海外の試乗記動画は多いですが英語だからよく分からないのが困ったものです。今回は日本語字幕付きのBMW M135i xDrive F40の試乗記動画なのでドライバーの伝えたいニュアンスがよく分かります。
BMW 1シリーズ F40がFRからFFに変化した理由と結果
新しいBMW 1シリーズ F40は過去の伝統にとらわれることなくBMWのアイデンティティであるFRを捨て、FF化またはAWD(xDrive)されて登場しました。
なぜBMWのアイデンティティであるFRを捨ててまでFF化する必要があったのか?
動画の中でも語られていますが、FF化された恩恵は室内空間及びラゲッジスペースの拡大に大きく寄与する結果になりました。
これは現在BMWが1シリーズというBMWのラインナップの中で一番小さい車として市場が求めているものはFRでなく、FF化されて得られる室内空間及びラゲッジスペースの広さであるとした仮設に基づいて作られた車ということになります。
果たしてそのBMWが立てた仮設は正しかったのでしょうか?
ライバルのメルセデス・ベンツAクラスより優秀
試乗記動画の中で筆者が述べている結論はメルセデス・ベンツAクラスより優秀な車である、ということ。
それはエンジンパフォーマンス、コーナリング特性、室内空間及びインテリアの高級感、全てにおいてメルセデス・ベンツAクラスを上回るものである、と結論付けています。
それはFF車を作ることでは一日の長があるメルセデス・ベンツよりもBMWの方がFF車に関して優れた車を作れる技術力の差ということになりますので、よくぞ短期間にこれだけのFF車を仕上げてくれた!と言えます。
しかし、BMW社側では最良の1シリーズは118dというディーゼルエンジン車だという見解を示しており、その理由はコンパクトで軽量化されたボディとディーゼルエンジンとの相性が良いのも筆者は納得できるとしています。
BMWは今回の1シリーズ F40はBMWファンのためというよりも、小型の4ドアハッチバックの購入を検討している全てのユーザー向けの車という位置づけをしている証拠でも有り、BMWファンとメーカーとのギャップを感じる車と言えるでしょう。
BMW M135i xDriveは「買い」なのか?
筆者は動画の中で再三こんなコメントを発しています。
「BMW M135i xDriveはとても素晴らしい車である。しかし、この車からBMWらしさは残念ながら感じられない」
という趣旨のコメントを特に「走り」の部分の評価として必ず付け加えています。
M135i xDriveはFFをベースにしたAWD車であり、基本はFFでの走行になります。
最大50:50で駆動力を前後のタイヤへ配分する機能も非常に優れている。
しかし、BMW車でありながらFRでなくFF車であることが評価を下げている、と。
つまり、筆者はBMW車のFR車との比較にこだわりすぎる結果、希望的観測を含めてBMWへ皮肉を言っているようにも感じます。
BMWのFF車がこんなに優秀な訳はない。
BMWは1シリーズでもFR駆動の車を作って欲しい。
だからBMWらしくない優秀なFF車という評価だと解釈もできます。
この辺のニュアンスは動画の中のストーリーを通じて感じてもらえれば筆者も喜ぶと思います。
【引用・参照元】