日本ではBMW M2 G87の価格はATとMTでは同価格で販売されていますが、イギリスやドイツではMTの方が高い価格で販売されている理由をBMW M社のFrank van Meel氏が語っています。
BMW M2 G87のMT車の方が価格が高い理由
BMW MのCEOであるFrank van Meel氏は、マニュアルトランスミッション(MT)は「伝統的なもの」と考えており、なぜM2のオートマチックトランスミッション(AT)と比較してマニュアルトランスミッションのオプションがより高い価格設定となっているかについて説明しました。
BMW M2 G87モデルは、6速のマニュアルトランスミッション(MT)を選択できますが、興味深いことに、イギリスでは545ポンド、ドイツでは500ユーロの追加費用がかかります。
これは、通常、マニュアルトランスミッション(MT)はスティックシフトよりも高価であるとされてきたのとは対照的です。
最近のインタビューで、BMW Mの最高経営責任者であるFrank van Meel氏は、マニュアルトランスミッションが高額な理由は主に販売数量に起因すると明らかにしました。
ブランドのほとんどのモデルはオートマチックトランスミッション(AT)のみで販売され、M2のようなごくわずかなモデルのみがマニュアルトランスミッション(MT)を提供しています。
現代ではマニュアルトランスミッション(MT)は工学的な観点において実用的ではない
「マニュアルトランスミッション(MT)は、私たちにとってかなりの労力がかかるものです」と語りました。
「マニュアルトランスミッション(MT)は速度が遅く、燃費が悪く、時には最高速度が低い場合もあるため、工学的な観点からすると、マニュアルトランスミッション(MT)はもはや実用的ではありませんでした。」
その後、van Meel氏はマニュアルトランスミッション(MT)を「もっぱら伝統的なもの」と表現し、それが要望する一部の顧客のために提供されていると付け加えました。
しかし、「我々は多くの顧客から、猛獣を乗りこなし、それを証明したいと思っており、マニュアルトランスミッション(MT)が必要だと言われました」と彼は説明しました。
残念ながら、BMWのマニュアルトランスミッション(MT)は永遠には続かないでしょう。
6月に、BMW Mの開発責任者であるDirk Hacker氏は、現行のM2が2030年頃に廃止される際に、手動トランスミッションを提供する最後のモデルになる可能性が高いと述べ、将来的には存在しなくなる可能性があると示唆しました。
「これはBMWだけの決定ではなく、サプライヤーの決定でもあります」とHacker氏は述べました。
「周りを見渡すと、マニュアルトランスミッション(MT)のサプライヤーの将来は減少するでしょう。
ですので、将来(6年から7年後以降)にマニュアルトランスミッション(MT)の可能性があるかどうかは確信が持てません。と述べています。
日本でもBMW M2 G87のマニュアルトランスミッション(MT)の価格は値上げされるのか?
現在日本では、BMW M2 G87の価格はATとMTは同価格で販売されています。
日本の場合は現在為替の関係で全体的に高めの価格が設定されていると思われますので、原価が高い方(MT車)に合わせた価格設定になっている可能性が高いです。
それよりも問題は、BMW M2 G87のラインナップからMT車の設定が削除される可能性の方が高いのではないか?と考えます。
正直に言ってMT車を希望するBMWファンは多いですが、実際に購入する際には逆にAT車の方が圧倒的に多いということです。
売れない、原価が高い商品をラインナップするということは、経済的合理性に欠けるという判断が行われるからです。
よって、日本の場合はMTの値上げよりもMT車の廃止を心配する必要があると思われます。
【引用・参照元】