にリセールの悪い車と言われるようになりました。
ぶっちゃけ、リセールを重視するのであればメルセデス・ベンツを買う方がまだマシです。と、言ってもAMGモデルだけですが。
私が現在購入を希望しているBMW M4 CSなどは台数限定なのでリセールは期待できます。見込み生産がないので押し込まれませんから。その前のBMW M4 GTSなんかはプレミアムが付くかもしれません。
BMW JAPANから各ディーラーに押し込まれているのはよくわかりますが、もうちょっと考えてというか慎重に販売して欲しいですね。
私は基本的に欲しい装備は必ず付ける人なのでほとんど在庫車を買うことがありませんが、その分値引きもありません。
欲しい車を購入したのだから仕方がありませんが、装備はたくさん付いているのに売却する時はその他大勢の同じグレードと同じ価値っていうのは寂しいですね。
BMWも昔のBMW MINIのようにワンプライスになったらリセールも良くなると思いますが。せめてMモデルや7シリーズ、5シリーズぐらいはワンプライスで良いと思うのですが。
主なBMWの車種のリセールバリュー一覧(追記)
車種 (型式) | 新車価格 (万円) | 中古車平均価格 (万円) | リセールバリュー (%) |
---|---|---|---|
BMW 3シリーズ セダン G20型・320i | 523 | 314 | 60% |
BMW 5シリーズ セダン G30型・523d | 713 | 357 | 50% |
BMW X1 SUV F48型・xDrive20d | 571 | 314 | 55% |
BMW X3 SUV G01型・xDrive20d | 742 | 445 | 60% |
BMW X5 SUV G05型・xDrive35d | 945 | 614 | 65% |
※調査日:2025年5月5日
※新車価格:メーカ希望小売価格、中古車価格:車両本体価格
※中古車の調査条件:3年落ち、修復歴なし、ボディカラーは白
このように実際に調べてみると、3年後のリセールバリューは一般的な値に落ち着いているように見えます。3年後の価値が車両本体価格の50%が一般的な相場だと思いますのでこれはあまり悪い数字ではありません。
ただし、この価格は中古車の販売価格であり、下取りや買取り時の価格ではありません。この中古車販売時の価格と下取り、買い取り時の価格を混同している人が多いのも事実。この価格から50万円~100万円引かれた価格が下取り、買い取り価格として提示される価格となります。
また、リセールバリューは相場や装備、その時の流行など複数の要因で変化します。よって、この価格はあくまでも調査した時期の参考価格として1つの目安にしていただければ良いと思います。
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