BMWの高性能モデル「M2 CS G87」が2025年に登場予定。
今回のM2 CSは、歴代のCSモデルと比較しても特に軽量化が進んでおり、よりシャープな走行性能を実現している。
523馬力の強力なエンジンを搭載し、最高速度は302km/hに達する見込みだ。
さらに、カーボンパーツの積極採用や足回りの強化により、サーキット走行を意識したセッティングが施されている。
本記事では、M2 CS G87の軽量化のポイントや歴代モデルとの違いを詳しく解説する。
- BMW M2 CS G87は30kg軽量化＆523馬力を実現：カーボン素材を多用し、歴代CSモデル最大の軽量化。パワーも大幅向上。
- 最高速度302km/h＆FR専用で走行性能アップ：車高8mmダウン＆専用チューニングで、俊敏なハンドリングを実現。
- M2 CSL登場の可能性も？：さらなる軽量化＆パワーアップの特別モデルが期待される。
BMW M2 CS G87の概要
BMW M2 CS G87は、Mモデルの特別仕様車「CS（コンペティション・スポーツ）」として登場する。
3.0L直列6気筒ツインターボエンジン「S58」を搭載し、最高出力は523馬力、最大トルクは600Nmを発揮する。
トランスミッションは8速AT（Mステップトロニック）のみが設定され、従来のマニュアル仕様は用意されない。
動力性能の向上に加え、最高速度は302km/hに設定されている。
標準のM2は最高速度が250km/hに制限されており、Mドライバーパッケージを装着しても285km/hが上限だったため、大幅な性能向上が図られていることがわかる。
軽量化の面では、従来のM2 CS F87よりも30kg軽くなっており、走行性能の向上が期待される。
特に、カーボンファイバー製ルーフや専用バケットシートを標準装備し、軽量化と剛性アップを両立。
また、エアロダイナミクスの改良により、サーキットでの安定性も向上している。
サスペンションも専用チューニングが施され、車高が8mmダウン。
より低重心となることで、コーナリング性能が向上する。
さらに、ボディカラーには新たに「ベルベットブルー」が追加され、ゴールドブロンズホイールとの組み合わせが可能。
生産台数は2000台以下と予想され、希少性の高いモデルとなる。
BMW M2 CS G87の軽量化
BMW M2 CS G87は、従来のM2 CS（F87型）と比較して30kgの軽量化を実現している。
これは、過去のCSモデルと比べても最も大きな削減幅だ。
例えば、M4 CSやM3 CS（G80型）は約20kgの軽量化にとどまり、M3 CS Touring（G81型）は15kgの減量だった。
G87型M2 CSは、それらを上回る大胆な軽量化が施されている。
軽量化のポイント
軽量化の実現には、BMW Mが長年培ってきた高性能モデル開発のノウハウが活かされている。
特に、以下の3つの要素が大きな役割を果たしている。
１．カーボンファイバーの採用拡大
軽量化の鍵となるのは、車体各部へのカーボンファイバー素材の導入だ。G87型M2 CSでは、以下のパーツにカーボンが使用される。
- ルーフ（標準装備）
- フロントスプリッター
- リアディフューザー
- 専用バケットシート
これらのパーツは、剛性を高めつつ軽量化に大きく貢献している。
２．軽量ホイールの採用
G87型M2 CSでは、専用デザインのゴールドブロンズ仕上げの軽量ホイールが採用される。
これにより、バネ下重量（サスペンション下の部品の重量）が軽減され、ハンドリング性能の向上にも寄与する。
３．剛性を維持しつつ車重を削減する技術
BMWは、Mモデルの開発において剛性を犠牲にすることなく軽量化を進める手法を確立している。
今回のM2 CSでも、フレームやボディパネルの一部に高強度軽量素材を採用することで、軽量化とボディ剛性の両立を実現している。
これらの変更により、G87型M2 CSは従来モデル以上に軽快なハンドリングと優れた動力性能を発揮することが期待される。
歴代CSモデルとの比較
BMW M2 CS G87の進化を理解するために、過去のCSモデルと比較しながらその特徴を詳しく見ていこう。
M2 CS（F87）との比較
M2 CS（F87型）は、初めてCS（コンペティション・スポーツ）の名を冠したM2であり、高性能な特別仕様車として人気を集めた。
しかし、G87型M2 CSと比較すると、その進化の幅は大きい。
１．エンジンパワーの向上
- M2 CS（F87）：450馬力 / 550Nm
- M2 CS（G87）：523馬力 / 600Nm
新型は出力が73馬力、トルクが50Nm向上しており、加速性能やサーキットでの走行性能が大幅に強化されている。
２．軽量化の進化
F87型M2 CSではカーボンルーフや軽量ホイールの採用はあったものの、全体的な軽量化は限定的だった。
一方、G87型では30kgの軽量化が実現されており、その違いは明確だ。
３．カーボンパーツの適用範囲の拡大
F87型ではカーボンルーフが採用されていたが、G87型ではフロントスプリッターやリアディフューザー、専用バケットシートなどにもカーボンが使用されている。
これにより、軽量化だけでなく空力性能も向上し、よりスポーティな走りが可能となっている。
M3 CS G80・M4 CS G82との比較
M2 CS G87は、より上位のM3 CSやM4 CSと比較しても遜色ない性能を誇る。
１．軽量化の幅
- M3 CS G80 / M4 CS G82：20kg軽量化
- M2 CS G87：30kg軽量化
G87型は、上位モデルよりも10kg多くの軽量化を実現しており、コンパクトなボディとの相乗効果でさらなる俊敏性が期待できる。
２．駆動方式の違い
- M3 CS（G80型）：xDrive（4WD）を採用し、トラクション性能を重視
- M2 CS（G87型）：FR（後輪駆動）のみの設定で、純粋なドライビングフィールを追求
4WDのM3 CSと異なり、G87型M2 CSはFR専用設計となっている。これにより、BMW Mの伝統的な「ピュアなドライビングエクスペリエンス」を重視したセッティングが施されている。
３．パフォーマンス面での競争力
M3 CS（G80） / M4 CS（G82）は530馬力 / 650Nmで、M2 CS（G87）の523馬力とほぼ同等の出力を持つ。
しかし、M2 CSは車重が軽いため、パワーウェイトレシオの面でM3 CSと同等、もしくはそれ以上の走行性能が期待できる。
最高速度も302km/hと、M3 CSの限界に迫る数値を記録している。
M2 CS G87は、単なる「M2の高性能版」ではなく、M3 CSやM4 CSにも匹敵するポテンシャルを持つ特別なモデルといえる。
これまでのCSモデルと比較しても、G87型は軽量化、パワー、シャシー性能のすべてにおいて大幅な進化を遂げている。
軽量化がもたらす走行性能の進化
BMW M2 CS G87の軽量化は、単なる車重の削減ではなく、走行性能の向上にも直結している。
特に、加速性能の向上とハンドリングの進化が顕著であり、サーキット志向の強いセッティングが施されている。
加速性能の向上
M2 CS G87の軽量化とパワーアップにより、0-100km/h加速の短縮が期待される。
- 現行M2（G87）：4.1秒
- M2 CS（G87）：4.0秒以下の可能性
最高速度は302km/hと、標準M2（250km/h、Mドライバーパッケージ装着時285km/h）を大きく上回る。
この数値は、上位モデルのM3 CSやM4 CSと並ぶ性能を誇る。
ハンドリング性能の向上
M2 CS G87は、軽量化と専用シャシーチューニングにより、より俊敏なハンドリングを実現。
- 車高が8mmダウン → 低重心化による安定性向上
- 軽量ホイール採用 → バネ下重量の削減でコーナリング性能アップ
- サスペンション剛性向上 → サーキット走行時の安定性向上
CS専用セッティングにより、よりアグレッシブなドライビングフィールを提供する。
M2 CS G87に「CSL」の可能性はあるのか？
F87型M2 CSではCSLモデルは登場しなかったが、G87型ではCSLが投入される可能性がある。
- M4 CSL（G82）は100kg以上の軽量化を実現
- M2 CSが30kg軽量化されたことで、さらなる削減の余地あり
- ただし、M4 CSLとの差別化が課題
M2 CS G87の市場評価次第では、より過激なCSLモデルが登場するかもしれない。
まとめ：M2 CS G87のライバルはM3 / M4
BMW M2 CS G87は、過去のCSモデルと比較して最も大きな軽量化を実現したモデルである。
30kgの軽量化、523馬力のパワー、サスペンション強化により、標準モデルを大きく超える走行性能を持つ。
最高速度302km/h、FR専用設計、車高8mmダウンなど、BMW Mがサーキット走行を意識して仕上げた一台であり、M3 CSやM4 CSとも十分に競争できるポテンシャルを備えている。
生産台数は2000台以下と予想され、限定モデルならではの希少価値も高い。
今後、M2 CSLの登場も期待されるが、まずはM2 CS G87がどのような評価を受けるのか、注目が集まっている。
Reference：bmwblog.com
コメント