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BMW M2 CS G87 試乗レビュー:最強級のMカーの弱点とは?

BMW M2 CS G87 サーキと走行 イメージ BMW
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新型BMW M2 CS G87は、現行Mモデルの中でも“最強級”と呼ばれるほどの完成度を誇ります。

523馬力を発生する直6ツインターボや、カーボン素材を多用した軽量ボディがもたらす圧倒的な加速性能。走行安定性やレスポンスも磨かれ、サーキットだけでなく一般道でも高次元の走りを楽しめると話題になっています。

一方で、その完成度の裏に潜むのが“価格”という現実的な課題です。

性能面では非の打ちどころがないM2 CSですが、果たしてその価格に見合う価値があるのか。

今回はその魅力と弱点を、私の視点で整理していきます。

この記事のポイント

最強級の走り
523psと専用チューニングで加速・操縦性を高次元で両立。公道でも扱いやすい完成度。

唯一の弱点は価格
M4や911と競合する価格帯に突入。性能は最強級でも購入ハードルが高いのが現実。

日常性と特別感
快適性を保ちつつ素材と仕立てで特別感を演出。“今しか買えないM”としての価値。

M2 CS G87とは何か?

2026年BMW M2 CS G87完全解説|523馬力の新型スポーツカーの価格・性能・発売日まとめ
2026年BMW M2 CSの完全解説記事。523馬力の圧倒的パワー、ニュルブルクリンク7分25秒の記録、44kg軽量化の技術詳細を徹底分析。開発者インタビューから判明した黄色ライト未採用の謎、実用性重視の設計思想、CFRP製ダックテールスポイラーの詳細も紹介。ベルベットブルーなど限定4色のカラー展開、日本での価格予想、2026年春の発売予定まで、購入検討に必要な情報を網羅的に解説します。

BMW M2 CSは、コンパクトなボディにMの技術を凝縮した特別なモデルです。

初代M2 CSが登場したとき、その圧倒的なドライビングフィールは「Mの原点回帰」と評されました。

新型のG87型では、3.0リッター直列6気筒ツインターボが523馬力を発生し、後輪駆動との組み合わせによって鋭い立ち上がりと伸びのある加速を実現しています。

トランスミッションは8速ATのみとなり、滑らかさと精度の高い制御で一貫したパフォーマンスを発揮します。

さらにカーボンルーフやトランク、センターコンソールの採用により、標準M2に比べて約30kgの軽量化を達成しました。

サスペンションとステアリングも専用設計で、車高をわずかに落としつつ、俊敏さと安定性を両立。

M4に迫る性能を持ちながら、より身近で扱いやすいMカーとして完成度を高めています。

走りの質──最強のMを名乗る理由

BMW M2 CS G87 サーキと走行 イメージ

523馬力のパワーは数字以上の“完成度”を示す

M2 CS G87の走りは単なるスペック競争を超えた次元にあるようです。

0-100km/h加速は3.8秒という数値ですが、その加速が「暴力的ではなく、上質」と表現しています。

523馬力の直6ツインターボは、低回転から粘り強く、まるで自然吸気のようなリニアさを保ちながら吹け上がるとのことです。

私の印象としても、BMWがこのエンジン特性にこだわったのは“扱える速さ”を実現するためだと感じます。

単純なパワーではなく、走り全体の調和が重視されている点が興味深いです。

8速ATの仕上がりがドライバーとの一体感を生む

従来のM DCTとは異なり、トルクコンバーター式を採用しながらも、変速は驚くほど素早く正確だと評価されています。

これは、電子制御の進化によってシフトタイミングがより人間的になったことの証拠でしょう。

私としても、この変更は「最速の変速」よりも「最も自然な変速」を狙った結果だと考えています。

BMWはここで、Mカーに求められる“機械と人の境界の曖昧さ”を追求したように思えます。

後輪駆動が残した“操る楽しさ”

さらに注目すべきは、M2 CSが現行Mモデルの中で数少ない純粋な後輪駆動車である点です。

安定感を保ちながらもコーナー出口でわずかにリアを滑らせる挙動が「絶妙」と称賛されていました。

私はこの評価を読んで、M部門がまだ“人が操る感覚”を守り続けていることに安心感を覚えました。

速さと同時に、ドライバーが介入できる余白を残す──その哲学こそが、M2 CS G87を“最強のM”たらしめている理由だと感じます。

唯一の弱点──高すぎる完成度が生んだ“価格の壁”

BMW M2 CS G87 サーキと走行 イメージ

M4に迫る価格がもたらす違和感

M2 CS G87の完成度を称賛するレビューが多い一方で、ほぼすべてのメディアが共通して指摘していたのが“価格”です。

英国での価格は約9万2,000ポンド、日本円にしておよそ1,800万円。

標準M2より約350万円高く、上位モデルのM4 Competitionと同等の水準です。

オプションを追加すれば、もはや2,000万円クラスに達するとも言われています。

特別仕様車であるM2 CSが高額になるのは理解できますが、購入する前提であればM2 CS orM4 Competitionのどちらを選ぶべきか?を相当悩むことになりそうです。

走りは完璧、でも手が届かない

M2 CSの価格帯では、ポルシェやランボルギーニなどの高級スポーツカーと競合します。

よって、それらの2,000万円級のスポーツカーよりもスペックやパフォーマンスなどが高いことを示す必要があります。

いずれも完成度や軽快さで強力な選択肢であり、M2 CSは「小型で現実的なM」という従来の文脈を離れ、上級スポーツの土俵に乗りました。

この水準ではブランド価値や希少性も比較対象となり、選ぶ理由の説明責任が重くなります。

結果として、走りは非の打ちどころがなくても、支払いの現実は一気に厳しくなります。

価格が魅力を遠ざける――ここが唯一にして最大の弱点です。

それでもM2 CSが特別な理由

BMW M2 CS G87 サーキと走行 イメージ

時代に逆行する“純ガソリン×後輪駆動”の価値

今のBMWラインアップで、純粋なガソリンエンジンと後輪駆動を組み合わせたMカーは、もはや数えるほどしかありません。

電動化が進む中で、M2 CS G87のようなモデルは絶滅危惧種に近い存在です。

走りを電子制御で補うのではなく、ドライバーの感覚で操る“アナログな快感”を残したことに、このクルマの価値があります。

私はその点に、BMWが最後まで「運転の歓び」を守ろうとしている姿勢を感じます。

所有する満足感と特別な存在感

カーボンバケットシートや専用インテリア、細部まで磨き上げられた質感は、所有する喜びを強く感じさせます。

派手さではなく、素材と仕立てで勝負する姿勢がBMWらしく、控えめながらも確かな高級感があります。

また、限定生産という希少性も所有欲を刺激します。

これほど完成度の高いMカーが、将来的に“最後のピュアM”と呼ばれるかもしれないと思うと、今この瞬間に存在していること自体が特別です。

まとめ:最強であり、最も高価なM2

M2 CS G87は、走り・質感・仕上げのすべてにおいてMカー史上でも屈指の完成度を誇ります。

加速性能、ハンドリング、快適性のすべてが高次元で融合し、まさに「最強のM2」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

しかしその完成度の代償として、価格は従来のM2よりも大幅に高額な価格となりました。

高性能を極めた結果、気軽に手に入るMカーではなくなったのです。

それでも、M2 CS G87は唯一無二の存在です。

電動化が進む時代にあっても、ガソリンエンジンと後輪駆動という伝統的な構成で走りの愉しさを貫いています。

最強でありながら、最も“純粋”なM2──それがこのクルマの本質です。

完璧さと価格の高さ、その相反する二面性こそが、M2 CS G87をMの歴史に刻む理由だと私は思います。

Reference:evo.co.uk

よくある質問(FAQ)

Q1. M2 CS G87と標準M2の最大の違いは?

出力523psへの強化、専用サスペンションとステアリング、カーボンパーツによる軽量化、8速AT専用化が主な違いです。総合性能と完成度が大幅に高められています。

Q2. M2 CS G87はマニュアル設定がありますか?

ありません。高トルク化によりAT専用となりました。変速は迅速かつ滑らかで、日常域でも扱いやすさと速さを両立します。

Q3. 価格が高いと言われる理由は?

標準M2比で大幅に高価で、実勢では上位のM4や他社上級スポーツと競合する価格帯に入るためです。性能は最強級ですが購入ハードルが上がります。

Q4. 日常使いの快適性は犠牲になっていますか?

専用チューニングにより乗り心地は良好です。バケットシートなどで実用性は一部割り切りがありますが、街乗りでも扱いやすい設定です。

Q5. どんなタイヤを選ぶべき?

サーキット重視ならCup 2系、日常重視ならPilot Sport 4Sのような高性能ロードタイヤが現実的です。用途に応じて選択しましょう。

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