BMWの人気スポーツクーペ「M2 G87」が、2025年5月以降に価格改定されることが明らかになりました。
今回の値上げは、米国の新たな関税政策による影響で、メキシコで生産されているモデルが対象となります。
特にM2 G87のような高性能モデルは価格に敏感なファンも多く、「いつ買うべきか?」と迷っている方も少なくないはずです。
本記事では、M2 G87がなぜ値上げされるのか、その背景と影響、そして今後の見通しまでをやさしく詳しく解説します。
- M2 G87が5月から約4%値上げ:関税引き上げにより、2025年5月以降に価格が上昇予定。
- 値上げ前の購入がお得:4月末までの購入なら、数十万円の差を回避可能。
- 今後も価格変動の可能性あり:関税や生産拠点の影響で、他モデルも値上がりのリスク。
BMW M2 G87とは?魅力と概要

コンパクトながら本格派の走行性能
BMW M2 G87は、BMWのモータースポーツ部門「M」が開発した高性能2ドアクーペです。
2023年に登場したこのモデルは、先代のF87型から全面的に刷新され、最新技術を取り入れた次世代型として注目を集めています。
全長約4.6メートルの扱いやすいボディに、3.0リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載。
最高出力は460馬力、最大トルク550Nmを発揮し、0-100km/h加速は約4.1秒というスポーツカー顔負けの性能を誇ります。
このエンジンは、上位車種であるM3やM4と同じS58ユニットをベースにしており、コンパクトな車体にパワーを凝縮した「小さな猛獣」とも言える存在です。
駆動方式は後輪駆動(FR)で、伝統的な走りの楽しさを感じられる点も評価されています。
日本市場での人気とその理由

日本では都市部での取り回しやすさと、サーキットでも通用する本格性能が評価され、輸入スポーツカーの中でも特に人気があります。
トランスミッションは6速マニュアルと8速ATの両方が選択可能で、走りを追求したい層からの支持も厚いです。
価格帯は約900万円前後と、プレミアムスポーツカーとしては手が届くレンジに設定されています。
内外装のデザインにもMならではのこだわりが光り、存在感あるスタイルと特別感のあるインテリアが多くのファンを惹きつけています。
2025年5月からの価格改定とは?
価格が見直される時期とその背景

BMW M2 G87は、2025年5月以降に価格が改定される予定です。
これは、製造国であるメキシコからの輸入車に対し、アメリカでの関税が大幅に引き上げられたことが要因です。
関税率は従来の2.5%から27.5%へと一気に上昇し、それに伴ってメーカー側もコストの一部を車両価格に反映せざるを得なくなりました。
このような国際的な貿易の変化は、製造拠点が海外にある車種にとっては直接的な影響をもたらします。
特にM2 G87はBMWのメキシコ工場でのみ生産されているため、価格変更の対象となったのです。
値上げ率と対象モデルをチェック
今回の改定で、M2 G87および2シリーズクーペ G42において約4%の値上げが実施される見込みです。
たとえば、現行モデルが900万円前後の場合、約36万円の上昇が想定されます。
価格変更の対象となるのは、2025年5月1日以降に生産される車両であり、それ以前の在庫車については現行価格が適用される可能性があります。
このタイミングでの価格変更は、将来の購入を検討している方にとって大きな判断材料となるでしょう。
なぜ値上げ?その理由を深掘り
メキシコ製造車にかかる関税が大幅増加
BMW M2 G87の価格が2025年5月から値上げされる最大の要因は、アメリカの新たな関税制度です。
2025年初頭、アメリカ政府はメキシコから輸入される完成車に対する関税を、これまでの2.5%から27.5%へと大幅に引き上げました。
この25%もの上乗せは、事実上の制裁的な措置であり、自動車メーカー各社にとっては非常に大きなコスト負担となっています。
BMWはグローバル生産体制をとっており、M2 G87はメキシコ中部に位置するサン・ルイ・ポトシ工場で生産されています。
この工場は最新の生産技術を導入した重要拠点で、3シリーズや2シリーズクーペなども手がけています。
そのため、メキシコ製のM2と2シリーズは直接的に新関税の影響を受ける形となったのです。
他の車種との違いと影響の範囲
一方で、同じBMWでも3シリーズの一部はドイツ・ミュンヘンの工場でも生産されており、関税の影響を受けにくい状況にあります。
実際、BMWは3シリーズに関しては「価格保護(プライスプロテクション)」を導入し、消費者の負担が増えないよう一定期間価格据え置きを継続する姿勢を見せています。
しかし、M2や2シリーズクーペに関してはメキシコ生産のみであるため、代替供給元が存在しません。
このため、BMWは他のモデルのような価格保護策を適用することが難しく、値上げという選択を取らざるを得なかったのです。
BMWの対応と今後の展望
BMWとしても、この価格改定が販売に与える影響を最小限に抑えるため、ディーラー向けに早期案内を行い、購入希望者には事前に情報提供を進めています。
また、顧客に対しては「5月以前の生産分なら現行価格での購入が可能」と案内することで、駆け込み需要を喚起しようとしています。
将来的には、他国での生産体制の再構築や、関税コストの吸収策が検討される可能性もありますが、現時点では価格改定が現実的な対応策となっています。
メーカーとしても難しい判断を迫られた中での選択と言えるでしょう。
購入を検討中の人はどうするべき?
5月前に動くことで価格差を回避できる可能性も
BMW M2 G87の購入を検討している方にとって、2025年5月というタイミングは非常に重要な分岐点です。
なぜなら、5月以降に生産された車両は約4%の値上げ対象となるため、それ以前の在庫車や注文済み車両であれば、現行価格で購入できる可能性があるからです。
仮に車両本体価格が900万円とした場合、4%の差額は約36万円にもなります。
この金額は、オプションパッケージや1年分の自動車保険料に相当するほどで、決して小さな違いではありません。
そのため、「どうせ買うなら早めに決断する」という選択は、金銭的にも非常に合理的です。
価格保護のある車種との違いを理解する
一方で、同じくメキシコ生産の3シリーズには、BMWが独自に設けた「価格保護制度」が適用されており、一定期間は関税の影響を受けずに現行価格が維持されます。
しかし、M2 G87や2シリーズクーペにはこの制度が適用されておらず、5月以降は確実に値上げされる点が大きな違いです。
この違いを理解しておくことで、自身の購入計画や予算の調整に役立てることができます。
今後の価格動向にも注意が必要
さらに注意したいのが、今回の4%の値上げが「最初の一手」である可能性があるという点です。
関税政策が長期化すれば、再度の価格見直しが行われるリスクもあります。
今後の為替や国際情勢次第では、さらなる値上がりも想定されるため、現時点での購入はリスク回避という意味でも有効です。
今後のBMWの価格戦略と予測
さらなる値上げはあるのか?今後の動向に注目
今回のBMW M2 G87に対する価格改定は、関税増加という外的要因に起因するものであり、BMW側も苦渋の判断だったと考えられます。
しかし、今後も関税が高止まりする場合や、為替変動、原材料費の高騰が続けば、さらなる価格改定が実施される可能性も十分にあります。
特に、Mモデルのように特定工場でしか生産されていない車種では、生産地の変更も容易ではなく、価格上昇に対する柔軟な対応が難しいのが現状です。
消費者としては今後の価格発表にも継続的に注意を払う必要があります。
業界全体に広がる価格調整の波
BMW以外のメーカーでも、メキシコやその他の海外工場を拠点とする車種は多く、今回の動きは輸入車全体に影響を与える兆しとも言えます。
一部メーカーではすでに値上げに踏み切る動きも出ており、今後、輸入車市場全体で価格の見直しが進む可能性もあるでしょう。
今後は価格だけでなく、購入時期やモデル選びも慎重に検討する必要がありそうです。
Reference:bmwblog.com
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