2027年登場が予想されるBMW X1/iX1 U11のLCI(マイナーチェンジ)は、ノイエクラッセ風の新デザインと最新コックピットの採用により、従来の小改良を超える大幅刷新になる見込みです。
スパイショットから読み取れる外観の変化、パノラマiDriveなど内装の進化、そしてX1(内燃・PHEV)とiX1(EV)のパワートレイン動向まで、最新情報を分かりやすく整理します。
- LCIの主な変更:新デザイン採用で外観を刷新。小改良を超える進化を解説。
- 内装の進化点:パノラマiDrive想定。操作性と質感の向上をわかりやすく紹介。
- 動力の注目点:iX1 xDrive30とM35iの性格差を整理。用途別に選び方を提案。
現行U11の位置づけとLCIの意味

現行のBMW X1(型式U11)は2022年に発表された第3世代で、プラットフォームは前輪駆動ベースのUKL系を進化させたものです。
BMWにおけるLCI(Life Cycle Impulse)は中期改良に相当しますが、今回のX1/iX1では、外観・内装ともにノイエクラッセの意匠やUIを強く取り入れる可能性が高く、従来の小規模な意匠変更を超える“フルモデルチェンジ級のLCI”になると考えられます。
U11とは何か:第3世代X1の要点
U11はボディサイズの拡大と室内空間の最適化、最新の運転支援の搭載を特徴とします。
派生の電気SUVであるiX1も同一アーキテクチャを共有し、xDrive30では最高出力313ps(309hp)を発揮します。
PHEVのxDrive30eはシステム出力326psとされ、48Vマイルドハイブリッドも用意されます。
これらは今後のLCIで効率や制御が見直される見通しです。
LCIの意味と今回の特徴
BMWのLCIは通常、バンパーやライト類、内装トリムの更新が中心です。
しかし次期X1/iX1では、ノイエクラッセで先行投入された新しいフロントマスクや水平基調のライトシグネチャー、パノラマiDriveの採用など、世代を跨ぐ要素が組み込まれる見込みです。
結果として、ユーザー体験の刷新度合いは過去のLCIより大きくなると予想されます。
エクステリアの変更点:ノイエクラッセ風デザインへ
フロントデザイン:薄型キドニーと水平ライト
スパイショットでは、薄いキドニーグリルと新設計のヘッドライトが確認され、左右の灯体は横一線の光の意匠で結ばれたように見えます。
グリルはEVであるiX1ではクローズド化され、下部バンパーには広い開口部が設けられ、ACCセンサーの配置や冷却を兼ねる構成が示唆されます。
フード中央には“谷”状のプレスラインも観察でき、立体感を強調します。
サイドの変化:リトラクタブルハンドルと整流
側面では、X3/iX3由来のサイドスカート意匠や、ボディ面と面一になるリトラクタブル(フラッシュ)ドアハンドルの採用が示唆されています。
タイヤは転がり抵抗の低い仕様が装着され、床下はほぼフラット化されており、空力と静粛性の向上が期待できます。
リアの改良:テールランプとゲート形状
リアはバンパー意匠の見直しに加え、ランプグラフィックが更新される見込みです。
試作車では仮の灯体も見られますが、量産では新しいシグネチャーに置き換わるはずです。
テールゲートはナンバープレート位置の変更が示唆され、視覚的な重心を下げる演出が見て取れます。
総括:フルモデルチェンジ級の外観刷新
これらの変更は、単なる小改良というより、次世代コンセプトの“前倒し実装”と言える内容です。
X1(内燃・PHEV)とiX1(EV)でフロントマスクの細部は異なる可能性があるものの、全体のデザイン言語はノイエクラッセに強く寄せられていくでしょう。
インテリアの進化:Panoramic iDrive採用か
内装は従来のマイナーチェンジを超える刷新が予想されます。
BMWはノイエクラッセ世代からパノラマiDriveを導入しており、X1/iX1のLCIにも反映される可能性が高いです。
これはフロントガラス下のピラーからピラーまで広がる大型ディスプレイで、運転席・助手席双方から視認しやすいのが特徴です。
パノラマiDriveの概要
パノラマiDriveは17.9インチの大型インフォテインメントディスプレイを備え、従来の2連モニター構成よりも一体感が強調されます。
これによりナビゲーション、車両設定、メディア操作をより直感的に行えるようになります。
さらにジェスチャーや音声操作との連携も強化され、ユーザーインターフェースはよりデジタル化が進みます。
物理スイッチの減少と新ステアリング
ノイエクラッセ系の流れを受け、物理的な操作系は大幅に簡略化されると予想されます。
空調やライト操作の多くはディスプレイ内に統合され、従来のボタン数は最小限になります。
また、ステアリングホイールは従来の丸型ではなく、上下をフラットにした新デザインが想定され、スポーティさと操作性の両立が図られます。
室内空間と素材の刷新
内装素材はサステナブル素材の採用が進み、リサイクル由来のファブリックやエコレザーが多用される見込みです。
さらにアンビエントライトや背面イルミネーションによる演出が強化され、夜間の視認性と高級感を両立する仕様になると考えられます。
これによりコンパクトSUVながら上位モデルに迫る質感を持つと予測されます。
パワートレインとEV版iX1の進化予想
次期LCIでは外観や内装だけでなく、パワートレインの進化も注目されています。
現行X1シリーズはガソリン、ディーゼル、48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド(PHEV)、そして純電動SUVのiX1が設定されています。
ガソリン・ディーゼルモデル
ガソリンエンジンは2.0L直列4気筒ターボ(B48系)、ディーゼルは2.0LのB47系を搭載し、いずれも48Vマイルドハイブリッド技術が組み合わされています。
xDrive23dでは最大トルク400Nmを発揮し、低回転から力強い走りを見せます。
LCI後はEuro7規制対応に向けた改良が予想され、燃費効率と排出ガス性能が強化される見通しです。
PHEVモデル
PHEVのxDrive30eは現行でシステム出力326psを誇り、EV走行モードも実用的です。
今後はバッテリー効率の改善により航続距離が延び、ハイブリッドモードでの総合性能も向上すると見られます。
都市部でのゼロエミッション走行と長距離でのガソリン走行の両立は、欧州市場で強い支持を得るでしょう。
EVモデル:iX1 xDrive30
純電動SUVのiX1 xDrive30は、2基の電動モーターにより四輪駆動を実現し、最高出力313psを発揮します。
現行ではWLTP航続距離が約413〜438kmですが、LCI後はセル効率の改善や制御最適化によりさらなる距離延長が期待されます。
充電速度の高速化や熱管理の改良も進み、日常使いの利便性が高まるでしょう。
Mパフォーマンスモデル:X1 M35i
ガソリンモデルの頂点に位置するのがM35iです。
B48型2.0Lターボを搭載し、最高出力300ps、最大トルク400Nm超を誇ります。
スポーツサスペンションや専用セッティングの四輪駆動システムを備え、小型SUVながらBMW Mの走りを体感できる仕様です。
LCI後はデザイン刷新とともに制御系の強化が予想され、ドライバーズカーとしての魅力がさらに高まるでしょう。
まとめ:BMW X1/iX1 U11 LCIはフルモデルチェンジ級の進化
今回紹介したBMW X1/iX1 U11のLCIモデルは、従来のマイナーチェンジという枠を超え、ノイエクラッセ時代を先取りする大幅刷新になると考えられます。
外観は薄型キドニーグリルや水平基調のライトシグネチャーなど、新世代のデザイン言語を採用し、リアやサイドの細部に至るまで質感が向上しています。
内装ではパノラマiDriveの導入により操作性とデジタル体験が格段に進化し、持続可能な素材の採用も強化されます。
パワートレイン面でも、ガソリンやディーゼルはEuro7対応を見据えた改良が期待され、PHEVやiX1では出力や効率の向上が予想されます。
特にiX1 xDrive30は航続距離の改善や充電性能の進化により、日常使いの利便性がさらに高まるでしょう。
M35iは小型SUVの枠を超えたスポーツ性を提供し、ドライバーズカーとしての魅力を一層強めるはずです。
発売時期は2026年後半から2027年初頭と予想され、X1/iX1ユーザーだけでなく、EVやプレミアムSUV市場全体から注目を集めるでしょう。
今回のLCIは、BMWがコンパクトSUVクラスにおいてもノイエクラッセの理念を浸透させる転換点であり、「フルモデルチェンジ級のLCI」と呼ぶにふさわしい内容になると考えられます。
Reference:carscoops.com
よくある質問(FAQ)
Q1. X1のLCIとiX1の違いは何ですか?
X1は内燃(ガソリン・ディーゼル)やPHEVを含むシリーズ、iX1は純電動SUVです。LCIは両者に共通する外観・内装の改良を指し、細部の仕様はパワートレインで異なる可能性があります。
Q2. 「ノイエクラッセ風デザイン」とは具体的に何を指しますか?
薄型キドニーグリル、水平基調のライトシグネチャー、クリーンな面構成など新世代BMWの共通意匠です。視覚的なワイド感と空力性能の向上を狙うデザイン思想を指します。
Q3. パノラマiDriveは従来のコクピットと何が違いますか?
ピラーからピラーへ広がる大型の一体型ディスプレイで、地図・メディア・車両設定を統合表示します。物理スイッチを減らし、音声やタッチで直感的に操作できる点が特長です。
Q4. M35iとxDrive30はどちらが速い・高性能ですか?
M35iはガソリンのMパフォーマンスでスポーツ性重視、xDrive30はiX1の四輪駆動EVで瞬時の加速が持ち味です。用途や走りの好みで最適解が分かれます。
Q5. LCIの発売時期や価格は確定していますか?
現時点では目安段階で、正式発表後に各市場の価格や導入時期が示されます。最新情報が出次第、装備差と合わせて整理します。
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