BMW JAPANが日本国内のBMW正規ディーラーに対して、不当なノルマを課した問題が報道されました。ノルマが強引だと何が問題になるのでしょうか?
BMW JAPANが正規ディーラーへ過剰なノルマを課した?との報道について
BMW JAPANが正規ディーラーに対して過剰なノルマを課したという報道がありました。
BMW JAPANは公取委が検査に入ったことは認めています。
ここで報道されている内容のどこに問題があったのか?
その問題で私達消費者にはどんな影響があるのか?
BMW JAPANへ公取委が検査に入ったとの報道だけが全面に伝えられていますが、このニュースの問題点を解説しているニュースはありませんので、今回は特に私達消費者に対してどんな影響があるのかを中心にお伝えしたいと思います。
BMW JAPANがノルマを課すとなぜ公取委が検査に入るのか?
営業職の人なら分かると思いますが、営業にはノルマが設定されるのは当たり前ですね。
ノルマが達成できなければ上司から怒られるのは当然だと思います。
しかし、だからと言ってイチイチ公取委が検査位に入ることはありません。
今回公取委が検査に入った理由は、そのノルマが達成されないことを理由に罰則(この場合はノルマ未達分の車両購入)をディーラーへ強制したことが独禁法の「優越的地位の乱用」に当たるとみなされたからです。
BMW JAPANはインポーターなので、ディーラーは日本でBMWを販売する権利を得て、車を仕入れてなければ販売はできません。
なので、必然的にインポーターの地位が上で、ディーラーの地位が下になることになりますが、独禁法では対等であることが求められています。
そうでなければ、インポーターはもっと車を売れ!売らないとBMWを卸さないぞ!!と脅すことができるからです。
これでは弱い立場のディーラーはインポーターの言いなりにならざるを得ず公平性に欠けることになります。
BMW JAPANがノルマを課したことで消費者に与える影響は?
ここ数年BMW及びBMW MINIのディーラーが閉店、または店舗統合が行われています。
閉店や統合の理由は公開されていませんが一般的にはBMW JAPANの期待する販売台数をクリアできなかったためと言われていました。
一時期ではありますが宮崎県など一部の都道府県ではBMW正規ディーラーが消滅する自体になり宮崎県のユーザーが隣県のBMW正規ディーラーまで点検などに行かなければいけない、ということがありました。
これがもし今回の過剰なノルマに応えられなかったディーラーへの報復処置であれば「優越的地位の乱用」となる可能性は高いです。
そんな内輪な話で一番迷惑するのはBMWユーザーですからたまったものではなりません。
当然宮崎県ではBMWの販売台数が激減したことは容易に想像できます。
また、ノルマの不足分をディーラーで買い取らせて新古車として中古車市場で販売されるとBMWの中古車全体相場が下がり中古車の販売価格が不当に安くなります。
中古車の販売価格の相場が不当に安くなれば、下取りや買取りにBMWを出した場合は他社メーカーの同価格帯の車に対してリセールが悪くなることになり、BMWの新車販売に大きな影響を与えることになります。
今回BMW JAPANへ公取委が検査に入った結果、「優越的地位の乱用」が認められるとBMW JAPANへのペナルティが発生することになると思われます。
どんなペナルティなのかは分かりませんが、BMWのイメージが低下することになり結局のツケはBMWユーザーに回ってくることになります。
昔からBMWは車は最高、ディーラーは最低なんて話を聞いてきましたが、また同じようなことにならないようにBMW JAPANにはがんばって欲しいと思いますね。