2028年にフルモデルチェンジを迎えると見られるBMW iX1(開発コードNB5)は、現行U11のLCIではなく、設計を一新する次世代モデルです。
電動SUVの中核を担う存在として、デザインやパッケージ、ユーザー体験の刷新が注目点になります。
本稿では、最新の予想レンダリングを手がかりに、新型iX1 NB5の位置づけと狙いをわかりやすく解説します。
- Neue Klasse採用で刷新:BMWの次期iX1 NB5はNeue Klasseを採用し、電動SUVの新基準となる設計を実現。
- 未来的デザインを初公開:薄型キドニーグリルとライトバーが特徴の、BMWらしい先進的な外観を解説。
- LCIではない完全新型:2028年登場のNB5はLCIではなくフルモデルチェンジ。走行性能も一新される見込み。
BMW iX1 NB5とは?

NB5は「マイナーチェンジではない」完全刷新の新型
NB5はBMW iX1の次期型を指す開発コードで、現行U11のLCI(マイナーチェンジ)ではなく、プラットフォームやパッケージを含めて大きく作り替えるフルモデルチェンジと見込まれます。
車体骨格や空力設計、電動パワートレインの配置自由度が高まることで、室内空間の最適化や航続安定性の向上が期待されます。
現行U11からの継承と進化ポイント
現行U11は2022年に登場し、取り回しの良いボディサイズと日常域での扱いやすさが評価されました。
次期NB5は、この実用性を軸にしつつ、デザインの新規性やユーザーインターフェースの体験価値を一段高める方向に進むはずです。
特に、視覚的な先進性と空力性能の両立、デジタル装備の一体感は大きな注目点です。
電動SUV市場でのポジショニング
グローバル市場ではコンパクト〜ミッドサイズ電動SUVの競争が激化しています。
NB5はブランドのエントリーEV SUVとして、価格帯・サイズ・実用航続のバランスを重視し、幅広いユーザーに訴求する役割を担います。
フルモデルチェンジによる効率の底上げと質感の向上で、既存ユーザーの乗り換え需要と新規層の取り込みを狙う戦略的モデルといえます。
次期iX1を支える次世代EVアーキテクチャ
BMWが進めるNeue Klasseプロジェクトとは
Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)は、BMWが次世代EVに向けて開発している新しい車両アーキテクチャです。
1960年代の名車シリーズと同名ですが、今回は完全な電動化を目的とした新世代プラットフォームを指します。
この構造は、iX1 NB5だけでなく、i3セダンやiX3の後継車にも採用される予定で、BMWのEV戦略の中核を担う存在になると見られます。
効率と性能を両立する800Vアーキテクチャ
Neue Klasseは、従来の400Vシステムを超える800V高電圧構造を採用する見込みです。
これにより、充電時間は大幅に短縮され、10〜80%の充電をおよそ20分で完了できると予想されています。
また、熱効率を高めるための新冷却システムが導入され、長距離走行でも安定した出力を維持できるのが特徴です。航続距離はおよそ600kmに達する可能性があります。
生産効率とサステナビリティの両立
Neue Klasseは、車体構造に高張力鋼やアルミニウムを積極的に採用し、軽量化と強度向上を両立しています。
さらに再生可能素材の使用比率も高く、BMWのサステナブル製造方針を体現するモデルになるでしょう。
モジュール化設計によって部品共有率が高まり、将来的なコスト低減にも貢献すると予想されます。
予想デザイン:キドニーグリルの進化とクーペ的プロポーション
次期iX1 NB5のフロントデザイン
海外で公開されたデジタルレンダリングでは、iX1 NB5のフロントフェイスが大きく刷新されることが示唆されています。
BMWの象徴であるキドニーグリルは、Neue Klasseコンセプトに合わせて薄型のクローズドデザインに変更され、空力性能を優先した形状になる見込みです。
ヘッドライトは細長く、LEDライトバーによる一体的な表情が特徴で、未来的な印象を与えます。
ボディシルエットと空力の最適化
新型NB5では、現行U11よりも全高がやや低く、クーペライクなルーフラインを採用する可能性があります。
ホイールベースを延長しながらオーバーハングを短くしたことで、よりワイドで安定感のあるスタンスを実現。
Cd値(空気抵抗係数)は0.27前後を目指して設計されているとみられます。
サイドには滑らかなキャラクターラインが走り、ドア下部に空気の流れを制御するスリットが設けられる見込みです。
リアデザインとライト構成の変化
リアセクションでは、細いL字型のLEDテールライトが採用され、中央部をつなぐライトバーがワイド感を強調します。
バンパー周辺はクリーンな造形とし、排気口のないEV特有のデザインを強調。
統一感のあるシルエットにより、スポーティさと上質さを両立しています。
新型iX1 NB5は、機能美と未来志向のデザインを融合させたBMWらしい進化を体現しているといえます。
iDrive Xとパノラミックディスプレイ搭載か
iDrive Xによる新世代インターフェース
新型BMW iX1 NB5の内装は、Neue Klasse世代のインフォテインメントシステム「iDrive X」を採用する見込みです。
このシステムはAIを活用した学習型UIで、ドライバーの操作傾向を把握し、好みに合わせてメニューや表示を最適化します。
従来よりも音声操作やジェスチャー認識が自然になり、運転中でも直感的にコントロールできるのが特徴です。
パノラミックディスプレイの採用とUIの刷新

次期iX1では、ダッシュボード全体を覆うようなパノラミックディスプレイの採用が有力視されています。
スピードメーターやナビゲーション、メディア情報などが一体化された大画面に統合され、視線移動を最小限に抑えたデザインが期待されます。
また、ヘッドアップディスプレイもAR(拡張現実)ナビゲーションと連携し、交差点や車線案内を立体的に表示できるとみられます。
素材と快適性の進化
BMWはサステナブル素材の採用を進めており、NB5でもヴィーガンレザーや再生ポリエステルを多用する方向です。
触感や質感の面でも高級感を維持しながら、環境負荷を減らす工夫がなされるでしょう。
さらにシートには多層クッション構造を採用し、長距離移動でも快適な乗り心地を提供することが期待されます。
照明演出やアンビエントライトも拡充され、デジタルと癒やしの融合空間が広がります。
パワートレインはシングル・デュアルモーター
eDrive35とxDrive40の2構成を予想
新型iX1 NB5では、現行モデル同様に2種類の出力仕様が設定されると予想されています。
ベースグレードの「eDrive35」は後輪駆動(RWD)を採用する可能性が高いとみられ、最高出力は約210kW(286PS)を想定。
一方、上位仕様の「xDrive40」は前後にモーターを備えた4WD構成で、最高出力は313PS以上に達する見込みです。
これにより、走行性能と航続距離のバランスを取りつつ、多様なユーザー層に対応します。
改良型バッテリーと効率的なエネルギー管理
搭載されるバッテリーはNeue Klasse用に最適化された最新セルを採用し、エネルギー密度を約20%向上。
容量は75〜85kWh前後と予想され、航続距離は最大600kmに達する可能性があります。
さらに回生ブレーキ制御が進化し、都市部での実用航続を伸ばす工夫も施されます。
冷却効率の改善によって充電時間は短縮され、10〜80%を約20分で充電できるとされています。
走りの質感と静粛性の向上
電動SUVとしての静粛性も磨かれており、ボディ構造の補強や吸音材の最適化により、上質なドライブフィールを実現します。
BMWが得意とする50:50の重量配分も維持され、EVでありながら“駆けぬける歓び”を継承。
アクセルレスポンスは自然で、長距離でも疲れにくい滑らかな走行特性が期待されます。
まとめ:BMW iX1 NB5はノイエクラッセデザインへ
最小級のノイエクラッセデザイン
2028年に登場する新型BMW iX1 NB5は、単なる電動SUVの進化版ではなく、BMWデザイン言語の次なる方向性を示すモデルです。
Neue Klasseの思想を取り入れた薄型キドニーグリルや流麗なクーペシルエット、そしてライトバーを組み合わせた未来的なフロントフェイスは、ブランドの象徴を再定義しています。
空力を意識したボディラインとクリーンな面構成は、美しさと効率性を両立し、これまでのiX1とは一線を画す完成度です。
フルモデルチェンジを通じて、NB5はBMWが“デザインで語る電動化”を具現化した、まさに新時代の本命SUVといえるでしょう。
MINIカントリーマンの動向にも注目
そして、同じシャシーを共有することになるMINIカントリーマンのデザインはどのようになるのか?
MINIカントリーマンに関してはノイエクラッセデザインは採用されず、独自のデザインで進化を遂げることになります。
同じシャシーを共有するためスペック的には差別化は難しいため、デザインやインテリアでの差別化により、価格的な差別化を行うことになります。
iX1 NB5の情報が明らかになるにつれて、新型MINIカントリーマンの情報も気になります。
Reference:autoexpress.co.uk
よくある質問(FAQ)
Q1. BMW iX1 NB5の発売時期はいつですか?
BMW iX1 NB5は、2028年頃の正式発表・発売が見込まれています。現行U11型の販売が2027年まで継続すると予想されており、その後フルモデルチェンジとして新型NB5が登場する流れです。
Q2. 現行U11型との違いは何ですか?
NB5ではプラットフォームがNeue Klasseに変更され、車体構造や電装システムが一新されます。これにより軽量化と航続性能の向上が実現し、内外装デザインもより未来的な方向へ進化します。
Q3. 航続距離はどのくらいになる予定ですか?
搭載バッテリーは75〜85kWhクラスとされ、最大航続距離は約600km前後を想定しています。高効率な800Vシステムを採用することで、充電時間の短縮とエネルギー損失の低減を両立します。
Q4. Neue Klasseとは何ですか?
Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)はBMWが次世代EV専用に開発している新アーキテクチャです。軽量構造、800V電装、再生素材を特徴とし、iX1 NB5を含む多くの新型EVに順次採用される予定です。
Q5. 価格帯はどのくらいになりそうですか?
現行iX1の日本価格はおよそ700万円台からですが、NB5は技術革新を反映してやや高めの設定になる可能性があります。ベースモデルで約750〜800万円、上位グレードでは900万円台が予想されます。





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